今野敏のレビュー一覧

  • マティーニに懺悔を(新装版)

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    とんでもないドライ・マティーニじゃん!

    カクテル詳しくない人のためにちょっとだけ豆知識を
    マティーニというのはまぁジンというお酒とベルモットというお酒をかき混ぜたものなんですが、一般的には3:1の比率で混ぜるんです
    んで、さらにこれのジンの比率を多くしたのをドライ(辛口)マティーニって言うんです

    これを踏まえて本編です

    今野敏さん×ハードボイルドです
    舞台はバーと私が住む街
    登場人物は武道の達人で物静かな「私」、常に「私」をトラブルに巻き込む神父、物静かで訳ありのバーテンダー、飛び切りの美人で「私」の幼なじみのピアニスト、無口だが情熱を秘めた医者

    めちゃめちゃ教科書通りのハードボイルド

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    2023年06月29日
  • マインド 警視庁捜査一課・碓氷弘一6

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    2018年11月にユースケ・サンタマリア主演でテレ朝系で放送された2時間ドラマの原作。確か見たと思うけど、あまり覚えてなかったが、このシリーズの中でも藤森紗英が登場した「エチュード」は覚えがあったのですんなりと読めた。ネタは読めるんだけど、なるほどそういう風に持って行くのね。さすがの今野さん。最後のユースケの解説もいい

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    2023年06月26日
  • トランパー 横浜みなとみらい署暴対係

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    今野さんには珍しく登場人物一覧。ちょっとびっくりしたが、半分以上は顔見知り。なるほど公安まで引っ張り出さないと、いつものメンバーではマンネリ化免れないと、誰か進言したな。そのせいか、スケールは大きくなったが、いい味出してきた常連の神野親分やメンバーのまったり感が出ず、面白み半減。このシリーズ水戸黄門でいいんだけど。

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    2023年06月20日
  • 警官の貌

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    警察小説、読み切り4編アンソロジー。
    警視庁捜査三課という華のある捜査一課に比べると地味な存在だか、魅力的コンビを登場さて読ませる今野敏。
    浅草署の留置係員の初老巡査部長でラストにはこう来るか!と読ませる誉田哲也。
    警視庁通訳センターの通訳捜査官と保安課の二人は独身寮時代は相部屋、現在は官舎の隣同士の縁。二人が合わさるとキレキレの活躍をするというお話の福田和代。
    残忍でショッキングな傷害事件で始まる、近未来的設定の貫井徳郎。
    何れもちょっと眺めの短編なので読見応えありのアンソロジー。

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    2023年06月15日
  • 任侠シネマ

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    言われたことにぴんと来ないことはある。
    でも
    いずれ腑に落ちることもある。
    苦しいことがあれば
    そのぶんだけ楽しめばいい。

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    2023年06月11日
  • 秋麗 東京湾臨海署安積班

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    読みやすかった
    ラストは本当に考えさせられる…
    人生、歳の数だけ捉え方も色々
    初老には色々考えさせられる構成のストーリー
    生き続けて枯れない人生を

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    2023年06月10日
  • 清明―隠蔽捜査8―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    隠蔽捜査文庫化最新作

    【読間】
    待ってましたの「愛すべき変人」シリーズ。
    神奈川県警周辺キャラのトンデモ具合に、竜崎の方が「まともな人」に感じてしまうという序盤(笑)。

    あの参事官やらOBやらもゆくゆく手懐けていくのだろうという「愛すべきワンパターン」が待ち受けているのは間違い無いので、来るべき“その瞬間”がもう、待ち遠しくて待ち遠しくて・・・ページを捲る手が止まらない。

