【感想・ネタバレ】曙光の街【新カバー版】のレビュー

あらすじ

【2023年11月8日より、カバーが変更となりました。内容には変更ありませんので、ご注意のほど、お願いいたします。】

元KGBの日露混血の殺し屋が日本に潜入した。彼を迎え撃つヤクザと警視庁外事課員。冷戦時代の大スキャンダルがやがて明らかに――。倉島警部補シリーズ第1作。

※この電子書籍は2001年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本とし、表紙を新たにしたものです。

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ネタバレ

警視庁公安部外事一課・倉島警部補シリーズ1作目。

やくざの組長を狙う元KGBの殺し屋・ヴィクトルのプロの仕事ぶり、矜持に触発され、国家安全保障のために諜報活動に携わるエリート集団の中にあってゆるすぎる倉敷が公安部員としての自覚に、目的もなく小競り合いや暴力にまみれその日暮らしを送っていた兵頭が本来自分が進むべき道に、それぞれ目覚めてゆく過程がよかった。

それぞれが進む道に曙光が射すかのような温かいエンディングに、続編への期待感が膨らむ。『隠蔽捜査』とともに追ってゆきたい。

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2024年11月19日

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隠蔽捜査シリーズが大好きで、初めてこの倉島警部補シリーズを読んだ。こちらは公安が舞台ということで、隠蔽捜査とは全く違った警視庁の姿を教えていただいた。
舞台が変わっても今野敏さんの小気味よいストーリーは全く変わらず、この小説も他の小説同様、一気に読み進めた。
2000年ころが舞台となっているが、日本とロシア、日本と外国の「不況」についての感覚の違いは印象に残った。
主役三人の登場人物については、誰が主役でもおかしくない魅力を持っていた。
この後の作品での活躍も期待しつつ2作目を読みたい。

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2023年12月29日

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倉島警部補シリーズ、順番が逆になったが1作目をやっと読めた。でも作中の主人公度はヴィクトル>兵頭>倉島になっていて倉島は公安捜査官として駈け出し。3人それぞれの立場や振る舞いがしっかり描かれていて、展開もスムーズで一気に読める。ただ、ヴィクトルは最後のほうで意外に甘いところが多い。2作目はヴィクトルと倉島の死闘らしいので楽しみだ。

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2018年10月23日

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ヤクザの組長暗殺に関わる主役の3人がそれぞれの視点で構成されてる物語。公安部の倉島警部補。ヤクザの組長の用心棒的存在の兵藤。そして元KGBの凄腕ヒットマンのヴィクトル・タケオビッチ・オキタ。3者とも挫折からの再生が感動のクライマックス。

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2016年04月23日

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倉島警部補シリーズ、1作目。

倉島警部補が主人公と思いきや、元KGBの暗殺者のヴィクトルがダークヒーロー的に扱われている。今野作品の中ではちょっと珍しいかな。それでも、最初驚くほどやる気のなかった倉島が、徐々に公安警察官として成長していくのが今作の中でも見られ、今後のシリーズ展開でも期待できそうな気がした。あともう一人、プロ野球選手崩れのヤクザの兵藤もクローズアップされているが、こちらもいい味を出していて、一冊の本の中で三人が三様の生き様を見ることが出来た。スラスラと読める一冊だけれども、読後の満足感はバッチリ。

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2013年08月22日

購入済み

元KGBのヴィクトルが、ヒーロー⁇って感じの話だった。
倉島さんが、未だ、公安の仕事を理解できず、ダラダラしてる時。
ヴィクトルが、倉島さんに、沢山の事を教えて、去って行った気がする。

#カッコいい #シュール #怖い

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2025年11月28日

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元KGBの殺し屋が無双していく爽快さは◎!
ただ、ストーリーは軽めでちょっと物足りなかったかも。
シリーズものらしいから、続巻で印象かわるんかな?

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2025年05月25日

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任侠系は映画では観たことがあるが、小説は初めてだがロシアンマフィアとの戦いにハラハラしながらも楽しめた。ヴィクトルがなんとも魅力的。
倉島警部補シリーズは順を追って読もうと思う。

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2025年05月18日

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公安外事、ヤクザ、ロシア元KGBの三つ巴のサスペンス。各々に主人公がひとりづついて3人共魅力的な人物に描かれているところが魅力。筋書き、細部書き込み、リアリティ、人物描写ともによくかけている。

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2025年05月11日

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ネタバレ

公安の倉島警部補シリーズって書いてあったから、倉島さんメインなのかと思いきや、むしろヴィクトルにみんな骨抜かれちゃってんじゃん!てなりました。笑

ヤクザの事情とか、本物のヤクザとか、はー、ほーー、そーなんですね、確かに死体とかピストルとか、そこまで見ないんですかね、なるほど、と新鮮だった。知らんけど。

暴力的な表現は苦手なんだけど、ヴィクトルが強過ぎて強過ぎたので(語彙力)逆に面白かった。
3万ドルきっかりしか貰わないジェントルマンなとことか、エレーナ助けるとことか、その他もろもろヤクザも刑事も絆されるのは頷ける。

最終的に兵頭がマスコットになったのがとても平和だった。やっぱ怖い顔は隠さないとね!

