【感想・ネタバレ】棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)のレビュー

同じキャリア警察官の主人公「竜崎」と、幼馴染「伊丹」の物語。
とにかく「竜崎」のキャラ設定が秀逸!万事の『原理原則』に忠実で、しがらみの多い警察機構の中、ただひたすら『正論』『理屈』を武器に超合理的に全てを進めていく姿が痛快になってくると、あなたは立派な「竜崎」ファンです。堅物過ぎてヤな奴なのは否めませんが、対照キャラの「伊丹」が、それだけじゃないことを読者に説明してくれます。
的確な判断と部下への指示。こんな上司なら一生ついていきたいっす(かなり堅苦しいけど)。
ドラマ出演者が形容したのは「警察版 半沢直樹」。主人公のキャラは全く違えど、組織内の権力争いとスッキリする読後感は確かに似ているかも。1巻ごとの完結ですが、続巻も読みたくなること必至!そして続巻も期待以上です。(書店員・ラーダニーバ)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年10月01日

事件はコッテリ異動はアッサリ…
大森署のメンバーとのお別れです。
寂しい(꒪⌓︎꒪)
大森署最後の事件って分かってて読んでるけど。
ちょっとだけ感傷的になった朴念仁竜崎ですがやはり竜崎らしく神奈川へ旅立ちました。
お隣りだしライバル心剥き出しの東京×神奈川だから更に面白くなるとは思うけど。

いざ神...続きを読む奈川編へ(・`◡︎´・)ゝ


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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月22日

途中7巻だけ読み落としていた!ので寄り道。大森署長としての最後の大仕事。私鉄と銀行のシステムがハッキングにあい次々とダウンしていく。大森署署長・竜崎の判断で、いち早く署員を鉄道会社、銀行に向かわせる。一方警視庁の生安部長からの苦情。しかし竜崎は一切妥協しない。さらに管内で殺人事件が発生、非行少年がリ...続きを読むンチされ殺害される。2つの事件がまさかのリンク。竜崎と大森署署員の事件に関するフランクなやり取りから犯人の糸口が見つかっていく。左遷された竜崎の成長、息子・邦彦の旅立ち、冴子の家族愛、見どころいっぱいでした。⑤

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Posted by ブクログ 2021年12月20日

主人公竜崎がとてもカッコ良い。こうありたいなぁ。と思ってたら、お世辞で、竜崎みたいでしたよと言われた笑笑。お世辞でも嬉しい

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Posted by ブクログ 2021年11月24日

異動することに戸惑う竜崎にじーんとくる。
大森署での最後のシーン、泣けたなぁ。
それにしても竜崎妻はいつもかっこいい。
「すみやかに解決しなさい」しびれたー!

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Posted by ブクログ 2021年10月08日

めっちゃ面白かった!いつにも増してニヤニヤしてしまう竜崎節が炸裂!玉井恐喝で逮捕された件には?が残るけど(お互い成りすましされてたなら事情聴取で判明するのでは??)、竜崎節は堪能できたので良しとしよう!

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Posted by ブクログ 2021年06月02日

シリーズもここまで読んでくると、登場人物の性格が読んでいて面白く、

「竜崎は、ぽかんとしてしまった。」
「竜崎は、呆れてしまった。」

という文言を読むたびに、心の中で笑って読んでました。正に竹を割った性格。

最後の移動の時の職員みんなの敬礼は感動しました。実際にこんな警察官がいて欲しいと望んで...続きを読むしまいます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年06月01日

今野敏「隠蔽捜査」シリーズ第9作目(2018年1月単行本、2020年8月文庫本)、長編集としては7作目だ。
竜崎が大森署署長としての最後の物語。1作目だけが警察庁長官官房総務課長としての物語で2作目以降は全て警視庁大森署署長としての物語だ。

私鉄のシステムダウンで電車が止まった。大森署の管内を通っ...続きを読むているが本社があるのは高輪署管内だ。管轄外のその私鉄の本社まで捜査員を行かせて原因を聞いてこさせるように竜崎は指示を出す。
時を空けずに都市銀行がシステムダウンする。本店があるのは丸の内署管内。ここにも竜崎は捜査員の派遣の指示を出す。派遣されたのはITに詳しい生活安全課の田鶴喜久夫巡査部長だ。
竜崎は同時サイバーテロの犯罪の可能性を考えていた。所轄も本部も動いていないのであれば管轄なんて関係ない、捜査で事実を掴むことを優先すべきだと。
当然クレームが入る。まず第二方面本部の弓削本部長、次に警視庁生活安全部の前園部長だ。いづれも管轄外が理由で引き揚げの命令だ。弓削には方面本部長としての役目を果たせと逆要求し、前園には事情が判るまですぐには引き揚げさせないと拒否する。

