あらすじ
★※ご注意ください※ 『とせい』 を改題した作品です。★
日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅之木書房に出向く日村。そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブル。頭を抱える日村と梅之木書房の運命は? 「任侠」シリーズ第一弾(『とせい』を改題)。
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Posted by ブクログ
ヤクザのイメージが変わる一冊だった。
暴力、脅し、しつこい追い込みのイメージがあるが、ここに出てくる阿岐本組の組長は一般の人にはとても丁寧。何か言われてもひたすら我慢する。
義理人情に厚い組長の教えをしっかりと守る組員たち。代貸の日村は、組長の興味ごとに振り回される苦労人。
組員たちも個性的で、得意分野で難題を解決していく。
今回は倒産寸前の出版社と町工場を稼げるようにプロデュースする。そこに警察も加わってややこしくなるが、最後はきれいにまとまるところがお見事だった。
また別のシリーズも楽しみ!
Posted by ブクログ
このシリーズ、表紙が可愛くて前から気になっていた。ヤクザと出版社、全然別世界どうし、どんな化学変化が起きるのかと思いきや、見事にストーリーになっていた。阿岐本組が礼儀正しいヤクザで、好感がもてるし、ちゃんと出版社を立て直すし、面白かった。また、疲れた時に、病院のシリーズを読んでみたい。
Posted by ブクログ
日村の仕事流儀がかっこいい。wワーカーの中間管理職の悲哀っぷりもなかなか。
ストーリーの面白さはもちろん、読みやすい文体でページを捲る手が止まらない。あっという間に読み終わってしまった。
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ブグログで、このシリーズのことを知って読みましたが、大正解!! 面白くて、数時間足らずで、一気に読み切りました。こういった本に出会えるのも、ブグログのよさですね。
本書はヤクザ者を描いた話ではありますが、極道や暴力団といった「悪者の中の悪者」といった感じでは全くありません。「ヤクザは地域の人々に信用されてこそ、稼業が成り立つのだ」という組長の言葉に象徴されるように、任侠道(仁義を重んじ、弱者を助け強者をくじくために自己を犠牲にする精神をもつ)に生きる人達の、随所にユーモアがちりばめられた楽しい話です。
堅気より堅気的なヤクザたちが、やる気を失った社員達を目覚めさせる展開も痛快でした。
【ヤクザに関するうんちく】
・ヤクザにはパンチパーマやスキンヘッドなど短髪が多いが、それは喧嘩の際に髪の毛を掴まれないための用心。
・顔付きに凄みを付けるため、彼らは日々、鏡を見て練習する。ヤクザは役者と同じイメージ商売。
・ある柔道で有名な大学の柔道部の卒業生は、頭のいいやつはヤクザになり、そうでもないやつは警察官になる。(笑)
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隠蔽捜査シリーズとは全く違うジャンルで今野敏さんの多彩な才能に感服した。
ヤクザものならではの漢気溢れる話から、クスッと笑えるとこもあったりと、奥の深いエンタメ作品だと思う。
久しぶりにスカッと爽快な気分を味わえた。
Posted by ブクログ
この作者の小説、初めて手に取りました。
シリーズものであることと、書名からストーリーが想像できなかったのですが、読み出したら止まらない。すごいアップテンポでどんどん難題が襲いかかり、主人公の苦労がもうどはまり。
もちろんフィクションならではの軽さですが、出てくる人はいいひとだらけで人情に熱く、スカッとするストーリーで一日で読み終えてしまいました。
任侠も大変なんですね。笑 読破したいシリーズとなりました!
Posted by ブクログ
あ〜、面白かった。
ほっこり、にんまり、じーん、きゅんっ。
読み進めていくなかで沢山の感情が出てきて、どんどん先を読みたくなる。
はじめにタイトルをみて、
どういう話なのか想像がつかなかったけれど、読んでいる途中から確実にこの世界観のファンになりました!
日村さんの人柄。
組長のお茶目さと頭の回転の良さとのギャップ。
どんどん変わっていく編集者の方々。
若い衆の素直さ。
いやぁ、この感じ、好きだなぁ。
Posted by ブクログ
筋が通った生き方がカッコいい!
