浅田次郎のレビュー一覧
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ネタバレ時は幕末、場所は江戸深川。決して位が高いわけでもない一御家人、別所家の次男である彦四郎の物語。
武道に優れ頭脳明晰、努力を怠らないにもかかわらず、昔から運に恵まれない彦四郎だったが、ある日古ぼけた祠にうっかり手を合わせてしまったことで、貧乏神、厄病神、死神と順々に取り憑かれてしまい、散々な目に遭う。
だが、困難にまみえる中で彦四郎は次第に武士道とは何か、自分が進むべき道とは何かを見出していく。
個人的に感じた彦四郎の良いところは、自らの行動指針が、自分の「仁」や「義」であること。婿入り先で理不尽な目に遭ったのも、自分が情に流されて御家人の大義を見失っていたからだと息子に話す。「すなわち、わしは -
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表題作『帰郷』を始め計6編からなる短編小説集。
収録作品のタイトルを順にあげていくと、
1.『帰郷』
2.『鉄の沈黙』
3.『夜の遊園地』
4.『不寝番』
5.『金鵄のもとに』
6.『無言歌』
すべて、第二次世界大戦を題材にした、戦争がもたらす哀しみや普通の人々の思いを描いた、反戦・非戦小説。
『帰郷』『金鵄のもとに』は出征し、なんとか生きて復員した兵士が主人公。
『夜の遊園地』は戦死した父を持つ大学生が主人公。
『不寝番』は、浅田次郎さんお得意の幻想譚、現代に生きる自衛隊員と戦争中の兵士が主人公。
『鉄の沈黙』『無言歌』は戦場での兵士たちが主人公。
戦争の非情さ、理不尽さを描いてます。 -
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時代小説(と呼ぶべきものかはわからないけど)久しぶりに読んだので、最初はあの独特の昔っぽい言い回しになれなくて疲れた。
でも物語の中で起きていることは明らかに面白くて、移動時間を常に楽しみに。
少しずつ読み進めて、一路たちが少しずつ江戸に向かうさまを私も体感した。
それにしても、昔の人は美学の癖が強い。
ほぉ、そう解釈しますかと。
私は今の時代においても、正直先輩とか後輩とかどうでもいいと思ってしまうタイプなので、
この時代のお殿様だからなんとかとか、大名の方が上だからなんとか、みたいな論理は意味がわからない。
でもなんかそれが美しいとされるのだ、ここでは。