浅田次郎のレビュー一覧

  • 終わらざる夏 下

    Posted by ブクログ

    壮絶な話だった。これまで見聞きした戦争に関するエピソードは沖縄、硫黄島、長崎広島が多くのところだったけど、ちょっと毛色が違った。

    やめろと言われて止まらないのは仕方ないが、
    終わったあとに始めるのは、意味が違うよな。

    0
    2018年12月08日
  • 神坐す山の物語

    Posted by ブクログ

    験力の高い神官の曽祖父
    霊が見える 祖母
    霊は見えないけど芸事には天才肌な祖父
    など魅力的な人物が沢山でてきます

    死んだ伯父の気配を感じたり
    伯母が天狗にさらわれたり
    密教の修行者が現れたり
    いかにも深い山の中で
    起こりそうな ちょっと怖いような
    引き込まれる話でした

    0
    2018年12月05日
  • わが心のジェニファー

    Posted by ブクログ

    浅田センセの新作かつ新境地ということで張り切って読み進めたが、事前の期待値が高すぎたか・・・。

    『・・・東京、京都、大阪、九州、そして北海道と旅を続ける中、・・・』(あらすじより)。
    ↑なぜ1か所だけ「九州」と大くくりか!(by大分県人)

    0
    2018年11月19日
  • 勇気凛凛ルリの色 ひとは情熱がなければ生きていけない

    Posted by ブクログ

    シリーズ名こそついているけれど、これは厳密には〈勇気凛凛ルリの色〉ではない。
    週刊誌に連載していたシリーズとは違って、初出誌は様々、講演記録もある。

    週刊誌連載の時に比べて、父母や祖父母の思い出が多いかもしれない。
    それから、小説家になることへの情熱。

    結構破天荒な人生を送ってきた著者が、こと小説を書くことについては実にストイックなのである。
    中学生のころに小説家になると決めて以来ずっと。
    大作家と呼ばれるようになった現在も、書くことへの情熱は衰えない。

    うらやましいなあ。
    書く才能に恵まれたこともうらやましいけれど、書き続けられる情熱もうらやましい。
    そんな作家が書いた作品を喜んで読み

    0
    2018年11月14日
  • 勇気凛凛ルリの色 満天の星

    Posted by ブクログ

    破綻した山一証券の社長から社員まで、社会に対する責任よりも自分のことしか考えられない大人の無責任な姿や、選良の負うべき責任を自覚しないバカな野村證券社長や、新井将敬の自殺問題など、結構大きな社会問題に言及することが多かった今作。
    実は、これでいったん休載したのだそうだ。

    「無名作家のサクセス・ストーリー」
    4巻通して読めば、そういうことになる。
    4巻通して読めば、すべての読者にとっても凛凛たる勇気の源になるかもしれない。
    そういうエッセイだったのだ。

    そんなエッセイの中で一つだけ。
    「オートメーションについて」
    ”思えば昭和三十年代には、ベルトコンベアーの上で生産工程が組まれ、製品がいっさ

    0
    2018年11月07日
  • 終わらざる夏 上

    Posted by ブクログ

    千島列島の先端、カムチャッカの目の前にある占守島でおこった8/15より後でのソ連との戦闘に材をとった小説。舞台は占守島だけでなく、出征する兵隊を見送った東京・盛岡や、疎開先の長野にわたる。群像劇仕立て。

    直球勝負で好みの作風であり、題材も絶妙。ただ、やや器用さが先行したきらいがあるか。赤軍将校と疎開先の子供との夢幻的な交わりのところも面白い。こういうことができるのは小説ならでは。

    0
    2018年11月05日
  • マンチュリアン・リポート

    Posted by ブクログ

    現代史の謎、張作霖爆殺事件の真相に、密勅を受けた日本陸軍将校と、擬人化した機関車を通して迫る。
    この頃の中国史は登場人物が多くて理解しづらいですが、浅田次郎の描写で理解が進み、俄然興味が湧いてきます。
    蒼穹の昴のシリーズ作品で、一部の登場人物も出てきます。