次から次へと起こるトラブル。
それをスカッと乗り越える!
そして、ほろっとさせる場面もあり。
いい本に出会えました〜
Posted by ブクログ
文句無く面白かったです!
読後感スッキリ!
阿岐本組長の采配がさらっとしてるのに、ことごとく解決していく様は読んでいて気持ち良かったです。
日村さんは大変そうだけど笑
本当の任侠って良いよね
ヤクザとか、暴力団とかをホイホイ肯定する訳ではないけど、こういう昔ながらの「任侠」に正しく縛られている組を見ると(読むと)、こういう世界も必要なんじゃないかって思いますな。
まぁ、アキモトの親父さんがキチンとしたヤクザさんだからだね。
Posted by ブクログ
これ好きですね~。義理人情の正統派ヤクザ、個性的な面々ながらみんないい人、中で代貸ナンバーツーの日村は苦労人で。話の展開は軽妙、量もほどよくサクサク読めて、かつ面白い。第二弾は映画化されたみたいなので、早く読んで、映画見たいな。
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面白かった。
主人公である阿岐本組のナンバー2、日村が中間管理職のような立場で妙に共感を感じた、
潰れかけの出版社をアイディアと任侠独自の力技で復活させていく。
別のシリーズも是非読みたい。
Posted by ブクログ
今野敏は疲れた時に、さっと読める小説です
任侠シリーズはサラリーマン小説やね
読みやすいです
今回は出版業界と町工場の要素でストーリーを進めますが、プチねたが効いてます
Posted by ブクログ
任侠シリーズ第1弾。アットホームなヤクザ小説、読みやすいうえに、ヤクザ流の働き方・考え方が結構学びにもなった気がする。続編も読んでいこうかなー。
Posted by ブクログ
警察ものの今野さんの全く逆側のシリーズ。正統派(?)の弱小ヤクザである阿岐本組が、経営の傾いた梅之木書房に入って立て直すという展開。これも能天気な阿岐本組長の一存で決まってしまい、ナンバー2の日村代貸が振り回されて行く。若い衆達は、別な世界に大喜び。若い衆達の提案もあり、売り上げが伸びて行く。
ヤクザの世界のシノギがあったり、警察との抗争が大きくなるが、ここで生きてくるのが正統派任侠道。いい加減な組長はヤクザの世界での顔役の面もあり、なんとなく上手く進む。中間管理職の日村代貸が、右往左往しながら纏めて行くのが面白い。シリーズ化されているので、次も楽しみになる。
Posted by ブクログ
笑えるエンタメ人情やくざもの。
小さな組の代貸(だいがし。組のナンバー2)の主人公が、親分の気まぐれで出版社の再建に奔走する。
やくざは親分には逆らえないらしく、とにかく振り回される。
やくざの世界のルールや心意気などを知る事ができたのも楽しかった。
なにより読み進むほどに主人公がものすごく格好良く思えてきて、今野敏さんすごいなと感じた。
Posted by ブクログ
私は警察、刑事物などのサスペンス系はほとんど読まない。
そのためか、著者の事は知らなかったけど、本屋さんで平積みにされていて面白そうだったから手に取った。
面白い!!
ライトノベルや漫画の様な面白さで気楽に一気に読んでしまった。
これはシリーズになってるというから、早速別の本も買ってこよう!
Posted by ブクログ
ヤクザと暴力団は同じだろうと思ってたけど違うみたい。フィクションではよく義理人情に厚い「ヤクザ」がよく出て来るけど、現実まだそういう組はあるのかなぁ。
地元は昔はヤクザの事務所がいくつかあって有名だったし、バイト先(ドーナツ屋)の2階で集会とか開かれて怖かったけど、今はとんとそんな話聞かなくなった。
グラビアとかで会社を盛り立てていくアイデアはそんな目新しいものじゃなかったけど、すんなり読めて組のメンバーも嫌味が無くて面白く読めた。
Posted by ブクログ
単純に面白かった!
阿岐本組のナンバー2、日村が奔走するストーリー。義理人情アツい組のモン達の活躍が凄い。直ぐに続きを読みたい!