そして今度は大森署管内で少年リンチ殺人事件が発生、大森署に捜査本部が設置される。殺害されたのは玉井啓太18歳、札つきの不良で、恐喝で半年の少年院送致の後、出所したばかりであった。
玉井グループの構成員3人を任意で事情聴取するも何かを恐れて供述拒否する。調べても暴力団とも半グレ組織とも関係なさそうだった。
調べていくうちに彼らが恐れているのは「ルナリアン」という都市伝説となっている正体不明の人物だとわかる。また玉井は自分が虐めていた芦辺雅人16歳に嵌められたと言う情報も入ってくる。

そして3件目のサイバーテロが起こる。3件目は文部省ホームページへのサイバー攻撃。まるで自分の力を見せつけているかのようだ。
前園の部下でサイバー対策課の風間課長から竜崎に田鶴をサイバー犯罪専任チームに参加協力の要請を受け、田鶴を行かせる。田鶴は優秀でチームで力を遺憾なく発揮するが、竜崎には知り得た情報を報告していた。
竜崎は田鶴からルナリアンというのは元ハッカーで、3件のサイバーテロ事件の犯人はそのルナリアンではないかと聞かされ、少年リンチ殺人事件にも関与していると推測する。そしてルナリアンは芦辺雅人だと断定する。芦辺が玉井グループ3人を操り玉井を殺害させたと。

3件のサイバーテロ事件と少年リンチ殺人事件を同時に解決した竜崎に前園生安部長も弓削方面本部長も屈服し表敬訪問するのであった。そして風間課長も野間崎管理官と同様に竜崎シンパになっていた。
竜崎が神奈川県警の刑事部長に赴任、大森署を去る日、大森署署員全員が制服で敬礼するシーンは最初に大森署に赴任した時の何か歓迎されていない雰囲気と比較して、感動で胸が熱くなった。是非これからも続編がずっと続いて欲しいと思う。

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Posted by ブクログ 2021年04月16日

相変わらず竜崎伸也の生き方は圧倒的にカッコいい!こんな上司に憧れつつ自分の姿を顧みて愕然とする。だからまた次の作品で早く竜崎伸也に会いたくなる。

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Posted by ブクログ 2021年04月09日

相変わらずです。水戸黄門のように最後に正義が勝つと分かっているのに、面白くて仕方ない。
読み進めるのがもったいなくて、なるべく意識してゆっくり読んでみたが、それでもダメで一気に読み進んだ。
竜崎伸也の原理原則には、サラリーマンとして毎回憧れる。だからヒットしてるのでは?とも感じる。
私の中では最高の...続きを読むシリーズもので、いつまでも続いてほしい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月02日

2020年(発出2018年) 430ページ
 
大森署長・竜崎伸也、最後の事件です。

今回の事件、今までの事件に比べると盛り上がりに欠けます。サイバー犯罪という性質上、はっきりと目に見えるものではないためか、地味な感じでした。非行少年の暴行殺害事件も、目に見えないものに怯えている、その恐怖感がいま...続きを読むいち伝わらなかった。正直、最初の方が珍しく退屈に感じました。

しかし、今作は、竜崎伸也と大森署員たちのお別れシーンが最大の山場なんです。
ちょっと涙が出そうになったんだけど、誰よりも感傷的になっていたはずの竜崎があまりにも淡々としていたので、結局涙は出なかった……

さあ、神奈川県警が竜崎を待っています。

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Posted by ブクログ 2023年12月04日

シリーズ7弾は大森署での最後の事件。竜崎に異動の噂が持ち上がり彼自身、ソワソワし始める。そんな所にサイバー攻撃と思われる事件と少年の殺害事件が発生し対応に追われていく、という内容。流石に第1部完、と銘打たれているように展開が面白く尚且つ竜崎自身の成長も伺える。原理原則をモットーに生きる彼だが少しずつ...続きを読む変化していっているのが伝わる。その気持ちを代弁してくれるのが奥さんの冴子で彼女のいう「大森署があなたを人間として成長させたのよ。」は胸に迫る。またラストシーンの胸アツ展開にもグッとくる。新シリーズも楽しみだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年09月30日

