【感想・ネタバレ】神坐す山の物語のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年08月19日

短編集で何回読んでも味わい深い。旅のおともに持って行って繰り返し読むのに適してる。どこから読んでもよい。狼も山も神社も好きなので、いつか御嶽山に行きたいとずっと思わせてくれる本。

0

Posted by ブクログ 2022年07月03日

浅田次郎、奥様の実家が御岳山の宿坊だという。御岳山を舞台とした怪異譚。

日本国内、多くの山は神格視される。青梅市の奥の御岳山も有名。本書は御岳山の宿坊で幼い筆者が叔母から寝物語に聞かされる怪異譚てある。

浅田次郎の作品に時に見られる神秘的な部分を濃縮したような作品。独自の雰囲気。

0
購入済み

浅田文学を堪能して

2021年09月18日

東京育ちの自分は時折googlemapを見ながら読んだ。
昭和時代の昔話だけではない。
仕事にかまけて読む本がつい実用書ばかりになっている自分には、精神の本物の栄養となる浅田文学が必要なのだ。
海外在住中でまさかのコロナ禍にあって、まるで遣唐使気分の今ながら、日本に一時帰国できたときは行ってみたい。...続きを読む
海外で無念のうちにコロナで斃れた邦人の慰霊もあり。
いつもいつも、浅田次郎さんには、そうやって正してもらっている。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年08月29日

文体がきれいで読みやすく面白かった!場所も知っている界隈でより想像しやすかった。浅田次郎は民子しか持ってなかったので、これを機にほかのも読んでみたい。

0

Posted by ブクログ 2020年06月28日

浅田次郎の母親の生家である武蔵御嶽山神社でおこる霊験に基づく物語。
神道に従事する一族の持つ霊感からか、不思議な体験が語られているが怖くはなく語られるのは神の坐すところで起こるからだろうか?淡々とこういう不思議があった、こんな事があったというような調子。
これを読んで、御嶽山神社の宿坊へ泊まってみた...続きを読むくなりました。

0

Posted by ブクログ 2019年07月17日

著者の母方の実家は、代々武蔵御岳神社の神官を務める家系。そこで見聞きした話を元にした不思議な物語。明治・大正・昭和と、著者の曽祖父、祖父、伯父の3世代にかけて、今よりずっと神様が身近だった時代の話。しかも舞台は下界と隔絶された山の上の神社と御師集落。独特の日本的な情緒が感じられて、なんともいえない余...続きを読む韻が残る。
御岳山にはハイキングに行ったことがあるので、情景を思い出しながら読んだ。天狗岩とか綾広の滝とか、ハイキングコースにあった場所も出てきて、また行きたくなった。

0

Posted by ブクログ 2018年03月05日

久しぶりに読んでてワクワクする本に出会いました。
山での不思議な出来事を、浅田少年と共に体感しました。昔から脈々と伝わっている山での信仰は、私たちが忘れてしまった感性を呼び起こすと共に、どこか懐かしい気持ちにもなりました。
驚くべきは全て本当に伝わってきたお話だといこと。
そして神官たちの墓地が山の...続きを読む奥にあること。
父の故郷大物忌神社の方々の墓地が思い出されました。

0

Posted by ブクログ 2023年04月20日

奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で少年だった著者が聞いた、伯母の怪談めいた夜語り。それらは怖いけれど、惹きこまれるものばかりだった…。

0

Posted by ブクログ 2022年11月19日

母方の親族に武蔵御嶽神社の神官の一族を持つ浅田次郎が自身の子供時代の体験や親族の話を小説として纏めた一冊。
シンプルで読みやすい文体だが、読んでいるうちに当時著者が感じた御嶽山の清廉で凛とした雰囲気が伝わってくるような、自分も神秘的な世界に迷い込んだような感覚を覚えた。
最後のロングインタビューによ...続きを読むると、今は建物が建て替えられたり観光客が増え、当時の神秘的な雰囲気はほぼ無くなってしまったらしい。
残念なことだが、いつかは訪れて当時の雰囲気の残り香を探してみたいと思った。

0

Posted by ブクログ 2022年05月23日

浅田次郎さんの本は初めて読んだけど、読みやすかった。そして、美しかった。今ではすっかり観光地となってしまった武蔵御嶽山だが、この物語当時は紛れもない神の御山。信仰と八百万の神が息づいている。臨場感溢れる精緻な描写は素晴らしかった。
浅田さんの他の作品も読んでみたくなった。

