浅田次郎のレビュー一覧

  • 帰郷

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    先の大戦に素材を求めた短編集であるが、浅田の場合、何を伝えるか、読者に何を届けるか、は、わかりやすすぎるほどわかりやすいテーマであって、浅田の真骨頂はそれをいかにわかりやすく伝えるか、響かせるか、という、いわばプレゼン能力にあるということだろうな。

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    2019年09月09日
  • つばさよつばさ

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    久しぶりに浅田次郎のエッセイを読んだ。
    共感できない部分もあるけれど、やっぱり文章がすごいし、笑ってしまう部分もあるから、浅田次郎のエッセイは好き。
    浅田次郎の人間的魅力がたくさん出ていると思う。

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    2019年09月05日
  • 終わらざる夏 下

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    ネタバレ

    登場人物の視点から、さまざまなシーンが次々と描かれるので、私のような短期記憶力保持者、には集中して読むことをお勧めする。暑かったこの夏。どうしても読んでたさおきたかった作品。まさか、故郷北海道からさらに遠い、あの島々でこんな歴史があったとは知らなかった。ラストにロシア人兵士の視点から、登場人物の最期が語られるシーンは読んでいて胸が痛んだ。
    いつか、今年のような、暑い夏に読み返したいと思った。タイトルに反し、もう夏が終わる。

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    2019年09月05日
  • プリズンホテル 4 春

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    普通に面白い。夏、秋、冬、そして春。コメディタッチだけど、感動しました。浅田先生の文章にはところどころ、馴染みのない熟語が出てくるので、その都度調べる。国語の勉強になります。

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    2019年09月04日
  • 帰郷

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    浅田次郎さんの戦争ものは、「反戦!」なんて声高に言わない。
    戦禍にも人情があり、それぞれに温かく、切ない人としての営みがある。
    故に戦争なんてしない方が幸せなのだと痛感する。

    人の優しさに触れ、優しくありたいと思える作品だと思う。

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    2019年08月30日
  • 帰郷

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    表題作『帰郷』を始め計6編からなる短編小説集。
    収録作品のタイトルを順にあげていくと、

    1.『帰郷』
    2.『鉄の沈黙』
    3.『夜の遊園地』
    4.『不寝番』
    5.『金鵄のもとに』
    6.『無言歌』

    すべて、第二次世界大戦を題材にした、戦争がもたらす哀しみや普通の人々の思いを描いた、反戦・非戦小説。
    『帰郷』『金鵄のもとに』は出征し、なんとか生きて復員した兵士が主人公。
    『夜の遊園地』は戦死した父を持つ大学生が主人公。
    『不寝番』は、浅田次郎さんお得意の幻想譚、現代に生きる自衛隊員と戦争中の兵士が主人公。
    『鉄の沈黙』『無言歌』は戦場での兵士たちが主人公。

    戦争の非情さ、理不尽さを描いてます。

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    2019年08月19日
  • 神坐す山の物語

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    ネタバレ

    浅田次郎が幼い頃に聞いた、御嶽山にまつわる不思議な話の短編集。

    日本古来の神道にまつわる話が多いため、難解な言葉が多いものの、終始不思議な感覚に包まれながら、読み耽った。

    後書きで、幼い頃に聞いた本当の話であるとわかり、再度読み直したくなった。特に当時では当たり前だった狐憑きの話は興味深く読めた。

    近代化で神々が遠い存在となった昨今、八百万の神々を感じながら読むことができた。

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    2019年08月14日
  • 一路 (上)

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    時代小説(と呼ぶべきものかはわからないけど)久しぶりに読んだので、最初はあの独特の昔っぽい言い回しになれなくて疲れた。
    でも物語の中で起きていることは明らかに面白くて、移動時間を常に楽しみに。
    少しずつ読み進めて、一路たちが少しずつ江戸に向かうさまを私も体感した。

    それにしても、昔の人は美学の癖が強い。
    ほぉ、そう解釈しますかと。
    私は今の時代においても、正直先輩とか後輩とかどうでもいいと思ってしまうタイプなので、
    この時代のお殿様だからなんとかとか、大名の方が上だからなんとか、みたいな論理は意味がわからない。

    でもなんかそれが美しいとされるのだ、ここでは。

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    2019年07月27日
  • 帰郷

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    浅田次郎の紡ぐ言葉は、相変わらず美しい。そして、心のひだに分け入ってくる。こういう作家は他にはいない。さすが大御所。

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    2019年07月15日
  • 椿山課長の七日間

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    2019/06/23


    母からかりていた本
    デパートで働いていた椿山課長は突然死してしまうも
    死後の世界(お役所のよう)での直談判で、期間限定で
    現世に戻るチャンスを得る。自分の生前の罪を調べに行く
    というのがストーリー
    ほかにも、ヤクザの男性、事故で亡くなった少年が出てきて
    この三者と現世がつながっていく、不思議な「縁」も見どころ。


    誰にも秘密があるが
    椿山氏の妻と元カノと息子と父親と
    あらゆるところに秘密・・・もとい、嘘があり
    そのいくつかは優しくもある。
    なかでも、ボケたふりをする父親(おじいちゃん)とすべてを知っていながら知らないふりをつきとおした聡明な息子は男としての姿勢がとて

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    2019年06月28日
  • 終わらざる夏 下

