あらすじ
定年まであと四年のしがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友。二人が突如転属を命じられたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。戸惑う彼らに、教育係の立花葵はある日、秘密のミッションを言い渡す。それは汚職か、横領か、それとも善行か!? 痛快娯楽「天下り」小説。
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タイトルかた考えていたのとはちょっと違うけど、面白かった! やっぱり、思うままに生きていければ、それがハッピーだよね。けど、結局お金を手に入れたのは…?
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一つは、前回紹介した「定年オヤジの改造計画」と同じく、同年代には気になる退職後の第二の人生の生き方というテーマである。プラス、財務官僚下がりの樋口と元自衛官の大友と教育係であった立花葵が意気投合し、天下り組織の理不尽さにメスを入れ、自分達らしい矜り高き価値ある人生を歩み出す。数ある浅田小説の中で痛快娯楽小説。古い本ですが、まだお読みでない方は是非。こんな素敵な第2の人生。羨ましい!コロナ禍の暗い巣ごもり中、大いに楽しめる1冊だと思います。
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やっぱり浅田次郎さんのお話は楽しい。
ユーモアたっぷりにどこか世の中を天下りを皮肉る手法たまらない。
真面目に生きてきた登場人物たちの疎さがたまらなく、敵方の堕落さとの対比がしびれる展開。
ヒナさんの行き方も素敵。
ラストまで胸のすく物語。やっぱりこの作家さんは最高!
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作者本人の実体験をもとに創造された作品とのこと プロローグにあることだと思うがあれからこれだけの話を想像してつくりだしたというのがすごい 作家ってすごい
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浅田次郎さんの本は、蒼穹の昴以外読んだことがなく、難しい文章を使う作家と思っていた。が、とても面白く読みやすいものだった。定年間際に命じられた早期退職と天下り先就職。役所勤めだった男と自衛隊だった男の真面目な性格から一変してやってのける行動にワクワクしながら読んだ。
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浅田次郎初めて読んだ作品がこれだが、面白かった!
本体に残れず天下りとなった2人の男と天下り先の女社員の話。天下り先の仕事は支払い義務の無い借金の取り立てという、あってもなくてもなお仕事。
飽きずに読めるし、最後のびっくりなラストも良い。
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ヒナ・ヤマムーラこそが「賢い」。「賢い」人は「私は知っている」とだけ言い、他に余分なことは言わない。
すると、相手はすべて見抜かれていると思い、不要なことを話しまくり、「幸せ」が転がり込むという算段である。
「沈黙は金」とは、話すべきことと沈黙すべきときとのいずれをもわきまえていることをさすのではなかろうか。
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浅田次郎さんのコメディタッチの小説はいい。
プロローグが、浅田さんの話しだと途中まで気が付かなかった。
財務官僚と自衛官の2人がJAMSという架空の外郭団体?に天下る。
過去に借金してそのまま雲隠れしたまま時効になった人に念のため返す意志があるか、訪ねて行きます。そこで意外な成果を上げて、JAMSの女性職員2人と結託して大金(裏金)を得ます。
法的には時効で借金を返す義務は無いけど、過去の贖罪からか払ってしまう人の心情が面白いですね。
本書や勝間和代さんの解説のとおり、役人の天下り組織は、無くならないんだろうな。。。
あー羨ましい。
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面白いです。これが実体験を元にしてるというから驚き。窓際・早期退職・定年後、どれをとってもテーマになっているようで、なっていない。それらを語っていない。ケムに巻かれたように、主題が変遷している気がするが、一貫して、ストーリーが面白い。さすが。
Posted by ブクログ
プロローグはどこまでホントだろう? 成功した著者が時効消滅した債務を支払うに至ったことに着想を得た物語。本書の構成はコンゲームだ。国家公務員の天下り先を牛耳る男と、そこに巣くう2人の女性、冷や飯食いの財務官僚+自衛隊幹部の誰に軍配が上がるか? 不器用なオッサン2人にだんだん感情移入していく、幸せになってほしいと。結末はどんでん返しが用意されているが、そこにハッピー・リタイアメントの本当の姿があった。
Posted by ブクログ
やっぱり面白い…
その一言に尽きる
日本語の語彙力の勉強にもなるし、大好きな『にやり』とさせる表現力!
最高です!
ドラマ版は石田ゆり子が良かったなぁ~(^o^)
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最初は、退屈だったなぁ。
なかなか読み進められなくて…
ところが、主要人物が出揃ったところから、俄然面白くなってきて、びっくり。
自分の今後の参考にできるかなという目論見は外れましたが、ハワイの空のように、晴れ晴れとした気持ちになりました!
