浅田次郎のレビュー一覧

  • 月のしずく

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    ネタバレ

    一筋縄でいかない恋愛短編集。
    月のしずく:不器用な仕事人の主人公が報われる話は、読んでてうれしいし、この作者に書かせると上手い。
    聖夜の肖像:チャコさんはしあわせな女だと思うし、周りの人が素晴らしい。
    銀色の雨:恋した女性を追ったばかりに、別の世界に踏み込みかけたカタギの少年の話。
    瑠璃想:中国に故郷を持ち、過去に家族をそこに置いてきた社長の話。
    花や今宵:出てくる男女が意地っ張り。最後数行のスピード感が笑える。
    ふくちゃんのジャックナイフ:最後の映画のワンシーンのような描写のために、書かれたような話。
    ピエタ:大人の女とその母の話。「聖夜の肖像」「瑠璃想」とこの話は過去と折り合いをつける話。

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    2017年11月04日
  • 天切り松 闇がたり 第三巻 初湯千両

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    シリーズ3巻目ですね。ひょっとしたら一番の出来かな。
    もはや語ることが無いですね。
    大正ロマン、ピカレスクロマン、男伊達、気風、義理人情、そんな言葉に惹かれる人は是非どうぞ。

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    2017年10月30日
  • 見知らぬ妻へ

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    何度か浅田次郎だったよなと思い起こしながら読みました。何となく、重松さんを思い起こさせる作品が多かったので。
    どちらかといえば「泣かせ」に組する作品群ですが、その中では淡々と描かれている方でしょう。あまり"これでもか!"という書き込みは有りません。そこらが重松さんに似てると思ったところかもしれません。
    前々からタイトルは見ていたものの、何故か手が出なかった作品でしたが、予想以上の出来でした。

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    2017年10月30日
  • 輪違屋糸里(下)

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    輪違屋糸里の下巻。
    待ったなしで芹沢鴨の暗殺があって、なんか幕末ってやっぱり暗いな~と思ってしまった。
    百姓や町民だった新選組の各々が本当の武士である芹沢を殺すのに震えるわけですよ
    時代の流れといえばあれだけど、なんか悲しい。
    あと芹沢鴨めっちゃいい人。(だけどそれをうまく表現できない)
    んで、おと女の人はやっぱ強いなーという印象。
    もう惚れた腫れたを通り越している感じ、愛だの恋だの通り越してる
    次元が違うというか、なんというか。
    糸里は強い!土方成すすべなし!
    そいで極めつけはお殿様への物申す場面とかもそう。
    糸里や吉栄や音羽はもちろんのこと
    おまささん・お勝さん・お梅さん等女性陣は
    世の男

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    2017年09月14日
  • 薔薇盗人

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    浅田次郎好きの会社の先輩に薦められて手にとってみた。

    浅田次郎の短編集は、これまでに『鉄道員』(集英社文庫)と『姫椿』(文春文庫)を読んでいるが、それらに比べてこれは結構毒のきいた大人の話が多い。

    先輩が絶賛していた「あじさい心中」は、独白内容が想像を絶し、「これは悲しすぎてダメかも」と思ったが、それでも立ち上がって生きていける強さが人間にはあるのかな、と感じられるラストで持ち直した。

    「薔薇盗人」はかなりパンチの効いたブラックユーモアに満ちていて、でも端々ではちょっと笑えて、よくこんな構成でこんな話が書けるなーと感動。タイトルも秀逸だと思う。ラストも素敵。

    私が好きなのは「あじさい心

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    2017年09月01日
  • 憑神

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    こんな神に取り憑かれてはたまらない。
    取り憑かれるのがお役目に真面目であろうとする武士なら、取り憑く方も役目を怠けたりはせぬ神であった。
    とはいえ、ゆるさも見えれば情に揺らぎもする。
    両者人間同士だったなら、ひょっとしたらいい飲み友達になったかもしれぬ。

    小文吾がいい。また、いい加減であかんたれな兄様にはちょっと同情。
    宿替えなんて、この立場に立ったらどうする!?