とうとう大森署を去る事が決まり、最後の事件と対峙する。誰に対しても平等、時間を無駄にしないをモットーに今回もみんなを籠絡していきます。次回から、また新しい場所で新しいメンバーを次々と籠絡していく様を見るのが楽しみです。

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Posted by ブクログ 2023年09月17日

シリーズ第7弾
竜崎署長の警視庁大森警察署での最後の活躍でした。
かっこよかったですね。
次は神奈川県警の刑事部長での活躍が楽しみです。

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Posted by ブクログ 2023年05月01日

スピンオフも含め、隠蔽捜査シリーズの第九弾。サイバー犯罪と少年殺人事件を追う大森署署長・竜崎伸也。あちこちから文句を言われるが、彼の正義は揺らがない。キャリアとしてだけでなく、刑事としても有能で、今回も難事件を解決。大森署を離れるのは少し寂しい。やはり、このシリーズは面白いなー。

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購入済み

隠蔽捜査7

2023年03月09日

今回も竜崎さんや沢山の捜査員達の連携がもう、阿吽の呼吸。お互いを信頼してるのですね。最後は竜崎さんが異動人事で署を後にする場面では涙してしまいました。

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Posted by ブクログ 2022年08月10日

大森署での最後の事件。感傷に浸っているのに、伊丹や周りにはいつも通り接しているのが微笑ましかった。事件自体はルナリアンに結びつく展開が根拠が薄く、少し強引な展開のように思えた。

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Posted by ブクログ 2022年07月30日

元エリート警察官僚・大森警察署長・竜崎伸也

都内で私鉄と銀行で原因不明のシステムダウンが相次いで発生。

それに事件性を感じた竜崎は、捜査員をそれぞれに派遣するが…
案の定、第2方面本部長や警視庁生安部長から横ヤリが…

原理原則、ぶれない姿勢で横ヤリを押し込める竜崎、さすが。

同じくして、大森...続きを読む署管内で不良少年の溺死体が発見される。

一見何の関係もなさそうな二つの事件の背後にある真相に竜崎が迫る…

さすが竜崎。

大森署での最後の事件を解決。

大森署から異動する竜崎を大森署員全員が制服で敬礼で見送る。あの戸高まで。『署長だからです。』
胸が熱くなった。

冴子の言う通り、大森警察署として、人間的に成長した竜崎。
最初のロボットようだったが、人間味が増した竜崎。

神奈川県警察本部刑事部長としての活躍が楽しみだ。

大森署の面々が出てこないのかと思うとさびしいが…

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Posted by ブクログ 2022年07月16日

隠蔽捜査シリーズ第七弾。竜崎伸也の大森署長最後の事件。
事件解決後、叩き上げのノンキャリアの鹿児島出身の前薗部長との会話に、竜崎伸也の魅力の一旦が伺える。
竜崎は平然と言う。上にいく、出世について、
偉いのではありません、やれる事の権限が増えるだけです。我々は国民のために働いている。偉いのは国民です...続きを読む
何ごとにも左右されず、物事をあるがままに捉えて、出来る事を精一杯行う。
引き込まれてしまいますね。

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Posted by ブクログ 2022年05月07日

竜崎、大森署長としての最後の事件。なんだか、今までの集大成的な内容でした。 息子の邦彦は
相変わらず面倒な事案をもってきたけど、あっさり解決。今回は、家族間で生じる諸々も、大変そうでは無かったような。
つぎから、新しい職場に変わるようなので、楽しみです。

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Posted by ブクログ 2022年03月20日

やっぱり竜崎は良い。
真っ当で真っ当すぎて、どこかズレた感じがあるが、そこがとても清々しい。
大森署での最後の事件。次も楽しみ。

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Posted by ブクログ 2022年03月04日

「棲月 隠蔽捜査7」今野敏
大森署の竜崎署長として最後の事件となります。
竜崎と同様?私も大森署と離れるのが寂しいです。
署員は竜崎が署長になったことで成長し、竜崎も成長しました。
最後は泣けました。
竜崎を中心に話が進んでいきますが、失礼ながら壮大なコントを読んでいるようで、また楽しい。
大森署と...続きを読む竜崎の活躍に期待します。