    0
    2018年11月02日
  • プリズンホテル 2 秋

    Posted by ブクログ

    2巻です。
    さすが浅田次郎!1巻に勝るとも劣らぬ面白さでした。
    っていうか本作は(清子や富江が登場しなかったため)主人公の小説家のDVシーンが減って胸糞悪さが半減したため、1巻より面白かったと言ってもいいかもしれません。
    美加ちゃんの「あい!」がかわいすぎるし。

    今回は任侠団体と警察団体が同時にプリズンホテルに宿泊するという設定。
    警察とヤクザの体質が似ているという風刺がイキだし、ドタバタコメディの中でホロリと泣かせる人情オチも健在で、いや~あっぱれでした。

    0
    2018年10月31日
  • 月のしずく

    Posted by ブクログ


    男女の愛情であったり、親子の愛情であったり、色んな“情”に溢れた、なんかいい話ばかりの短編集。
    熟練の大将が、素材も調理方法も全て異なる料理を次々と出してくれるのを、美味い美味いと言いながら食べているかのように読み進めていきました。
    中でもグッときたのは
    『聖夜の肖像』
    『銀色の雨』
    『流璃想」
    『ピエタ』
    でした。って全7篇のうち4篇も選んでちゃ世話ないですね。
    どれも面白かったです。

    0
    2018年10月29日
  • 歩兵の本領

    Posted by ブクログ

    団塊世代が若かりし日の自衛隊の物語。当時は、ゲバ棒をもった革命家気取りの馬鹿学生が、自衛隊を目の敵にして、マスコミもそれに同調するような世相だったそうだ。しかも時は、高度成長期。一般企業ではどんどん給料も上がっていく中、3K+薄給の自衛隊に入る若者たちには、さまざまな事情があった(なので、この若者たちは世間をシャバと呼ぶ)。一言では言い尽くせない個々人が抱える事情。これを軸に何本かの物語がこの本を形成する。なんとも形容しがたいオリのようなものが心に残る物語であった。

    0
    2018年10月23日
  • わが心のジェニファー

    Posted by ブクログ

    アメリカの若者が日本を探索するという共通点から清水義範さんの「スシとニンジャ」を思い出しながら読んでいた。両作品は20年以上の隔たりがあるものの,時代背景を除けば異文化に触れる面白さに変わりは無い。とても面白く,そして浅田さんらしく涙を誘う素敵な作品でした。
    あらすじ(背表紙より)
    日本びいきの恋人ジェニファーから、結婚を承諾する条件として日本への一人旅を命じられたアメリカ人青年ラリー。ニューヨーク育ちの彼は、退役海軍少将の祖父に厳しく育てられた。太平洋戦争を闘った祖父の口癖は「日本人は油断のならない奴ら」。日本に着いたとたん、成田空港で温水洗浄便座の洗礼を受ける。京都では神秘の宿に感銘し、日

    0
    2018年10月23日
  • プリズンホテル 3 冬

    Posted by ブクログ

    命をとにかく助けるか、場合によっては安楽死を与えるか、結論のないトピックを加えて、愛するとは何かを考えさせる。

    0
    2018年10月21日
  • 勇気凛凛ルリの色

    Posted by ブクログ

    まだそれほど有名になる前のエッセイ。
    だから電話が鳴ると「直木賞か!?」と身構えることも。
    偽悪者ぶるのも、やや力みすぎのきらいが初々しい。

    びろうな話、下世話な話、そして今はもう時効だと思うけど…の、違法行為の話の中に不意に姿を現す作家のまなざしが素晴らしい。
    ということで、電車の中で吹いたことは内緒だ。

    0
    2018年10月12日
  • 歩兵の本領

    Posted by ブクログ

    自衛隊へ勧誘されて入隊した若者の経験を描く。1970年代の自衛隊の様子が描かれる。まだ旧軍体験者が少数だが残っていた時代だ。作者も自衛隊の経験者だと解説にあった。