    ほんわりとした温かさが残った。
    決して出逢いたくはないけれど、見てはみたい神々だった。

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    2017年09月22日
  • 輪違屋糸里(上)

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    途中中だるみしそうになったけれど
    読み進みにつれてあぁそうゆうことか~と
    新選組と京都、島原に住んでいる女性達を取り巻く話ではあるけど
    基本的に女性中心の話。
    そんなこんなで芹沢鴨!!
    他の新選組が出てくる小説では、しょーもない酒と暴力
    そして暗殺された負のイメージしかないけど
    この小説は全然違うのね。
    とにかくやはり女性目線なので色っぽい描写が多いなと思う
    あとなんか奥ゆかしい恋模様とか。
    身分違えど男も女もいろいろあります。
    そうゆう時代だったと言ってしまえばそれまでだけど
    you言っちゃいなよ!告っちまえよ!ってゆうのではなく
    胸の中に秘めた恋というかなんというか
    芹沢鴨もまぁ裏を返せば

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    2017年08月18日
  • かわいい自分には旅をさせよ

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    『つばさよつばさ』に続けて著者のエッセイを読む。タイトルから旅に関するものだけかと思ったが、各紙誌に掲載されたエッセイの集積。興味深いのはアサヒ芸能に掲載された「○○の不在」シリーズだ。男に関する考え方に素直に肯けないが、年齢の8掛け論はなかなか面白い。

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    2017年08月14日
  • 月のしずく

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    ネタバレ

    酒好きの中年おっさん向け良質短篇集。
    どの話を気に入るか、人によって好みが分かれそうですね。
    個人的には「瑠璃想」がお気に入り。

    ★4
    月のしずく、聖夜の肖像、銀色の雨、瑠璃想

    ★3
    花や今宵、ふくちゃんのジャック・ナイフ、ピエタ

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    2017年09月01日
  • 一刀斎夢録 下

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    「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く新撰組三部作の完結編
    新選組三番隊長、斎藤一こと一刀斎による独白で、幕末維新から西南戦争までの歴史が物語られます。

    そしていよいよ下巻です。
    下巻では会津戦争、鉄之助との別れ、そして西南戦争が語られていきます。
    新撰組のメンバはどんどん死んで散り散りに..

    斎藤一も死に場所を求めて、戦闘に赴き、結果死にきれず生きながらえ、結局警察官として生きることとなります。
    そして、西南戦争で薩摩兵を追い詰めるために出動。そこで出会ったが、敵方として自分自身の剣と瓜二つの鉄之助。どうなる、どうなるのクライマックスです!

    二人相対して、鉄之助に自分を斬らせようと思い図

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    2017年07月30日
  • 一刀斎夢録 上

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    「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く新撰組三部作の完結編。
    新選組三番隊長、斎藤一こと一刀斎による独白で、幕末維新から西南戦争までの歴史が語られます。
    (一刀斎は斎藤一の逆読み)

    しかし、以外におしゃべりですね。斎藤一(笑)
    人斬りとして、多くの人の命を奪うその人間観は独特で、そのような人が、年老いたとして、ここまで饒舌に語るとはちょっと違和感あります。
    しかし語らないことには物語りになりませんから。
    自身の生き様を語ることで、奥義を授けたかったと読み解きました。

    上巻では坂本竜馬暗殺、市村鉄之助との出会い、自身の生い立ち、などが語られていきます。
    とりわけ、斎藤一の人間観、人生観、剣術に

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    2017年07月30日
  • 天切り松 闇がたり 第五巻 ライムライト

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    天切り松 闇がたり シリーズ第5巻。
    江戸っ子の粋と、伝説の怪盗 目細の安吉一家の男気を、老人が語ります。
    登場人物がそれぞれかっこいい。

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    2017年07月07日
  • 蒼穹の昴(3)

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    全4巻の第3巻で、1895年の日清戦争 での敗北による袁世凱 の頭角と、清王朝の体制改革を望む康有為ら変法派の台頭を描きます。第3巻の見せ場は、老将李鴻章がイギリスと香港租借のための交渉に臨む場面でした。斜陽の清王朝 を背負い孤軍奮闘する李鴻章が格好良いです。なお、李鴻章の腹心王逸は、架空の人物だそうです。