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    2023年06月08日
  • 警官の目

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    警察小説の重鎮、中堅どころ4人の作家による文庫オリジナル短編集。
    偶に読みたくなる刑事もの。
    事件が発生して捜査本部が立ち上がる。
    本部による捜査では働き方改革なんてもってのほかのブラックな労働環境。そこにカタルシスを感じてしまうのは昭和生れの名残りか。
    本部と所轄、ベテランと若手、幹部と下っ端。
    組織、チームならではの人間模様には確執、軋轢が蠢く。
    地道な捜査から浮かび上がる細々とした点と点。それを繋ぐ線はベテラン刑事の長年の経験とある種のカン。ベテランは新人若手を育てる。
    ま、警察小説の醍醐味は語り尽くせない。
    なので見応え十分な長編も捨てがたいが、キレの良い短辺もナカナカ。本書もそんな感

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    2023年06月09日
  • 暮鐘 東京湾臨海署安積班

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    毎度おなじみ安心安定の面白さ『安積班シリーズ』
    で、本作は大好きな短編

    もちろん、長編も好きですが『安積班シリーズ』はやっぱり短編の方が好みです♪

    魅力的な登場人物ひとりひとりにスポットライトが当たって全員が主役になれるみたいでいいですね~
    読んでてお得な気分!w

    そして、そんな全員主役の中から本作の一番を選ぶと…、タララララララ〜ㇻッ!♪

    じゃん!


    "相楽係長"


    最初は嫌いだったけど、少しずつ好きになってきている〜w

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    2023年06月06日
  • 任侠シネマ

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    義理と人情を重んじる阿岐本組。
    弟分・永神から阿岐本組長に映画館・千住シネマ存続についての相談が持ち込まれる。
    またまた組長に振り回される代貸・日村たち。

    親会社・千住興業は、千住シネマの入る本社ビルを売却しようとしていた。

    売却の背後には、北千住の再開発計画が…

    映画館で映画を観ることが減り、映画館が少なくなっている。

    映画館で観たい映画は観たいんだよね、やっぱり。
    映画館で観る映画は特別。
    映画館はなくなって欲しくない。

    そんなファンの気持ちに応えるために。
    千住シネマを作った、先々代の想いに応えるために。

    それが企業の根幹をなすものなんだろう。
    よかった、千住シネマが残って。

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    2023年05月28日
  • 任侠学園

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    やっぱり、このシリーズは面白い。

    書店の次は学校。今どき風な荒れた学校を
    ヤクザなりのやり方で正していく。
    日村さんにどうしても共感してしまうし
    振り回されて可哀想だなと思うけど
    なんだかんだきちんとクリアするのが
    かっこいい。

    阿岐本組のヤクザとしてのあり方がかっこいい。

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    2023年05月19日
  • 臨界 潜入捜査 〈新装版〉

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     元マル暴刑事・佐伯涼の潜入捜査シリーズ第5弾で、原発の被害や利権の問題をテーマとした本が1994年に発行されている。福島のメルトダウン以前に書かれていて、先見性がある。今野敏は、1989年の第15回参議院議員通常選挙で、政党「原発いらない人びと」の候補者として立候補、落選。1986年にチェルノブイリ事故が起こって、脱原発の動きが加速した時だった。今野敏が、そのような政治活動をしたことさえ知らなかった。今野敏はいう「本当に、原発が安全だというのなら、東京湾に作ってみればいいのだ。電力会社にも、国にもどんな度胸はないだろう。そこに、原発の本質がある」。
     三重県の原子力発電所で事故が発生し、外国

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    2023年05月18日
  • 任侠シネマ

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    大好きな任侠シリーズ。

    いつも通りの面白い作品でしたが、今回は少し趣が違ったかな。
    過去のシリーズのような痛快な読後感はなく、ちょっと考えさせられる内容だったなと。

    映画を観ちゃったから、メインキャストの俳優さんの顔がチラチラするのが嫌なんで早く忘れたい…。

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    2023年05月15日
  • ST 警視庁科学特捜班 為朝伝説殺人ファイル