自分では書架から取らないであろうこの本を薦めてくれたのは、任侠もの警察ものが好きな年上の女性。持つべきは本好き友である。
Posted by ブクログ
倒産寸前の出版社を、縁があって経営することになった阿岐本組。
右も左もわからない堅気の世界に、ヤクザの理論で押し通って行く。
任侠ものというと、お堅い義理人情ものと想像しがちだけれど、
この作品はヤクザの組員がどこかユーモラスで、
組長もまた好奇心旺盛なところに魅力を覚えた。
主人公の日村は苦労人ではあるものの、
必死で問題に立ち向かう姿勢は見事。
読みやすく、エンターテイメントに富んだ作品。
Posted by ブクログ
任侠シリーズ第1作目。
ヤクザが出版社を立て直すというお話。
タイトル通りの内容。
漫画に近い内容だが、軽く読むには丁度良い。
ただ、「隠蔽捜査」シリーズのような満足度はない。
第1作目なので、これから面白くなっていくのかも知れないが。
退屈はしないが、まぁ、そこそこ。
星は3つ。3.4だな。
Posted by ブクログ
軽く読めるエンタメ作品で時間潰しには文句なし
個性豊かな登場人物の活躍は楽しいが、心理描写面等で文書的な面白さは特にないし、設定やストーリーの巧さも特には感じなかった
どちらかというと、異世界転生で何もかも都合よく進んでいく系のラノベに近い
とはいえ、楽しく読めたので機会があれば続編も読んでみたいとは思える佳作
Posted by ブクログ
どこの広域指定にも属さず、組長、組員四人という下町の小さな任侠団体。
ノワールやハードボイルドでなく、こころ温まる人情ものの一冊。
町工場の債権回収が、ひょんなことから極小出版社の再建をすることに。
義理と人情。情けは人の為ならず。
扱うネタは実に社会派だが、キャラ立ちがしっかりとしていて人情ものの温かみがあふれる。
著者の作品は他にも読んでいたが、このタイプはとても新鮮でした。
シリーズもののようなので、次作も楽しみです。
Posted by ブクログ
3
反社も楽じゃないと想う
正直イメージは何されるかわからない、下手な事出来ないって感じ
でも反社っていうのが乗っかってるだけで他はみんな同じ
普通にしてればいいし、接していければいい
人を想う気持ち、漢気が見えて良かった
誰かの為に頑張れる人間になりたいと常々思ってる
Posted by ブクログ
うーん、まあエンタメ小説としては面白いんだろうけどね…。
こんなに何もかもが上手くいく都合の良い話はなかなかないぞ(笑)。
ただ、考えるより先に体が動く、というのがヤクザの世界と何度も書かれているが、これは普通のビジネスでもまさにそのとおり。机上であれこれ考えてるヒマがあったらすぐ動け!と言いたくなる人が私の周りにも大勢いる(笑)。
世間とかけ離れているのは、やはり『兄弟』の契り。この辺りは我々には理解しきれない部分が多いが、その点も分かりやすく書いていただいていると思う。
Posted by ブクログ
ちょっとご都合主義というか、私的にはもっと苦難苦節があっていいのではないかと感じた。しかし、ヤクザの異常なまでの義理堅さは、今までにない感覚で新鮮かつ面白かった。
Posted by ブクログ
皆さんの「任侠シネマ」のレビューを読んで、シリーズ最初の巻から読んでみようと思った次第。
地域とともに生きる昔気質の真っ当なヤクザ・阿岐本組。その組長の気紛れに右往左往させられる代貸・日村と組の若い衆。
闇金の取り立てに頭をひねる一方、組長が手を出した出版社の仕事では、癖のある編集者たちとの絡み合いに、地元の組との切羽詰まったやり取り、周りでうろつくマル暴の刑事たちの挑発と、色んなトラブルがテンポよく重ねられて行く。
まあまあ面白くは読めたが、型通りと言えば型通り。
仕事柄『反社会的勢力との関係を遮断し…』とか唱えているので、物語の中のちゃんとした組員たちには申し訳ないが、なんとなくこの主人公の世界に共感してはいけないような気持ちがあって、素直に楽しめなかった。続編にはいきません。