0

Posted by ブクログ 2021年03月05日

浅田次郎版の遠野物語。奥多摩の御嶽山での実話、伝承をもとにした話。神がかりでもあり、どこか切ない話しでもある。
浅田次郎氏の巻末のインタビューでも触れておられたが、日本という国では、神道という日本固有の宗教を抜きにして、その文化の本質を見ることは困難なのでしょう。現代であるが故に、このような非科学的...続きを読むとも言える事に惹かれるのかもしれません。

0

Posted by ブクログ 2020年05月08日

御嶽山に何度も訪れたことがある。滝本の駅からケーブルカーに乗らず濃い霧の中をあるいた時の神秘的な参道を思い出した。
次に訪れるときは更に神々の遍満する雰囲気を味わうことになると思う。

0

Posted by ブクログ 2019年12月25日

青梅御岳山の宿坊での怪異譚。よく登った山の話でディテールがありありと目に浮かぶ。そして相変わらず素晴らしい筆致で哀しい物語を紡いでくれる。

0

Posted by ブクログ 2019年10月08日

この本を開いて読み始めれば、清らかで貴くて少し恐ろしい神々の御坐す山の世界に、すぐに自分も包まれるような感覚になる。なんとも神妙な心持ちになる。(そこが例え通勤ラッシュの電車の中でも)

八百万の神のような日本特有の神の捉え方、それによる自然への畏敬の念、目に見えない世界を信じる心、私はそういうのを...続きを読む好ましく感じているのでとてもよかった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年08月14日

浅田次郎が幼い頃に聞いた、御嶽山にまつわる不思議な話の短編集。

日本古来の神道にまつわる話が多いため、難解な言葉が多いものの、終始不思議な感覚に包まれながら、読み耽った。

後書きで、幼い頃に聞いた本当の話であるとわかり、再度読み直したくなった。特に当時では当たり前だった狐憑きの話は興味深く読めた...続きを読む

近代化で神々が遠い存在となった昨今、八百万の神々を感じながら読むことができた。

0

Posted by ブクログ 2019年03月23日

浅田氏がこんな家系の人だったとは初めて知りました。験力や修験者と交流した経験談を直接聴くことができた最後の世代かもしれないと思うと、氏が作家である偶然に感謝したいです。
御嶽山に是非行ってみよう。

0

Posted by ブクログ 2018年12月05日

験力の高い神官の曽祖父
霊が見える 祖母
霊は見えないけど芸事には天才肌な祖父
など魅力的な人物が沢山でてきます

死んだ伯父の気配を感じたり
伯母が天狗にさらわれたり
密教の修行者が現れたり
いかにも深い山の中で
起こりそうな ちょっと怖いような
引き込まれる話でした

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年07月08日

2018年、24冊目です。

山の神という言葉は、最近、箱根駅伝のランナー紹介の時によく耳にしますね。
山岳信仰が、日本古来の神道に結びついて形作られていると思いますが、
そういった説を待たずとも、少しばかり山の奥深い場所に、一人で足を踏み入れると、なんとなく「畏れ」を感じる。人は山の神を畏敬の念を...続きを読む持って受け入れている。

魂魄というものに出逢ったことはないですが、存在を寛容に受け入れる精神世界が私の直ぐそばにあることは確かだと思えます。
八百万の神々がいるとすれば、私のそばに存在し、私の暮らしの、いや行動の一つ一つにその存在の力が影響しているのかもしれません。
運がいいとか悪いとか、、、。

いくつかの短編で構成されていますが、それぞれが繋がっていて、読み手が全くストレスを感じずに、次々に新しい物語に入っていけました。

0

Posted by ブクログ 2018年02月19日

 筆者が伝え聞いた奥多摩の御嶽山の昔話を土台にした伝奇小説。
 
 霧に閉ざされた杉木立を従える神域、御嶽山。
 かつては行くのにも難儀し、青梅からの列車を二俣尾で降り、山を登って行き来していた。
 その神域を守る神官職を代々務める鈴木家に伝わる話は、自然にそこに神がいる世界の話だ。