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2024年11月09日

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暗殺する側、される側、そして暗殺者を追う公安の三者の視点で話が進みます
テンポよく展開するので、すぐに引き込まれます
ロシアのスパイとは、日本の公安とは、色々興味深く勉強させていただきました

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2023年03月10日

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ネタバレ

倉島警部補…公安の仕事に馴染めずに刑事に憧れ。
兵頭…元プロ野球選手ながら傷害事件が元でヤクザの道に。
ヴィクトル…元KGBながら明日の生活にも困る貧乏臭いぐらし
この3人の人間臭さが面白い。倉島シリーズのめり込みそうです

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2021年07月25日

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久々のハードボイルド系。
前から何回か本屋さんで見かけていたけど、ちょっとハードル高いかなぁと思って躊躇していたところ、このシリーズの最新刊をうっかり買ってしまい、それならと最初から読むため購入。
確かにロシア、公安などちょっと苦手なところもあったけど、ヴィクトルのプロフェッショナルな仕事に思わずページを捲ってしまった。
また倉島がいろいろと気づいて成長していくところも嬉しかった。
しかし暴力的要素もかなりあるので、ちょいちょい軽めの小説を挟みながら読んでいこうかなと思う。

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2018年11月26日

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元KGBヴィクトルと元プロ野球選手のヤクザ兵頭、公安倉敷と3人の生き方が絡み合う重厚なストーリーを楽しんだ。

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2018年08月12日

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曙光とは夜明けに東の空にさしてくる太陽の光であり、転じて暗い状況に見え始めた明るい兆しを意味する。『曙光の街』は今野敏の極道小説であり、KGBを舞台にした国際スパイ小説、男たちの復活の物語を描いたハードボイルド小説でもある。

本KGB特殊部隊要員だが、今はその日暮らしのヴィクトル・タケオビッチ・オキタ。元プロ野球選手だが、故あって極道に身をやつしている兵頭猛。警視庁公安部外事一課所属のノンキャリ警部補にも拘わらず公安業務に情熱を注げない倉島達夫。現状の生活に価値を見いだせない3人は、ヴィクトルのやくざの親分暗殺請負をキッカケとして、再び男たちに再び生きる意味やプロとしての目標を見出していく。

『曙光の街』は、やくざの暗殺にとどまらず、ソ連と日本のスパイ事情、やくざ社会の変化、プロの暗殺家の活動、と幅広い話題をしっかりと関係づけている。しかも、一度人生の意味ややる気を失った男たちに光を当て、再び彼らの人生を取り戻すという人間ドラマもしっかりと組み込まれており、物語に厚みが出ている。

今野敏の作品にはその芯に、プロとしてあるいは普遍的な人として忘れてはならないものは何か?という問いかけがいつも据えられている。だから、読後にはしっかりとしたものを読み切ったという達成感が残るのだ。

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2017年11月19日

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三人が係わりあったことによって生まれた科学変化が面白い。
ヤクザや兵頭とのやりとりの中で、プロとしての本能に次第に立ち戻っていくヴィクトル。
ヴィクトルを追いかける過程で徐々に自分の仕事を理解していく倉島。
義理に縛られていた兵頭は、ヴィクトルとの闘いの中で男ととしてのけじめをつけようとする。
大木天声をはじめとする登場人物もひと癖もふた癖もある連中だ。
何が真実なのか?そもそも真実とは何なのか?
倉島が最後に決断した行動が、読後感をすっきりしたものにしてくれた。
三人三様の未来、変化を遂げた男たちの再出発が心地いい。

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2017年02月20日

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戦闘シーンの描写が細かくて迫力あり。ストーリーはシンプルで分かりやすい。エンタメとして読むのによかった。

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2016年02月21日

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公安シリーズ第一弾♪ これが面白かったら続編2つも購読してみようと思い読んでみたんですが、一気読みでした♪

さっそく続きを手に入れねばw

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2014年06月07日

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公安、倉島警部補の一冊目。
ようやく。間違って3冊目からはいっちゃったので・・・

倉島警部補が、プロ意識を持つきっかけとなる初めての事件。
ロシアンマフィアとのつながりもこうして作られたきっかけなのか。

その奥の闇も、壮絶な環境も・・・
さらに季節は冬で、とくにロシアの厳しい冬のところ
日暮れ近い寂しい夕方に読んでいたら、
一層寒くなりました。

だけど、こんなにあたたかな結末を嬉しくかみしめました。

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2013年11月20日

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元KGBの殺し屋、プロ野球選手崩れのヤクザ、警視庁公安部の警部補、三人の男が絡むノンストップアクション小説。結末はどうなるか、ページを繰る手が止まらない、さすが今野敏のエンターテイメント、解説の読後「どっしりとした物語を堪能したという満足感を覚えるだろう」に偽りはない。