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Posted by ブクログ 2022年02月05日

竜崎署長 大森署最後の事件
合理主義の竜崎署長にも感傷的な面が見える
でも本人は気付いていない
事件を解決する過程も面白いが、竜崎署長の言動が1番好き

家庭内では、妻が全てを見通しながらも、動揺する面がみられて完璧ではないところが良かった

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Posted by ブクログ 2021年05月30日

隠蔽捜査、文庫最新刊♪
愛すべき変人ぶりは健在なるも、異同に際して少しだけセンチメンタルになっている竜崎伸也が、可愛い・・・と思ってしまったファンは、僕だけだろうか?

事件は事件で普通に面白く読めたのだが、

事件を読む
とか
警察小説を読む
とかではなく、もはや

竜崎伸也の生き様を読む

こと...続きを読むが、隠蔽捜査シリーズを読むメインになってしまっているらしい(笑)。

★4つ、9ポイント。
2021.05.30.古。

※さて、ついに異同となった竜崎。
ポストは県警本部長とかではなく刑事部長だとのこと。
「捜査」の場に立つ機会はまだまだありそう。

だからきっと、シリーズはまだまだ続けられるはず。

楽しみだ

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Posted by ブクログ 2021年05月25日

お約束の様に事件を紐解く竜崎署長。
こんなにキレ者がお役所の長をしてたらワクチンもとっとと効率よく接種されるのだろうなぁ。
上司にしたいNo. 1かもしれん。
だからこそ、この棲月でのラストシーンが泣けるんだ。花束より敬礼……

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Posted by ブクログ 2021年04月23日

私がこのシリーズが好きなのは、悩みつつも原理原則に乗っ取って迷い無くぶれずに突き進んでいく主人公の竜崎が、読んでいて気持ちが良いからだ。私は仕事や家庭で問題を抱えて悩みすぎると、迷いが出てよく分からなくなりノイローゼ気味に優柔不断となってしまう傾向があるが、竜崎は自分の信念を信念と思わずそうすべきも...続きを読むのだと思っている男で、決断力を鈍らせること無く的確に判断していく。仕事でも、家庭でも、周りの反対があっても突き進んでいくが、結果的にはいつしか周囲に信頼され、本人もそのことを不思議に思っている。全く理想の姿で素晴らしい(笑)今回はネットを操る天才的なハッカーと対峙するが、その事件よりも、自身の異動や息子の留学の話、組織の中の人間関係で鮮やかに立ち回る竜崎の姿が相変わらず面白かった。完璧だなあ、竜崎は。今回は完璧過ぎるので、次回作では更なる難題と逆風を用意して欲しいと思った。

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Posted by ブクログ 2021年03月14日

大森署長としての竜崎の最後の本。
着任時に比べて段々と署員との距離も近くなり
最後、去る時のシーンがなんかジーンときた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月19日

 『隠蔽捜査』シリーズ長編第7作。降格人事で所轄の大森署に着任後、様々な事件や人間たちと向き合ってきた竜崎。彼の信念は警察庁長官官房時代から揺るぎないが、大森署勤務が長くなり、自身の変化を自覚しつつあった。

 鉄道や銀行のシステムダウンが相次ぎ、事件の影を感じた竜崎は、独断で大森署員を動かす。警視...続きを読む庁の生活安全部長が薩摩弁で怒鳴り込むが、もちろんあっさり引き下がる竜崎ではない。一方、大森署管内では非行少年の殺害事件が発生した。

 同時進行する複数の事件と、警察組織内のせめぎ合い。まさにこのシリーズの王道的展開だが、今回の大きな注目点は、竜崎に異動の噂が持ち上がること。刑事部長の伊丹から告げられた竜崎は、かつてないほど動揺していた。

 そう、署員とも気心が知れたここ大森署は、竜崎にとって居心地がよい場所になっていたのだ。警察庁勤務では決して味わったことがない感覚。妻は、あなたは成長したのだと言う。はっきり口には出さないが、大森署を離れるのが名残惜しいことを認めるのは、何だか気恥ずかしい。

