今野敏のレビュー一覧
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新装版ビート 警視庁強行犯係・樋口顕
これは傑作です。今回は最後の最後まで犯人を絞れなかった。「まさか、そこか。」と唸ってしまった。いつもより150ページくらい長い小説なのに最後まで一気読みした。警視庁捜査二課の島崎は日和銀行の行員富岡に脅され捜査情報を漏らしてしまう。捜査は失敗し、自責の念に駆られる島崎。そんな中富岡が殺された。島崎は自分の次男が脅迫の事実を掴み、富岡に会っていたことを知り、疑う。家庭内の絶対絶命の窮地に立たされたクライマックスでは、「樋口刑事早く現着してくれ」と祈らずにはいられなかった。涙無しには読めませんでした。降参です。読者の心鷲づかみされました。とにかく見事な大岡裁き -
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今野敏『脈動』角川文庫。
余り考えないで購入したが、『鬼龍光一シリーズ』の最新巻であった。このシリーズは最初の頃は追い掛けていたが、最近は全くのノーマークであった。
日本の歴史と呪術との関係なども描かれ、なかなか面白かった。今野敏の『隠蔽捜査シリーズ』も面白いのだが、それと対極にあるようなオカルト的な警察小説も悪くはない。
ある日を境に警視庁内での警察官の不祥事が相次ぐ。捜査一課の刑事が取調室で被疑者に暴行を加えた事案を皮切りに、警視庁内の記者クラブで記者に刑事が殴りかかったり、警務部の係員が受付の女性と庁内で淫行に及んだりと、余りのことに少年事件係の富野輝彦と有沢英行も心配になる。
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任侠病院
任侠シリーズの最後に読んだ任侠病院、任侠書房、任侠学園、任侠楽団、任侠シネマ、任侠浴場と読む度に次作を期待しながら全て読み終わった。
阿岐本組組長以下6人の組員はそれぞれキャラがあって面白い。それぞれ個性的、羨ましい能力を持った人物である。地元住民に好かれ、頼られ、堅気の人に迷惑を掛けないように生きるこんなヤクザが居たら応援したくなる。今回は病院の再建のために奔走する。薄汚れた病院の外壁を清掃し、真っ白にすることから始める。そして受付の女子事務員の笑顔を作るためにピンクのバラを3本渡す。これをやる時点で「ああこの病院も再建するなあ」と確信する。いやあ今野敏作品はハマる。次は何のシリ -
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任侠学園
今回引き受けて来たのは、潰れかかった私立高校の運営だった。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を日村たちは建て直すことが出来るのか。花壇清掃から始めて、割れたガラス窓、落書き消しと身体を張っての挑戦が始まる。こんなことでこの学園の生徒の気持ちを惹きつけることが実際出来るのか。いずれ自分たちの素性もバレ、ヤクザがこの学校の理事長以下を運営していることが生徒の親御さんにもわかってしまう。しかし、不思議なことに色んな問題を抱えても、身体を張った親身な態度が生徒には伝わっていくのだ。徐々に荒れ果てた頃の学校の校舎やグランドが見違えて行くころ、学校を去る日が訪れた。寂しく校門に向かって歩いて -
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前に書いたことあるのだが、大事なことなのでまた書く
今野敏さんの安積班シリーズは短編集こそが醍醐味だと思うのです
長編も面白い
もちろん面白い
だけども長編だと犯人とか気に入らん本庁の刑事とか色々出さないといけないし、それなりに謎解き的な部分も出さないといけないので、安積班のメンバーはほんとちょい役で終わってしまうことも多い
ある長編では、わいの大好きな村チョウが二言しか喋ってなかったとかあるし
だけどそれでは安積班のこのお互いに信頼し合うチーム感とかが出ないのよ
そこで短編集ですよお客さん
ここで安積班のメンバーを深掘りするわけです
あるいは臨海署のメンバーをね
チームとしての -
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警察庁のキャリア官僚・竜崎伸也は、組織の都合や空気よりも、法と原則を重んじる人物。警察内部で起きる不祥事と事件を前に、組織防衛に傾きがちな周囲との間で軋轢を生みながらも、自分の信念に従って真相へ向き合っていく。
面白かった。
読み始めた時は、正直「なんだこの主人公は?」という印象だった。いかにも警察ドラマに出てくるキャリア官僚の嫌な部分を、さらに極端にしたような人物。融通が利かず、空気も読まず、上から目線にも見える。間違っても自分の上司にはしたくないタイプだと思った。
ところが読み進めるうちに、その違和感が少しずつ変わっていく。竜崎伸也は、途中で急に人間味を見せて好感度を上げるような主人公 -
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継続捜査ゼミ
ゼミとは大学での授業の一環であるが、これが実際の未解決事件捜査の継続捜査になるとは思いもしなかった。女子大ゼミの講師(小早川)が元警察学校の校長で現役時代はバリバリのやり手刑事であった。そして、ゼミ生はこの女子大のそれぞれ魅力的な5人である。最初は女子大内で起きた2件の事件から犯人を割り出していくが、5人の個性と素晴らしい能力で犯人が解明する。それから本格的な継続捜査では、本来の未解決事件へと物語は進むのだが、小早川講師の絶妙な誘導によるヒントがゼミ生の能力を引き出していることに感服する。実際にこの継続捜査ゼミが、事件解決の糸口になるとは恐れ入ったが、今野敏作品の物語としては納得