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天下りしたノンキャリアの官僚が、天下り先の本来の業務である過去の返済期限切れの債権回収に乗り出してみたら…。
官僚の天下り問題を題材にしていて面白い内容。主人公たちのキャラクターもよく、読みやすかった。
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本屋で目にした「ドラマ化」の文字につられ
まだ読んでない浅田次郎作品だったので、買ってみた。
元自衛官と、元財務官僚の二人が「新任」となった天下り先。
そこにいた、年齢不詳の美しい女。
ことのほか、息が合ってしまった二人の男は
失うものは、もう何もないという共通点。
3人が自ら「仕事」として働き出した内容。
それこそが、プロローグで著書本人が、この二人の男からの訪問があったことを挙げているのが
なんとも、浅田次郎っぽい。
ところどころ、浮世離れした視点からの描写も
これぞ浅田次郎!
初めて読む人には、意味不明かも。
で????
答えは、自分だけが知っている。
なんでしょうね。
これまた浅田次郎っぽい。
Posted by ブクログ
膨張を終えた終身雇用・年功序列組織の「四角形」を「三角形ピラミッド」に押し込むためには天下りが必要。天下り先では天下りの皆の邪魔にならぬよう仕事をしてはいけない。
定年まであと5年の財務官僚と愚直だけが取り柄の自衛官二人が、天下り先JAMS(全国中小企業振興会)に。そこは元財務官僚が牛耳る実体のない組織。仕事のない彼らが仕事をしだす。それは汚職か横領か善行か。天下り機構に対する痛烈な皮肉を浅田センスで描く。船頭ばかりの四角形組織も難しいけれど・・・。
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浅田次郎の本は初めて読んだ。財務省と自衛隊から、公益法人へ天下りした二人を主人公に話が進む。官僚組織や公務員のメンタリティ、天下りの実態などの社会的テーマが、テンポよく面白おかしく描かれている。政権交代で、天下りによる無駄が削減されると期待したが、事はそう簡単ではないと考えさせられる。
Posted by ブクログ
浅田次郎の長篇小説『ハッピー・リタイアメント』を読みました。
ここのところ、浅田次郎の作品が続いています。
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定年まであと四年のしがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友。
二人が突如転属を命じられたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。
戸惑う彼らに、教育係の立花葵はある日、秘密のミッションを言い渡す。
それは汚職か、横領か、それとも善行か!?
浅田版「世紀の幸福論」。
解説/勝間和代
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2008年(平成20年)12月号から2009年(平成21年)11月号まで幻冬舎の発行する男性向けビジネス・カルチャー・生活情報誌『GOETHE(ゲーテ)』に連載された後、同年9月に刊行された作品……2015年(平成27年)にテレビ朝日系でテレビドラマ化されているようです。
財務省を早期退職したノンキャリア役人・樋口慎太郎(慎ちゃん)と自衛隊を早期退職した大友勉(ベンさん)が再就職先として斡旋されたのは、全国中小企業振興会(通称・JAMS)……そこは、業務実体のないいわゆる天下り機関だった、、、
日がな一日のんびり過ごすのが仕事というこの職場に、ずっと真面目に仕事をしてきた2人は到底馴染めない……元銀行員で、天下りの巣窟であるJAMSを憎む立花葵は、そんな2人を相棒に「本来の仕事」を始めたところ、想像以上の成果を上げ始める。
この世のパラダイスに再就職した2人のオヤジが奮闘する爆笑「天下り」小説!
官僚の仕組みや論理が巧く描かれていましたねー 仕事は書類の保管、昼寝OK、外出自由、そして法外な給料と退職金を保証……そんなこの世のパラダイス、天下り先の全国中小企業振興会(通称・JAMS)、、、
羨ましいなぁ……と感じながら、やっぱりこれじゃいかん と自分の気持ちを切り替えながら読みました。
“たいそうな給料をもらい、テキトーに仕事をする”ことに、どこか魅力を感じる自分がいるのも事実ですが……それが最高の人生とは思えないですよね、、、
お金って、生活するうえでは大きな要素ですが……リタイヤしたあとに大切なのは、家族で会ったり、仲間なんだよなぁ と改めて感じた一冊でした。
以下、主な登場人物です。
樋口 慎太郎(ひぐち しんたろう)【慎ちゃん】
財務省に33年間勤め、課長代理の肩書きを手に入れて間もなく退職勧奨を受け、全国中小企業振興会 (JAMS) に再就職する。
官舎を出ることになり、妻は離婚届にサインをし、2人の子(成人)と財産を山分けしてあっさり出て行った。
大友 勉(おおとも つとむ)【ベンさん】
陸上自衛隊に37年間勤め、叩き上げで二等陸佐まで昇進したが、退官しJAMSに再就職することになる。
外来語を嫌っており、軍人たるもの世事に関わってはならないという信念を持っている。
立花 葵(たちばな あおい)
JAMSの職員。40代半ばを過ぎているが、細身の体型を保っている。
元銀行員。矢島と肉体関係を持っている。
矢島 純彦(やじま )
JAMSの理事。元財務官僚。樋口とは過去に因縁がある。
山村 ヒナ(やまむら ひな)
JAMS神田分室の嘱託職員。JAMS草創期からの古参の職員。
天下り機関へと堕落したJAMSを内心嘆いている。
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「ハッピー・リタイアメント」
ハッピーなリタイアメントしたくありませんか?
しがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友が突如転属を命じられた全国中小企業振興会、通称JAMSは、天下り組織だった。豪華な部屋(誰もこないから昼寝と読書に使い放題)を与えられ、特にするべき仕事をしなくてもお金を貰える天国の様な組織(ただし、マッカーサから寵愛を受けたお局がいる)に転属させられたことに戸惑う二人。
「ここは天下りだから仕事はしなくていい(だから納得してくれ)」と必死に教育する教育係の立花は、ある日突然、二人にこう告げる。一緒に仕事をしないか?と。果たしてそのミッションは汚職か横領か善行か?
面白いのは天下りの実態や官僚の自己増殖を面白おかしく描いていること。解説によると正確に書き表されているとのことで、つまりは、フィクションぽく見えて、ノンフィクションな部分も垣間見えてくる。
普通、官僚と天下りのキーワードだったら、天下りなんてぶっ壊せ!と半沢直樹ばりに樋口と大友が、立花や組織のボスである矢島と闘う!みたいな勧善懲悪になりそうだが、そうはなりません。
勧善懲悪と言ったカッコ良いものではなく、たまたま過去の借金を踏み倒した債務者からお金を回収することに成功。トントン拍子に連続で上手くいってしまう。「やったぜ、この三億を山分けする?まだ取り立ててみる?ウッホホホホーーーー⊂((・⊥・))⊃!」となっていくのだ。
しかし、最後にハッピーリタイアメント!と叫ぶ時には儲けてやったぜ!では無く、矜り高き人生を傷つけずに済んだと思って叫ぶ。
あのまま定年してしまうと、仕事ばかりしてきた為、地域にも家庭にも居場所が無く、友人もいない。だからハッピーとはいかなかっただろう。でも、こうして仲間も出来た。自分の人生(無駄に偉い奴らにぺこぺこしてきた)を傷つけることなくリタイア出来たと言う官僚の思いも込められているのかも知れない。
誰だって老後はゆっくり楽しく出来れば、誰かと暮らしたいのだから。だからといって天下りを推奨するわけでは決して無いが。
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定年まであと四年のしがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友。二人が突如転属を命じられたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。戸惑う彼らに、教育係の立花葵はある日、秘密のミッションを言い渡す。それは汚職か、横領か、それとも善行か!?痛快娯楽「天下り」小説。
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ザ浅田次郎ワールド。最後に樋口が言った俺たちはまだ若い。からの一連の話は自分にも染みてきた。毎日仕事に追われているけどまだまだ人生を諦める必要はない!と感じた。
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財務省出身慎ちゃんと自衛隊出身ベンさんがとある先でとある女に出会い、とある仕事をやるお話。
内容そのものは痛快だったり「そんな都合よくいくかい!」と呆れたり、まぁあまり不愉快にはならなくて済むお話ですが、後書きが勝間和代さんで、いわく「天下りの構造についてなかなかどうして正確に描いている」と。
なるほどそう思うと世の中の構造ってけっこうアホなつくりなのだなぁなんて思えたりして、おもしろい。
ただし小説としては一体何を追ったお話なのかつかめなかった。読みやすさはピカイチ。
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蜩の鳴き始めた晩夏の黄昏時 地球温暖化とやらで蝉も時雨も出番に戸惑っている昨今 舞台の袖闇 毀誉褒貶 ピエタ像のレプリカ 物書き 殊勝な心がけ 樋口慎太郎 JAMSジャムス 神田 GHQの指令 荻窪 大友勉 軍都旭川 立花葵 ダグラス・マッカーサー 三井、三菱、住友、安田の四大財閥 にんにくニック チェーストウ!一撃必殺の薩摩示現流 自己アピールが必須条件 スコットランド原産のアバディーン・アンガス種の肉牛が、世界一の美味 黒毛牛 肉と脂肪とがきっぱりと分かれた 軽井沢駅 ええもん見せてもろたわ 京都競馬場 緑の芝生 1208真珠湾攻撃 0815終戦 ダグラス・マッカーサー ひなさん ヒエラルキー 封建社会 富国強兵 世襲制 超幾何学 マルクス 地球という限定規模を考えれば、資本主義の膨張には物理的限界がある。 ネズミ講 理想的二等辺三角形 天下り専用機関 踏襲 嘱託しょくたく シエスタ 年齢不詳の女 最強の55歳 イエス・キリストの誕生日というタテマエの資本主義記念日 欺瞞 イニシアチブ ブラフ クリスマス難民 まるで加齢臭が受話器が受話器から伝わってくるようだ。 ビジネスの要諦 神田界隈 可及的すみやかに 威迫 慣例 賜った グローバル・スタンダード チョンガー やぶさか 雁首 詮議 個別訊問 ステディーな関係 理ことわり アビリティ能力 嘱託 義憤 シメシメ 松竹梅 ナポリ的徳操 選り好み 戦果 喝采 勝間和代 「天下り」小説
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樋口、大友、葵の3人の結末や如何に・・・
タイトルからだと上手くいくと思ったけど、最後に大どんでん返しがあるのでは?それを期待しつつ一気に読んでしまいました。
どうせなら、矢島が新しい秘書と組んで、3人の真似をするなんて展開もありかな?と思ってみたり・・・
旅のお供にはぴったりの小説でした。
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安定の内容(笑)
「きんぴか」を思い浮かべちゃうキャスティングと展開でした。
そして黒幕もいるというその展開も……「きんぴか」じゃん!!!