 ここで指揮を執れる日は残り少ない。無駄に張り切るわけではなく、あくまで自然体。部下の声に耳を傾ける柔軟性も、すっかり身についた。いくらネット時代とはいえ、にわかには理解しがたい構図が、竜崎には見えてきた。

 しかし、肝心の事件そのものは、過去作品と比較してあっさりしているというか、スーパー署長の最後の仕事にしてはやや小粒な印象を受けた。もっと大事件に発展する前に、芽を摘んだと言えるかもしれないが。

 さて、大森署を離れた竜崎は、神奈川県警刑事部長に着任する。そういえば神奈川県警に乗り込んだこともあったなあ。彼は本来キャリアだが、大森署での功績の数々と、一時的に対立しても敵は作らなかったことが、この人事の一因だろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月27日

【321冊目】裏表紙に書いてあるとおり、サイバー犯罪の回で、かつ、竜崎の大森署最後の事件。

 とはいっても、サイバー犯罪に関する知識はまったく必要ないくらい事件そのものはあっさり描写されたており、どちらかというとメインは少年がリンチで殺された事件。

 まず、警察小説、犯罪小説、ミステリ好きとして...続きを読む言わせてもらうと、話の筋と犯人がちょっとご都合主義に走りすぎではないかと思います。竜崎の推論も「こう考えればしっくりくる」ぐらいのもんで、そういう感想にあっさり説得されちゃう周りもどうなの、と。さすがに戸高ぐらいはもっと疑ってくれよと思いました(笑)

 ただ、このシリーズの魅力はそこじゃないのです。はい、このシリーズのファンなのでそれは分かっています!合理主義の竜崎が警察のめんどくさい慣例やしがらみをバサバサ切っていき状況を打破していくところに、我々読者はカタルシスを感じるのです。そして、もう一つの魅力が、鉄面皮の竜崎が署員との交流や事件を通じて柔らかな人間性を得ていく過程。今回も、大森署から離れることに寂しさを覚える竜崎に、我々読者はにやにやしながら、「うんうん、分かってるよ。竜崎は成長したんだよね」とうなずいてしまうのです!その意味で、シリーズの面白さは今回も健在です!

 ただ、ハッカーや不良少年の描き方があまりにも典型的にすぎ、また、竜崎の妻も昭和型刑事の妻すぎることが気になり始めました、、、これまで気になることはなかったのですが、シリーズが進むのに合わせて現実の世界はより多様化しています。そのため、物足りなさを感じてしまいました。シリーズ第1作の「隠蔽捜査」は斬新なインパクトを与える作品でしたが、いまや水戸黄門的カタルシスを提供する読み物となってしまいました。その意味で、もはや「おじさん小説」と化しているのかもしれません。

 あ、面白いんですけどね!

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Posted by ブクログ 2022年11月18日

11月-13。3.0点。
隠蔽捜査シリーズ、新作出たため、再読。
私鉄がシステム障害によりストップ、銀行もシステム障害。一方、札付きの不良がリンチにより殺害され。。

安定の面白さ。

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Posted by ブクログ 2022年09月20日

竜崎署長、異動。前作読んで以降かなり間が空いてしまったので、もはや以前の事件がどんなのだったか思い出せないが、息子さん今度は留学ですか、相変わらず色々ある家庭だ。
事件も時代と共にどんどん変わっていく。今回はサイバー犯罪と殺人事件との二本立て。このシリーズは事件の内容は刑事ドラマ観てるのとさして変わ...続きを読むらないのでさておき、竜崎署長の原理原則主義(いい意味で)を堪能するものだと捉えているので、今作も期待通りの展開。
一箇所に長くいるとそれなりに情も湧くよね、そりゃ。
署員からもよく思われていたようで、後任の署長すごい大変そうな気がする。。。

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Posted by ブクログ 2022年05月08日

相変わらずこの隠蔽捜査シリーズは面白い。東大卒のキャリア警察官の竜崎の超合理的主義の思考と行動が、警察庁の内部をざわつかせながら、事件を解決していく。
今回はロボットのように感情をあまり見せなかった竜崎が、少しセンチメンタルになる部分が出てきて面白かった。

過去に一度読んだ本だが、再読しても面白か...続きを読むったです。

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