今野敏のレビュー一覧
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スクエア 横浜みなとみらい署暴対係
神奈川県管みなとみらい署の暴力団対策係長、諸橋が中心となり、事件に挑む姿が描かれています。横浜の廃屋で発見された中国人の遺体を巡り、暴力団との関わりが疑われる中、諸橋と相棒の城島が捜査に乗り出します。内部の人間模様やヤクザとの駆け引きが緻密に描かれており、臨場感が際立っています。
登場人物たちの成長や、予想外のキャラクターの魅力も感じられ、特に、最初は憎まれ役だった監察官・笹本が次第に理解を得ていく過程は、物語に深みを与えこれも今野敏作品の魅力です。今までに今野作品を70冊ほど読ませていただきましたが、面白いのは他のシリーズともリンクしているので、また好きな登場人物が来た。なんてワクワクゾクゾクするものです。今回のは『晴明 隠蔽捜査8』で神奈川の刑事部長を拝命した竜崎伸也が佐藤本部長に着任の申告に訪れると「あんたのやりたいようにやってくれ」と同じセリフを聞いて、やったー同じこと言ってると感動してしまった。本部長の性格は変わってなくて、また今回も思い切り暴れられるなと期待してしまう。面白いなあ。今野作品。 -
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エムエス 継続捜査ゼミ2
思い込みや誤解が生む冤罪をテーマに、女子大生たちが立ち上がる姿が描かれた物語。前作の人気を受けての続編で、学園祭のミスコン反対運動を指揮する女子学生が襲撃され、教授が容疑者として疑われるという緊迫した展開が繰り広げられる。唯一の女子大を舞台とした今野作品で、主人公のゼミ生を中心として事件を解決するところは面白い。発想が一般人であっても流石に継続捜査を選考するゼミ生だけあってポイントをついたセンスを持ち合わせている。元警察官であるゼミ生の教授が傷害容疑者として窮地に立たされたが、ゼミ生の皆んなが協力して真犯人を挙げるところは感動。よくやった。また次作品お待ちしております。 -
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今野敏『一夜 隠蔽捜査10』新潮文庫。
文庫化を楽しみにしていた。
勤勉実直、四角四面で、全く融通の効かないキャリア警察官の竜崎伸也が相変わらず面白い。今の世の中にこれだけ実直で信念を貫く男は居ないだろう。実直な人間が真っ直ぐな行動を取れば取るほど、傍目には面白く見えるのだ。
自分の父親がまさにそういう人だった。曲がったことが大嫌いで、上席に媚びを売ることもなく、ひたすら勤勉実直に働いていた。父親はかなり出世したのだが、上席のウケが良くなくて役員にはなれなかった。それでも最後まで幸せな人生を送ることが出来たのは、その真面目な性格への神様のご褒美だろう。
さて本作。途中で事件の真相が見えてしまった。竜崎が早くそれを解明してくれれば良いのにと思ったのたのだが、竜崎も組織の人間だけにしっかりと正当な手続きを踏んだ上で真相に辿り着くのだ。それもまた実直な人間らしくて面白い。
最近も文学賞を受賞し、純文学作家として人気を誇る北上輝記が小田原の自宅付近で何者かにワンボックスカーに引き摺り込まれ、誘拐される。さっそく、小田原署に神奈川県警刑事部長の竜崎伸也が駆け付け、捜査本部が設置される。
誘拐された作家のファンである竜崎の上司の本部長は何かあってはいけないとSISの出動を要請する。しかし、犯人からは金銭の要求が無く、幾ら有能なSISでも動きようがなかった。竜崎は北上輝記の友人で作家の梅林賢の知見を利用し、謎の解明に努める。
一方、警視庁の伊丹刑事部長の元では、63歳の警備員アルバイトでライターの増沢秀二郎という男性が殺害される事件が起きていた。
北上輝記の誘拐事件が進展しない中、犯人から「誘拐を公表しなければ、作家を殺害する」という電話が入り、竜崎はやむ無く作家の誘拐事件をマスコミに公表する。
本体価格750円
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ロータスコンフィデンシャル
ロシア外相来日のための随行員の、行確を命じられた警視庁公安部外事一課の倉島警部補。そんな中ベトナム人殺害事件が起き、ロシア人音楽家が容疑者になる。その捜査に乗り出した同僚は突如行方不明となり、なぜか外事第二課の中国担当者も事件を調べている事が判明した。公安警察は確かに国のために働いてる感がすごいと思う。日本でスパイ活動をしている中国やロシアを相手に二重スパイを敢行したり、組織に反発すると情け容赦なく殺されてしまう。そして訓練を受けた女性工作員は魅力的でありながら簡単に素手で対象を殺す能力もある。いや意外に油断をしかねないからこそ使い勝手があるのだと思う。恐ろしや恐ろしや。 -
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ネタバレ防諜捜査
『ゼロ』の研修から戻った倉島警部補は、外事一課と掛け持ちで「作業班」に入ることになる。そんな折、ロシア人のホステスが線路に転落し轢死する。警察は事故か自殺の線で捜査を始めるが、これは、ロシア人の殺し屋による暗殺で、自分もまた狙われていると証言する日本人が現れた。倉島警部補はオレグというその暗殺者を追う。公安警察の面白さはハンパない。刑事警察の上を行く面白さである。企画ハズレの行動が随所に出てくる。作業班のメンバーの中で私が好きな人物は伊藤巡査部長である。公安のスペシャリストとしての本能を持っている。存在感が全く感じられないのだ。人の記憶に残らない行動を身につけている。忍者みたいにいつの間にかそばにいる。目立たないのは公安向きである。倉島警部補も舌を巻くほどの行動を取っている。そしてやるべきことはキッチリこなす。頭もキレて無駄口も吐かない。いつか倉島警部補も追いつかれ追い越されそうな人物だ。