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2012年07月19日

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元KGBの腕きき、元プロ野球選手の極道、いささかプロ意識に欠ける公安(外事課?)警察官。これらの人々が己のプライドをかけて闘い、どこかでは理解しあう。以前から狙っていた本で、やっとこさ読むことができました。人物造形の巧みさは相変わらずですね。テンポもよくて面白い。

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2011年09月28日

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ネタバレ

「偽りの捜査線」「戸惑いの捜査線」で気になったのでシリーズに手を出すことに。倉島がやる気なくて新鮮だった。
暴力描写が多くてげんなりしたが、後半のヴィクトルと倉島のシーンが何か良かった。
終わり方も良い。

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2024年11月19日

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人気シリーズ、公安の倉島を主人公にした物語、1作目。正直主人公は倉島というよりロシアの凄腕元KGB、ヴィクトルと命を狙われるヤクザの親分に使える若頭、兵頭の物語といっても過言ではない。今野作品では珍しいやる気のない倉島にいささか毒気を抜かれつつ、骨太なストーリー転換は流石。特に今野さんお得意の格闘シーンは本作の白眉。結構濃密に描かれていて面白い。

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2024年08月11日

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視点がどんどん変わるから着いていくのが面倒だなと思ってしまった。最後はあまり気にならなくなったけど。
リョウの最後はちょっと残念かな

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2024年08月05日

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前半は、早く組長を殺せばいいのに。伸ばすナーと思いました。 最後の展開は、面白く一気に読み切りました。

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2022年08月05日

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倉島、兵藤、ヴィクトルの3人の視点で物語が進むこの構成はおもしろいですね。読者はすべての事情を把握している、だけど各登場人物は相手のことを完全にはわかっていない、という情報の非対称性ゆえのおもしろさとでもいえばよいでしょうか。

特にヴィクトルは自身が思っている以上にすでに捜査の手が伸びているわけで、そのことに本人が気付いていないときには「いやいやい、気付かれているよ」と思わずツッコミたくなってしまいます。

ただ、本作では暴力シーンが多く、またとてもリアルな描写で相手を痛めつける内容になっている点は好みがわかれるところでしょう。個人的には痛めつけられる相手の痛みやそのときの心情、絶望感を想像してしまって、どうも居心地が悪くなってしまいますね。

各視点の持ち主3人それぞれは仕事や現在の境遇に仕方なく甘んじている、でも本作の事件を通して心に火が付いたり、新しい人生を歩んだりと、ラストでは心機一転という結末を迎える”明るさ”が暴力シーンとは対照的な本作の救いのように思えました。

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2021年02月24日

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倉島シリーズの第一弾。
公安っていうところ(というか警察組織全般)はイメージでしか知らないが、倉島の意識や行動がリアルな感じがした。
エンターテインメントとしてもいつもどおりにハズレなく楽しめた。

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2019年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価は3.

内容(BOOKデーターベース)
日本でKGBの諜報活動をしていたヴィクトルは、ソ連崩壊後に解雇され、失意のどん底にあった。そこへヤクザ組長を殺す仕事が舞い込んだ。再び日本に潜入した彼を待ち受けていたものは―。警視庁外事課とヤクザを相手にスリリングな戦いを展開するうちに、やがて明らかになる日ソ時代の驚くべき秘密。

若き刑事が前向きに成長する姿を書いた小説は他にもあるが、こちらはかなり早めの時期から成長が見られるので展開が早いという意味で読みやすかったかなぁ。倉島の心の言葉を読んでいると真面目にやれよ!とも思えるほど軽い話か?と思ったが殺しの場面はリアルで残酷で・・・軽く読めば良いのかハードボイルドなのか迷った。

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2017年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

続編のほうを先に読んでいたので、展開はほぼわかってしまったが、それでも読ませるプロット作りはさすがだと思う。
船戸与一ばりの国際ハードボイルドの香りがする。個人的には好きな世界だが、結末はちょっと甘いかな。

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2013年01月29日

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ヴィクトルがカッコいい。ソ連崩壊によってKGBが解体され、その為、依頼でヤクザの殺し屋になったヴィクトル。日本の公安のだらしなさもあるが、KGBは凄かったと感じさせる。フィクションの世界ということで。

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2012年10月07日

Posted by ブクログ

熱い!そう夏だからじゃなくてこの作品は「男たちの熱いドラマ」が描かれている。
「殺し屋×ヤクザ×公安警察」と事件を巡る三者三様の男たちがそれぞれの立場で
相手に立ち向かう姿は熱すぎる!
そして暗殺を巡る事件のはずが物語が進む中で意外な
真実が見えてくる…読み終わると早く続編の「白夜街道」が読みたくなるそんな作品。

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2021年11月14日

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