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    2025年12月21日
  • 蒼穹の昴(4)

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    全4巻の最終巻で、1898年#戊辰の政変を描きます。春児と文秀は、架空の人物でモデルはそれぞれ溥儀 に仕えた宦官小徳張 と清王朝 末期の政治家梁啓超 となっています。しかし、私は、春児のモデルについて、西太后の寵臣でありながら命をかけて諌め処刑された寇連材ではないかと思いました。高潔な男たちの物語で、浅田次郎の最高傑作という評判は、本当でした!

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    2025年12月21日
  • 天切り松 闇がたり 第五巻 ライムライト

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    いやー、久々の天切り松 闇がたり・・・
    シリーズ5作目・・・
    6話の短中篇を集めたもので・・・
    シリーズものの定めで新鮮味はないけれども・・・
    安定感のある面白さである・・・
    今作1番は表題作のライムライトより、第五夜の琥珀色の涙・・・
    チャップリンより根岸の棟梁!
    涙そそられる、間違いなし・・・

    大正・昭和の戦前期の帝都東京を舞台に、いわゆる義賊の目細の安吉一家の面々が・・・
    その心意気や侠気、鮮やかな業や立ち振る舞いで、ままならぬ娑婆世界のモヤモヤしたモノをスカッと晴らしてくれる・・・
    台詞回しもキレキレなもんだから、読んでると江戸言葉が使いたくなっちゃう・・・
    単純過ぎだけど、形から真

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    2017年06月27日
  • 蒼穹の昴(2)

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    全4巻の第2巻で、1895年の日清戦争終了間際の清王朝を描きます。春児と文秀は、それぞれ西太后派と光緒帝派 に分かれるも、それぞれの立場で国を憂います。大事なものを失って覚悟を決めた春児が格好いいですね。

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    2025年12月21日
  • 鉄道員(ぽっぽや)

    映画より好きです

    鉄道員に関しての感想ですが、映画は間延びした展開にこんなもんかと思いましたが、小説のほうが簡潔にまとまっていて私は好きです。
    映画のほうが好きと言う方もいられるでしょうけど、話を長くするために入れたエピソードが蛇足にも感じます。
    映像化すればいいってものじゃないですね。

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    2017年06月18日
  • 輪違屋糸里(下)

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    新撰組を取り巻く女性の立場から見た非常に人間くさい新撰組の物語。
    現代人から見ればどうにも度し難い男達で、それがまたリアル。なかなか面白い作品でした。
    京都の壬生寺と屯所のあたりは散策した事があるけど、これを読んで行けばまた感じるものがあるかもしれません。糸里という天神も実在したらしいですよ

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    2017年05月17日
  • 歩兵の本領

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    浅田次郎が陸上自衛隊時代を思い出しつつ描いたと言われる青春群像。自衛隊に対する国民意識は今や大きく変わり、国会は改憲前夜の様相を呈しているが、しかし、この物語は1970年代「軍隊にあって軍隊にあらず」という矛盾を抱え、リベラル陣営からは悪魔のように扱われ、上官の殴る蹴るは当たり前の時代に、人生に、恋に、人間関係に悩みぬく男たち(そう、WACはまだ名ばかりで登場すらしない)が主人公だ。

    どの一編も浅田次郎らしい笑いあり涙ありの短編に仕上がっているが、連作集として読むとまた個々の登場人物の魅力が増す。

    お気に入りは、儚い恋愛を描いて悲しい「シンデレラ・リバティー」と自衛隊を去る日を描いた表題作

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    2018年08月23日
  • 王妃の館 下

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    光ツアーと影ツアー、そしてルイ14世の子供がどうなるのか?の決着のつく下巻。
    親子・恋人・教師と生徒、ライバル、色々な人間関係が入り混じった物語は、
    誰もが納得できる終わりを迎える。
    内容自体楽しめるとともに、人生について考えさせられる内容。

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    2017年09月04日