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    ネタバレ

    伝説物ミステリーは基本的に大好き。為朝伝説はよく知らなかったです。動機や殺人方法にトリックがあるわけではなく、殺人の理由を隠すために伝説を利用した、ということですね。
    科捜研(STと略されるらしいですが)の5人がわざとらしく5色ですが(笑)、シリーズ物らしいのでキャラ付けがはっきりしてまぁいいんじゃないでしょうか、と思いました。後続シリーズも機会があれば読んでみようと思います。

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    2023年05月13日
  • 任侠学園

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    今回も面白かった。
    ヤクザの代貸・日村が高校生に信賞必罰を実践してましたね。素晴らしい。
    なぜか日村さんが好きになってきますね。
    学園のゴタゴタも最後は上手く落ち着きました。

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    2023年05月01日
  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)

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    スピンオフも含め、隠蔽捜査シリーズの第九弾。サイバー犯罪と少年殺人事件を追う大森署署長・竜崎伸也。あちこちから文句を言われるが、彼の正義は揺らがない。キャリアとしてだけでなく、刑事としても有能で、今回も難事件を解決。大森署を離れるのは少し寂しい。やはり、このシリーズは面白いなー。

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    2023年05月01日
  • 秋麗 東京湾臨海署安積班

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    安積班シリーズ待望の長編。
    東京湾で見つかった遺体。
    フェリーの航海士が見つけた遺体はどこの誰で、どこからやってきたのか?
    安積班のメンバーだけでなく、今作では捜査本部も立ち、お馴染みの交機隊の速水や、今シリーズ初登場の葛飾署の広田などの手を借りながら、安積が事件の真相に迫っていく。
    捜査本部が立つだけあり、今回は安積班のメンバーの出番は少な目。しかし、コツコツと捜査を積み上げていく様子が丁寧に描かれていて、「さすが今野敏」と言う感じ。
    捜査は一人の力では出来ないし、どんな小さな出来事でも事件の解決に繋がる様子が面白い。
    最近は警察ものも、突飛な設定が多かったり、科学捜査が進む中、コツコツ足を

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    2023年04月30日
  • 任侠シネマ

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    任侠シリーズ5作目

    今作は映画館の立て直し

    といっても、映画館を改装するとかではなく、
    周りの人の意識を変えるとかそっち。

    最近、映画館の存在意義というか、
    自分の中で映画館で見る映画と
    円盤になってからでよいと思うものは
    何が違うんだろうと考えたこともあり、
    本書の中に答えがある訳ではないけれど、
    タイミング的にドンピシャでした。
    ※年間うん十本も映画館で観るとかではなく、
     5〜10本程度だし、エンタメ系が多いので
     偉そうな事は言えませんが…

    映画館に行きたくなります。
    ※たまたま、ヒゲ兄弟の映画を
     予約していたので観てきます。
    →子供連れが多くて祭りでした

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    2023年04月30日
  • 捜査組曲 東京湾臨海署安積班

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    題名の「組曲」通り、安積班のメンバー各人がそれぞれの視点で事件に対応する様を描いた短編集。
    「カデンツァ=無伴奏の即興曲」「ラプソディー=狂詩曲」「オブリガート=対旋律」「セレナーデ=小夜曲」等、各短編の題名も音楽用語を付し、さながら輪舞曲(ロンド)の様相を呈している。
    今回は班員だけでなく、「シンフォニー」では、鑑識係の石倉が主役となり、係への待遇の不満を爆発させる。
    「ディスコード=不協和音」では、チョイ役でしか顔を出さない榊原刑事課長がなんと主役となって、強行班の二つの係への対応で苦慮する様が描かれる。
    「アンサンブル」では、安積に対抗心を燃やす相楽がが、安積のプライベートを考慮するとい

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    2023年04月19日
  • 秋麗 東京湾臨海署安積班

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    安積係長だけでなく、周りを固める個性豊かな登場人物たち一人一人が役割を全うして好感が持てます。中でも葛飾署広田係長ののんびりした口調とキレる仕事ぶりが印象的でした。速水小隊長もカッコよすぎです。

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    2023年04月16日