浅田次郎のレビュー一覧

  • 一刀斎夢録 下

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    記憶しておきたい言葉
    力を蓄え、技を身につけるために最も肝要なるものとは何じゃ。そう訊ぬれば百人が百人、努力精進にほかならぬと答えるであろう。しかし、わしはそうとは思わぬ。
    努力精進よりも肝要なるものがある。それは、渇えじゃ。いつかかくありたしと願いながらも、努力精進すらままならぬ貧乏人はひたすら飢え渇するほかはあるまい。その拠るところも捉むものもない飢渇こそが、やがて実力となり技となる。
    持たざる者ほど、持っておるのだ。
    水も肥も与えられずに、それでも咲かんと欲する花は、雨を力とし、風すらも肥とする。そうしてついに咲いた花は美しい。

    人殺しの剣すらも、舞うがごとく見ゆるほどにの。
    わしは鉄

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    2015年11月03日
  • 姫椿

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    読めば読むほど、浅田次郎の短編は黄昏流星群と印象が被ってくる。
    若輩者のワタクシが、内容をしっかり読み解くにはまだ10年早いような気がして来た。

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    2015年11月01日
  • ハッピー・リタイアメント

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    本屋で目にした「ドラマ化」の文字につられ
    まだ読んでない浅田次郎作品だったので、買ってみた。

    元自衛官と、元財務官僚の二人が「新任」となった天下り先。
    そこにいた、年齢不詳の美しい女。
    ことのほか、息が合ってしまった二人の男は
    失うものは、もう何もないという共通点。

    3人が自ら「仕事」として働き出した内容。
    それこそが、プロローグで著書本人が、この二人の男からの訪問があったことを挙げているのが
    なんとも、浅田次郎っぽい。

    ところどころ、浮世離れした視点からの描写も
    これぞ浅田次郎!
    初めて読む人には、意味不明かも。

    で????

    答えは、自分だけが知っている。
    なんでしょうね。
    これま

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    2015年10月22日
  • 月のしずく

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    2015.10再読
    読んで処分しようと思ったものの、読んだら処分できなくなった短編集

    2023.07再読 旅先持参、処分。やっぱりいい。

    月のしずく ☆☆☆☆☆→☆☆☆☆
    聖夜の肖像 ☆☆☆☆
    銀色の雨  ☆☆☆→☆☆☆☆
    琉璃想   ☆☆
    花や今宵  ☆
    ふくちゃんのジャック・ナイフ ☆☆
    ピエタ   ☆☆☆

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    2015年10月13日
  • シェエラザード(下)

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    船が沈む運命なのが判っているため、読んでいて、つらい場面が何度もあった。「乗らないでっ」と思う。
    乗組員も陸で関わった人も、それぞれの使命を抱え、ひとりひとりに尊い命があったのに。。。

    現代と過去のストーリーが交互になっているのは、メリハリがついて良かったと思います。しかし、恋愛模様が男性の理想に片寄り過ぎでは?

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    2015年09月23日
  • シェエラザード(下)

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    この大袈裟で、偽善っぽくて、お涙頂戴を狙っている感じ。人生はこうも悲劇にも感動にも溢れていないよと疑ってしまうこともあるけど、好きです。

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    2015年09月15日
  • 一刀斎夢録 下

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    武田鉄矢は新選組が嫌いだということですが、それは龍馬を軸に見てのことだと思います。
    薩長の史観教育によれば、幕府側の新選組は悪ということになりますが、その理論で言えば、国に戦いを挑んだ西郷も悪となるところ、そうではないところに何かが潜んでいるということでしょう。

    本書を読み終え、西南戦争を教科書的に理解していた自分を恥ずかしく思いました。
    西南戦争となるまでの名称の変化や西郷復権の経緯を見ると、確かに、西郷と大久保企てだ一大計画であっとすれば腑に落ちます。

    西南戦争における各所の戦いばかりを追いかけ、西郷軍の愚策に疑問を抱かなかった現代人のボクでも、完全に西郷と大久保の術中にはまっていたと

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    2015年09月15日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

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    残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉 >> 気に入った台詞、先ず、おこん姉さん「好いた惚れたは人間を正直者にさせちまうのさ」
     『残侠』をようやく読み終えることができた。『闇の花道』に比べると、クラッシック?な文章と、描かれている世界観に慣れたのか『闇の花道』よりも読みやすく、よりダイナミックな展開に、物語に引きずり込まれ、いつの間にか、松蔵の気持になって他の登場人物に接している自分を発見しました。リアリティは後退するが、これまでの話の中で設定された舞台の上で、生き生きと描かれたキャラクターが動き出し、後半に向かって物語が盛り上がって行く。

     闇語りを仕切る天切り松も、絵に描いたよ

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    2015年09月13日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

