今野敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ漫画「拳児」を想起させられる、中国拳法を使う少年が主人公の格闘小説。あちらは八極拳がメインの使い手でしたが、本作主人公は形意拳の使い手。しかも、郭雲深ほぼそのまんまの来歴という設定は……個人的に大好物すぎてワクワクして読み進められ、五百ページくらいあるのに一日で読み切ってしまいました。
格闘部分の描写は期待通りの内容と臨場感。実際の五行拳や十二形拳の動きを知っていないとわかりづらい部分はあるのですが、今はYouTubeなどでそれらは簡単に知ることができるので、それらを見た後ならアクションシーンを頭の中で再現ができます(というより、自動で再生されますw)。
話の構成としては……本作は全五巻中 -
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今野敏『禁断 横浜みなとみらい署暴対係』徳間文庫。
諸橋と城島の同期の二人の刑事を主人公にした警察小説。降格人事により係長として、みなとみらい署に赴任した諸橋とその煽りで係長補佐となった城島。『ハマの用心棒』と呼ばれる堅物で頑固者の諸橋に対して、ラテン系の城島という二人の活躍が面白い。
横浜の元町で大学生がヘロイン中毒死したことをきっかけに次第にキナ臭くなる横浜。暴力団・田家川組を中心に東西のヤクザたちがあちこちでいざこざを起こし、新たな麻薬ルートの謎を巡り、新聞記者、田家川組の構成員までが殺害される。
諸橋と城島を疎ましく思う監察官の笹本、重要な場面で諸橋と城島に協力する神風組の組長と