 曾祖父は鈴...続きを読む木家に伝わる家伝の力の最後の持ち主だった。
 日本全国から狐落としを頼まれては、祓ってきた。
 幼い姉妹が山道でであったのは、狐憑きの娘とその母親だった。
 娘に憑いた狐はしゃべる。
 かつては赤坂の池のほとりに住んでいたが、住処を追われて気がつけば娘に憑いていたと。

 科学とか、自然現象の解明が無かったころの日本は、そこに神を見た。
 現代では忘れ去られた世界が、かつてあった。

0

Posted by ブクログ 2018年02月17日

こういう、神秘な存在が信じられていた時代が、なんとなく好きなので、懐かしさを感じた。

実は浅田次郎さんの作品を読むのは初めてだったのですが、奥行きや空気、雰囲気が文章から伝わってくる感じがしました。
他の本も読んでみたい。

0
購入済み

不思議の世界

2018年02月15日

本当にあった話なのですか。
本当の話も混じっているのですか?
それとも全くのフィクションですか?知ってみたいですね。
今度は、このような事例集と解説した本の出版を 切望します。

0

Posted by ブクログ 2018年01月31日

著者が少年時代に実際に見聞きしたお話。
奥多摩の御嶽山の神官屋敷が舞台。
伯母から聞く夜語りからは、怖さよりも切なさや御嶽山の清廉な空気を感じる。

0

Posted by ブクログ 2021年05月14日

御嶽山での話でした。
こういう短編集なら個人的には『あやし うらめし あな かなし』の方が好きかなと思いました。
狐憑きの話は切ないものばかりだな。


0

Posted by ブクログ 2021年04月12日

母が貸してくれた本。
ちょうど同じ著者の『終わらざる夏』を読みあぐねていたので(最初数ページでも悲劇の香りしかしない。)、じゃあこっち先読もう!と。
久し振りに何の前情報もないまま読みました、ら。
まさかの微ホラー!
そういえばこの人の本で何冊か読んだ中でいちばん印象に残ってたのもホラーだった!
...続きを読む憑きのお話。
ぞっとして切なくて綺麗なお話でした。
…と思って読み進めたらこれもラストは狐憑きのお話でした。 笑
短編集なのでさくっと読めました。
面白かった!

0

Posted by ブクログ 2020年09月25日

 作者が幼いころに見聞きした、母方の実家である奥多摩の神社にかかわる怪異譚。
 御師が’穢れ’と呼んだ理由にぞわっとする「兵隊宿」、心を衝かれた「見知らぬ少年」など七編。

0

Posted by ブクログ 2018年02月16日

奥多摩の御嶽山にまつわるちょっとした怪異譚。代々神官を務める家で起きた不思議なこと。良いということはわかっていても眠気を誘われてしまう本があります。敬愛する浅田さんの作品にもいくつかそういう作品があり、これも私にとってはそう。子どもたちを寝かしつけるために語られる話などは、眠くなったら寝たらええとい...続きを読むう伯母さんの言葉に、私が寝てしまいそうに。特にお酒を飲みながら読むと、心地良すぎる話に睡魔が。飲んだら読むな、読むなら飲むな(笑)。とはいうものの、この一行にやられて目が覚めるというところがあるんですよねぇ、浅田さん。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年02月13日

なかなか興味深い内容だった。と思ったら浅田さんの体験談とは。神さんとか不思議体験とか好きだから、読んで良かった一冊でした。神秘的な、日本的な話は良い。

子供の頃、隣の学校に狐に憑かれたという子がいたけど、あの子は元気かなー?

0

Posted by ブクログ 2018年02月08日

奥多摩・御嶽山の神官屋敷で語られる夜話。
浅田次郎さんがお母様のご実家で体験したことに、部分的脚色を加え、この作品を作られたらしい。
書店の平置きで目にとまり、予備知識もないままに買ってしまった本だった。

神が起こした奇蹟を、おとぎ話風に語るとか、
オドロオドロしい恐怖の怪談話とかが書いてあるのか...続きを読むと思っていたので、想像していた感じとは違っていて、ちょっと戸惑った。

そう。この本は脚色された所が分からないのである。
ただ、淡々と語られる昔語り。
神は神としての威光を押し出さず、ただ存在する。
過度な脚色がなされていないためか、作中の出来事を自然と受け止められる。


作品に派手さは無い。
だからこそ真実味を増すのだろう。

0

「小説」ランキング