浅田次郎のレビュー一覧
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ネタバレ一筋縄でいかない恋愛短編集。
月のしずく:不器用な仕事人の主人公が報われる話は、読んでてうれしいし、この作者に書かせると上手い。
聖夜の肖像:チャコさんはしあわせな女だと思うし、周りの人が素晴らしい。
銀色の雨:恋した女性を追ったばかりに、別の世界に踏み込みかけたカタギの少年の話。
瑠璃想:中国に故郷を持ち、過去に家族をそこに置いてきた社長の話。
花や今宵:出てくる男女が意地っ張り。最後数行のスピード感が笑える。
ふくちゃんのジャックナイフ:最後の映画のワンシーンのような描写のために、書かれたような話。
ピエタ:大人の女とその母の話。「聖夜の肖像」「瑠璃想」とこの話は過去と折り合いをつける話。 -
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輪違屋糸里の下巻。
待ったなしで芹沢鴨の暗殺があって、なんか幕末ってやっぱり暗いな~と思ってしまった。
百姓や町民だった新選組の各々が本当の武士である芹沢を殺すのに震えるわけですよ
時代の流れといえばあれだけど、なんか悲しい。
あと芹沢鴨めっちゃいい人。(だけどそれをうまく表現できない)
んで、おと女の人はやっぱ強いなーという印象。
もう惚れた腫れたを通り越している感じ、愛だの恋だの通り越してる
次元が違うというか、なんというか。
糸里は強い!土方成すすべなし!
そいで極めつけはお殿様への物申す場面とかもそう。
糸里や吉栄や音羽はもちろんのこと
おまささん・お勝さん・お梅さん等女性陣は
世の男 -
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浅田次郎好きの会社の先輩に薦められて手にとってみた。
浅田次郎の短編集は、これまでに『鉄道員』(集英社文庫)と『姫椿』(文春文庫)を読んでいるが、それらに比べてこれは結構毒のきいた大人の話が多い。
先輩が絶賛していた「あじさい心中」は、独白内容が想像を絶し、「これは悲しすぎてダメかも」と思ったが、それでも立ち上がって生きていける強さが人間にはあるのかな、と感じられるラストで持ち直した。
「薔薇盗人」はかなりパンチの効いたブラックユーモアに満ちていて、でも端々ではちょっと笑えて、よくこんな構成でこんな話が書けるなーと感動。タイトルも秀逸だと思う。ラストも素敵。
私が好きなのは「あじさい心 -
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途中中だるみしそうになったけれど
読み進みにつれてあぁそうゆうことか~と
新選組と京都、島原に住んでいる女性達を取り巻く話ではあるけど
基本的に女性中心の話。
そんなこんなで芹沢鴨!!
他の新選組が出てくる小説では、しょーもない酒と暴力
そして暗殺された負のイメージしかないけど
この小説は全然違うのね。
とにかくやはり女性目線なので色っぽい描写が多いなと思う
あとなんか奥ゆかしい恋模様とか。
身分違えど男も女もいろいろあります。
そうゆう時代だったと言ってしまえばそれまでだけど
you言っちゃいなよ!告っちまえよ!ってゆうのではなく
胸の中に秘めた恋というかなんというか
芹沢鴨もまぁ裏を返せば -
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「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く新撰組三部作の完結編
新選組三番隊長、斎藤一こと一刀斎による独白で、幕末維新から西南戦争までの歴史が物語られます。
そしていよいよ下巻です。
下巻では会津戦争、鉄之助との別れ、そして西南戦争が語られていきます。
新撰組のメンバはどんどん死んで散り散りに..
斎藤一も死に場所を求めて、戦闘に赴き、結果死にきれず生きながらえ、結局警察官として生きることとなります。
そして、西南戦争で薩摩兵を追い詰めるために出動。そこで出会ったが、敵方として自分自身の剣と瓜二つの鉄之助。どうなる、どうなるのクライマックスです!
二人相対して、鉄之助に自分を斬らせようと思い図 -
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「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く新撰組三部作の完結編。
新選組三番隊長、斎藤一こと一刀斎による独白で、幕末維新から西南戦争までの歴史が語られます。
(一刀斎は斎藤一の逆読み)
しかし、以外におしゃべりですね。斎藤一(笑)
人斬りとして、多くの人の命を奪うその人間観は独特で、そのような人が、年老いたとして、ここまで饒舌に語るとはちょっと違和感あります。
しかし語らないことには物語りになりませんから。
自身の生き様を語ることで、奥義を授けたかったと読み解きました。
上巻では坂本竜馬暗殺、市村鉄之助との出会い、自身の生い立ち、などが語られていきます。
とりわけ、斎藤一の人間観、人生観、剣術に -
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いやー、久々の天切り松 闇がたり・・・
シリーズ5作目・・・
6話の短中篇を集めたもので・・・
シリーズものの定めで新鮮味はないけれども・・・
安定感のある面白さである・・・
今作1番は表題作のライムライトより、第五夜の琥珀色の涙・・・
チャップリンより根岸の棟梁!
涙そそられる、間違いなし・・・
大正・昭和の戦前期の帝都東京を舞台に、いわゆる義賊の目細の安吉一家の面々が・・・
その心意気や侠気、鮮やかな業や立ち振る舞いで、ままならぬ娑婆世界のモヤモヤしたモノをスカッと晴らしてくれる・・・
台詞回しもキレキレなもんだから、読んでると江戸言葉が使いたくなっちゃう・・・
単純過ぎだけど、形から真 -
映画より好きです
鉄道員に関しての感想ですが、映画は間延びした展開にこんなもんかと思いましたが、小説のほうが簡潔にまとまっていて私は好きです。
映画のほうが好きと言う方もいられるでしょうけど、話を長くするために入れたエピソードが蛇足にも感じます。
映像化すればいいってものじゃないですね。 -
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浅田次郎が陸上自衛隊時代を思い出しつつ描いたと言われる青春群像。自衛隊に対する国民意識は今や大きく変わり、国会は改憲前夜の様相を呈しているが、しかし、この物語は1970年代「軍隊にあって軍隊にあらず」という矛盾を抱え、リベラル陣営からは悪魔のように扱われ、上官の殴る蹴るは当たり前の時代に、人生に、恋に、人間関係に悩みぬく男たち(そう、WACはまだ名ばかりで登場すらしない)が主人公だ。
どの一編も浅田次郎らしい笑いあり涙ありの短編に仕上がっているが、連作集として読むとまた個々の登場人物の魅力が増す。
お気に入りは、儚い恋愛を描いて悲しい「シンデレラ・リバティー」と自衛隊を去る日を描いた表題作