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    1945 8/15日本人として忘れては行けない終戦日の玉音放送、ポツダム宣言受諾での無条件降伏、勝負けよりも戦争が終わる事に喜びを感じるまで苦労&矛盾を重ねた人々の気持。沖縄戦、硫黄島、南方戦線等戦い末期の話は戦後生まれの私達は映画、本で知っているが、北方果ての北千島列島での戦いは、シベリア抑留の話は耳にしていたが理不尽な戦争の果てに有る史実を知るに触れ哀しさ、悔しさ、凛々しさ色々な感情に心揺さぶられる。
    終戦間際で徴兵上限の45歳で通訳の役目を担い戦後の交渉を目的に千島の北端の島に渡った片岡、その島で自給食料確保で缶詰め工場で働く女子高生600人、二度の戦争で自己の思いとは別で英雄と

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    2019年06月15日
  • 中原の虹(1)

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    全4巻

    清が滅ぶ。
    滅ぶまでに何をしていたのか。

    春児は、西太后は、袁世凱は。
    時代に流されながら、滅ぶ運命の清王朝を支え、そして結局は滅びの時を迎える。

    それと同時に張作霖が動く。
    龍玉を手に入れ、その運命に導かれるように徐々に満州に勢力を拡大し、時代に台頭してくる。

    清が滅びた後は、日本に亡命していた者も帰国し、時代は次の時代へと変化する。袁世凱が権力を握るも、龍玉を持たないものは、時代に流されるのみ。

    人と人は、時代という運命の中でいかにして生きていくのか。

    本書当初は、あきそうになるも、徐々にこの本の奥深さと面白さが増し、最後まで読むと、蒼穹の昴に劣らず感銘を受ける。

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    2019年07月31日
  • 日輪の遺産

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    偉そうに言うならば、この人の本はけっこうハズレがないわよね。まぁ偉そうに言ってるけど。
    今回は戦争ネタなんだけど、あんまり辛気臭くないというか、いろいろあるんだけどオッサン共がうるさいおかげで紛らわされるような。やっぱオッサンはある意味偉大だわ。
    しかし丹羽さん45歳くらいって!どう考えてももっと年食ってね?こんな話し方する45歳いるんか。それも時代か。恐るべし戦時生まれ。

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    2019年05月25日
  • パリわずらい 江戸わずらい

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    仕事で飛行機に乗るなどと言うことがほとんどない身からすると、毎年何度も経費で海外旅行できる身分はうらやましすぎる。ぜひ機内でも旅先のホテルでも寝る間もないくらいに仕事をしていて欲しい。

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    2019年05月24日
  • わが心のジェニファー

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    えっ、すごい。そういう結末?!すごいじゃん!
    ユーモアたっぷりに描かれる日本各地でのラリーの戸惑いが、こういう結末に落ち着くなんて。めっちゃ良いじゃん!

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    2019年05月07日
  • 椿山課長の七日間

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    前に読んだ事がありますが、再読してみました。浅田次郎のコミカルで泣かせる手法にまんまと今回もはまってしまい泣きました。死んでみて分かる他人の本心。死ぬまで分かってもらえなかった自分の本心。あの世から送られた3人は驚きの展開に、でも最後は泣き顔も晴れる読後感の良い小説です。

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    2019年04月20日
  • 沙高樓綺譚

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    手順前後で『草原からの使者』を先に読んでしまったが、沙高樓はこっちが本家。おそらくシリーズ化を決定付けたであろう第一作「小鍛冶」は傑作。さすがにこの緊張感とクオリティを全作に求めるのは酷というもので、サイコ・ホラーあり、幽霊譚あり、ミステリーあり、義侠小説ありとバラエティに富むものの、いずれも(水準遙かに以上とは言え)今一。

    最近、浅田次郎ばっかり読んでいる気がするな。

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    2019年04月14日
  • プリズンホテル 4 春

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    ネタバレ

    木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。今回日本文学大賞にノミネートされたという。その候補作品は、極道小説の「仁義の黄昏」か、それとも恋愛小説の「哀愁のカルボナーラ」か。二つの出版社の編集担当が競う。また木戸孝之介の母代わりの冨江は何処ともなく消えた。同じころ、五十年以上の懲役を務めた小俣の弥一は府中刑務所から出所した。これらの出来事が錯綜して、またまた極道ホテルでは大騒動となるが、最後はいかように…。プリズンホテル・シリーズの結末はいかに。

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    2019年04月13日
  • プリズンホテル 2 秋

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    ネタバレ

    木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。出版社から、関東桜会の相良総長が亡くなったから葬式などの義理事の実態を見てきてほしいと言われた。叔父の木戸仲蔵に頼み込んだら会場の寺に来たらよいと返事が来た。「ええ、鶴と亀との相生に、極楽往生いたすのも良うござんしょうが、一天地六の賽の目次第に罷りますのも、また乙なもんでござんす。上は吉原泪橋、本所駒形向島までの百余町、盆の内外、決してぬかりゃあござんせん。桜の一門打ち揃いやして、これよりお送りいたしやす。いやさ八代目、とくとお立ちなせえ。」長老の声で、親分五人衆が担いだ棺はしずしずと寺を出ていった。またまた極道ホテルの面々が帰ってきた。今度はどんな

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    2019年04月04日
  • 神坐す山の物語

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    浅田氏がこんな家系の人だったとは初めて知りました。験力や修験者と交流した経験談を直接聴くことができた最後の世代かもしれないと思うと、氏が作家である偶然に感謝したいです。
    御嶽山に是非行ってみよう。

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    2019年03月23日