今野敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今野敏『審議官 隠蔽捜査9.5』新潮文庫。
『隠蔽捜査』シリーズのスピン・オフ短編集。9編を収録。
相変わらず面白い。昨年末に亡くなった父親もこのシリーズが大好きで2人で交互に新刊本を購入し、シェアしていたことを思い出す。
『隠蔽捜査』シリーズの面白さの秘密は、竜崎伸也の人物像にあると言っても過言ではない。変わり者と呼ばれる竜崎伸也であるが、本人にしてみれば、実は何者にも忖度せず、合理的に清く正しく真っ直ぐに生きているだけなのだ。それが普通の人には、変わり者に見えるのだろう。今の世の中、ますます忖度せずに真っ直ぐ生きることが難しい時代になって来ている。
いずれの短編も小気味良く、面白い -
Posted by ブクログ
ブグログで、このシリーズのことを知って読みましたが、大正解!! 面白くて、数時間足らずで、一気に読み切りました。こういった本に出会えるのも、ブグログのよさですね。
本書はヤクザ者を描いた話ではありますが、極道や暴力団といった「悪者の中の悪者」といった感じでは全くありません。「ヤクザは地域の人々に信用されてこそ、稼業が成り立つのだ」という組長の言葉に象徴されるように、任侠道(仁義を重んじ、弱者を助け強者をくじくために自己を犠牲にする精神をもつ)に生きる人達の、随所にユーモアがちりばめられた楽しい話です。
堅気より堅気的なヤクザたちが、やる気を失った社員達を目覚めさせる展開も痛快でした。
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Posted by ブクログ
今野敏『任侠楽団』中公文庫。
『任侠』シリーズ第6弾。
安心安定の面白さ。何と今回は『アキハバラ』『パラレル』などでお馴染みの刑事、碓氷弘一も登場し、さらに面白いストーリーに仕上がっている。
今回はオーケストラが舞台ということで、クラシックの基本知識も散りばめられている。そればかりかジャズとクラシックの音楽性の相違についても記述されており、ジャズ好きにはたまらない内容となっている。
そして何時もながら、親分の阿岐本雄蔵の無理難題に右往左往する代貸の日村誠司が可哀想になって来るのだが、今回ばかりは阿岐本と刑事の碓氷がほぼほぼ問題を解決してしまう。
義理と人情と任侠は、殺伐とした今の世の