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    この作品を読むと、人間にとって大切なのは、義理人情と信頼だって思う!
     小説の登場人物たちは、いずれも脛に傷を持つ連中で、男の生きざま、女の心意気とは、ほど遠い人生を歩んでいる。久しぶりに私利私欲よりも義理人情を重んじる世界を覗いた感じだった。

     博奕にはまった父は、妻を医者にも見せることすらできず、姉を吉原に売り、松蔵は義賊に売られた。老いた松蔵は、冬の留置場に現れ、拘留されている男たちと刑務官に、安吉親分の下で経験した話を語る。松蔵の話には、現代人が忘れてしまった。男の生きざまと女の心意気があった。

     舞台は、現代の留置場と大正時代を行き来し、男と女の生き様を描いているが、その実、私た

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    2015年09月13日
  • 輪違屋糸里(上)

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    桔梗屋 吉栄天神がなんともかわいい。

    浅田氏の作品は、楽しめないことがまずない。
    先が気になってドンドン読み進めるが読み終えると淋しい(笑)

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    2015年09月07日
  • 王妃の館 下

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    交差する過去と現代の話し。
    太陽王を巡る愛の話にうるっときた。
    現代はそれぞれのツアー参加者の人生が描かれて、最後は大円団。
    映画はどんな出来なんだろう。

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    2015年09月06日
  • 沙高樓綺譚

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    個人的に平日の閉館前に行くことの多い国立博物館から始まる、百物語的な短編集です。 

    誰もいない展示室って、贅沢な緊張感も魅力のひとつ。

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    2015年08月30日
  • 霞町物語

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    オリンピックの頃の東京の山手っ子の、夜遊びを含む高校生活。まだ、その頃にはいくばくか残っていた江戸っ子風味の家族(語り手の祖父母)のやりとりを、軽いタッチで描くことによって、時代の移り変わりと家族の情愛を浮かび上がらせる。うまいね。

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    2018年10月14日
  • シェエラザード(下)

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    終戦の日前日に下巻だけ読みました。
    下巻だけでしたが十分面白く読めましたし、とても引き込まれました。決して面白い訳ではないですが、内容的には。
    浅田次郎は、構成も人間性もとても素敵です。
    一人ひとりの人間ドラマが重ね合わさって今がある。過去があって今がある。
    タイムリーな本でした。

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    2015年08月16日
  • かわいい自分には旅をさせよ

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    ネタバレ

    7章にテーマごと分かれている
    浅田次郎さんのエッセイは小説同様、
    読みやすく、きれいな文章で
    そして、おかしくて笑ってしまったり
    どこから読んでも大丈夫な感じ
    短い小説が、とてもよかったし

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    2015年08月15日
  • 赤猫異聞

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    ネタバレ

    「生きていてよかった」
    江戸と明治の狭間で理不尽な罪を抱えた三人の罪人。
    暮れも迫ったある日、解き放ちとなった。
    この三人に生きる希望を、輝かしい未来を与えたのは神でも仏でも新政府でもなく、武士と言っても不浄な存在として先祖代々牢役人を務めた一人の武士だった。
    罪人とはいえ、生身の人間を斬ってきた自分自身、先祖の罪を一身んに背負い、自分の命と引き換えに三人の罪人に生を与えたのだと思う。

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    2015年08月09日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

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    「心意気の熱い男たち」の物語。
    問わず語りに語る松蔵の口調がドンピシャで、子供のころに先生に『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』と言われた、浅田次郎の本領発揮ともいうべき傑作。

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    2015年07月30日
  • 憑神

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    ネタバレ

    やっぱり浅田次郎はうまい!文章の職人。鉄道員(ぽっぽや)で見せた燻し銀の文章から一転、落語調の歯切れ良い語り口が楽しい。

    正直者で要領の悪い主人公が、ひょんな事から憑依された貧乏神、疫病神、死神たちの災厄を逆手にとって出世してゆくプロットはユニークで痛快。
    また随所に散りばめた落語的なくすぐりで笑いを誘う一方で、お得意の泣かせ所も忘れない。大作ではないが落語好きには間違いなく楽しめる佳作。

    ほんと誰か落語でやってくれないかな?そのまんま使えそう。でも「真景累ヶ淵」どころじゃない2時間超える長尺落語になるかも。

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    2015年07月27日
  • かわいい自分には旅をさせよ

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    著者の歴史、現代社会への見識、合わせて著者の生い立ちにも触れることが出来て、とても楽しいエッセイだった。

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    2015年07月20日
  • 赤猫異聞

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    新しい!浅田さんらしくて浅田さんらしくない!
    複数人の独白によってその人々の視点から描くっていうおなじみの構成、厚みのある人物や風景の描写は浅田次郎っぽく、後半に突然隆起し、速度を上げるミステリー感は浅田次郎っぽくない。
    また好きになった。

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    2015年07月20日