    0
    2018年10月19日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

    Posted by ブクログ

    尾張徒組頭の加倉井隼人は御留守居役の御用人から急用を申し付けられた。それは官軍の先兵として城明け渡しの前の江戸城に乗り込んで様子を見てくることであった。官軍の軍装を着させられ配下を連れて江戸城に向かった。江戸城では誰もが開城に向けて忙しくしていた。不審なものは無いように思えたが、そこで加倉井隼人が見たものは一人の御書院番士でる。同輩のいない中、たった一人で虎の間に座り続ける男であった。

    0
    2018年10月20日
  • 歩兵の本領

    Posted by ブクログ

    短編集、大戦後の左翼日本社会で防人となった自衛隊員の青春物語、泣ける、近代日本史好きおすすめ、読んで損なし

    0
    2018年10月08日
  • マンチュリアン・リポート

    Posted by ブクログ

    『中原の虹』のその後、張作霖爆殺事件の謎を描く。

    この事件、事件名くらいしか知らない己の情けなさ。
    でも、ここまで読むまでは、張作霖について、あえて調べずに読むことにした。

    昭和天皇の密命を帯びた陸軍中尉、志津が描いた報告書と、なんと、西太后の御料車(!)のモノローグで構成された物語。
    中原に出た張作霖が、国民革命軍との戦いに敗れ、奉天に帰る。
    その際、かつて西太后を乗せた英国製の御料車に乗って。

    例の岡圭之介や、吉永将も登場する。
    吉永は張作霖の乗った列車に同乗おり、途中で関東軍のたくらみに気づく。
    吉永は張と運命を共にすることを選び、大怪我を負いながらも命を取り留める。
    こうした経験

    0
    2018年09月29日
  • 中原の虹(4)

    Posted by ブクログ

    辛亥革命がおこり、中華民国が建国されるが、統率力のある人物に恵まれず、政局は大混乱。
    その中で宋教仁が現れ、救世主とも仰がれるが、暗殺されてしまう。
    (アメリカ人ジャーナリストのトム・バートンはこの時、宋を助けようとして命を落とす。)
    清朝の復活したかと思えば、袁世凱が皇帝になる。
    本当に目まぐるしい。

    この巻では、いよいよ「東北王」、張作霖が長城を越えることを決意して終わる。
    愛新覚羅の将軍たちが、反対派を殺すしてまで北京入城を果たした建国の物語と重ね合わせながら。

    「浅田史観」では、西太后が中国を中国人のものであらせるために、自ら憎まれ役となって、革命を起こさせ、新しい中国の王が現れる

    0
    2018年09月25日
  • 中原の虹(3)

    Posted by ブクログ

    時は宣統帝即位から、辛亥革命に至る、激動の時期。
    だから、この小説の主人公は、いったい誰なんだろう?と思うほど、たくさんの人物が入り乱れる。

    主人公は一人ではない小説なのだろうけれど、この巻の主人公は袁世凱なのではないか、と思うほど。
    革命軍と清朝遺臣の官僚たち、そして軍閥の三つどもえの状況で、駆け引き、謀略がうずまき、目まぐるしく変わっていく。
    ここに明末清初の戦乱、天命と、それを具現化した龍玉を巡る物語も重ねられていくから、読むほうも大変だ。
    もう一回、丁寧に読み直さないといけないかな。

    0
    2018年09月23日
  • 中原の虹(2)

    Posted by ブクログ

    いよいよ西太后が最期を迎える。
    そして光緒帝も。
    大変な山場。

    と同時に、日本に亡命した梁文秀と玲玲のこと、マダム・チャンやら、トム・バートンらも出てくる。
    もちろん、春児も。
    李家のきょうだいたちの再会もありそうな雰囲気。

    中国語を学んだことがある身としては、アル化の話が面白かった。
    北京語でよく聞かれる、語末にrがつく現象のことだが、春児が「チュンル」もそのひとつ。
    ただ、「チュンル」でなく、「チュナル」と発音されるのが上品だ、とあったのが、ほう、そういうもんか、と興味が惹かれた。
    私の中国語の先生は、大連出身だったが、魯迅の「故郷」を読んだとき、「宏児」を、日本語訳のように「ホンル」

    0
    2018年09月22日