暴対法がらみでヤクザ関係の人が出てこないのかな?と勘ぐったりしたけど、
そもそもヤクザに定年制度ってあるのかッ!?
とまあ、そんなことを考えていました。
内容は……お金の取り立てで不正がバレたから高飛び、です。
結末はいつものフェイドアウト。これも安定の展開です。
正直、もっと回収のあれやこれやが見たかったなぁ。なので★みっつ!
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またまた怪しい秘書の女性と大活躍する
浅田さんの本には、古書店で見かけると自然と手が行ってしまいます。この本はワタシには珍しく新しいものを購入しました。
怪しい機関で怪しく働くハッピーリタイアメントを迎えた男性たちが、またまた怪しい秘書の女性と大活躍する楽しい文庫でした。
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55歳で定年退職をした樋口と大友は財務省の外郭団体に天下る。
そこは9時から5時、顔を出すだけで後は何もしなくていい。
外出も自由。この団体を牛耳る矢島、その秘書の立花。
樋口と大友の歓迎会のあと、二次会に誘われなかった樋口、大友に
仕事をしようと立花が誘う。仕事をしようと。
エンディングはハッピー・リタイアメント
Posted by ブクログ
さらっと読める浅田節!
軽快なリズム、独特な言い回しや文調は浅田先生ならではのもの。好きな人にはたまらない。しかし、痛快娯楽エンターテイメント小説として十分楽しめるかと問われれば、イマイチ盛り上がりに欠けるストーリーといわざるを得ない。
定年まであと4年のしがない財務官僚と愚直だけが取り柄の自衛官、そして淑女と鬼女の仮面を被る教育係というメインキャスト3名の個性は十分魅力的で、無限の広がりを見せてくれるかのような期待で胸が膨らむものの、キャラクターを丁寧かつ上手に表現することに終始し、肝心のストーリー展開は単調で、すべてが予想の範囲内。出会うサブキャラ達も似たような境遇で印象に深くは残らない。気立てのいいメインキャストがなんとなぁ〜く泡銭を手に入れてしまう…というのではいくらなんでも盛り上がらない。
一人1億円という規模感も、裕福ではない3人からすると少ないように思われ、あり得ないエンターテイメント的作品であるなら、競馬のようなありきたりのものではないパターンでもうひと展開させて、3人で10億円は確保したいところ。今日日1億円では楽な会社を辞めて海外逃亡まではしないだろうし、特に立花葵はまだ先も長い。
巻末のカツマーさんの解説は、そこまで深読みできる人がどれほどいるのかは疑問だが、本作品をより実際の官僚事情を踏まえて読むことで、面白さは格段に広がるものと思われる。解説の先読みもオススメ。
Posted by ブクログ
痛快系のコン・ゲームを目指したものだと思うのですが。。。
掠め取ったお金の直接的な出所が善人なので、どうもすっきりしません。やっぱりこの手の話は、巨悪を翻弄し、金をかすめ取るといったストーリーでないと。まあ、最後のドンデン返しでだいぶ救われましたけど。
元々私が浅田さんを読み始めたのは「プリズン・ホテル」「きんぴか」です。ちょっと普通には無い(浅田さんの経歴でないと書けないかもしれない)ユーモアが大好きで。この小説は「きんぴか」を思わせる設定なのですが、いまいち乗り切れませんでした。好きがゆえに読み過ぎたせいか、浅田さんの切れが悪いのか。。。。
世直し的な意味合いはあるのかな
今の公務員制度が続く限り、官僚主導経済が続く限り なくならないのが「天下り」。
最初は、天下りの税金無駄遣いぶりを暴き 水戸黄門風に世直しをする ストーリーかな と思ったがそうでもない。
単なる 漫談のような気がする。