倉島警部補シリーズ、1作目。
倉島警部補が主人公と思いきや、元KGBの暗殺者のヴィクトルがダークヒーロー的に扱われている。今野作品の中ではちょっと珍しいかな。それでも、最初驚くほどやる気のなかった倉島が、徐々に公安警察官として成長していくのが今作の中でも見られ、今後のシリーズ展開でも期待できそうな気がした。あともう一人、プロ野球選手崩れのヤクザの兵藤もクローズアップされているが、こちらもいい味を出していて、一冊の本の中で三人が三様の生き様を見ることが出来た。スラスラと読める一冊だけれども、読後の満足感はバッチリ。