浅田次郎のレビュー一覧

  • わが心のジェニファー

    購入済み

    日本を再確認

    浅田次郎作品が好きで読みあさりこの本を見つけた。いささか説明くささが気になり、少し放置していたけれど読み始めた。
    日本人である自分をいつの間にか振り返っていた。
    こんなに深く生きてないな、と思ったり、こんな人と出会いたいと思ったり。
    最後の場面で、クォーターを回収。
    しっとり静かに読みたい本。

    0
    2022年06月04日
  • 神坐す山の物語

    Posted by ブクログ

    浅田次郎さんの本は初めて読んだけど、読みやすかった。そして、美しかった。今ではすっかり観光地となってしまった武蔵御嶽山だが、この物語当時は紛れもない神の御山。信仰と八百万の神が息づいている。臨場感溢れる精緻な描写は素晴らしかった。
    浅田さんの他の作品も読んでみたくなった。

    0
    2022年05月23日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

    Posted by ブクログ

    最近本を読むようになったと言ったら、義母が貸してくれました。浅田次郎さんの作品は初めてで、最初は昔の語り口調や文章に慣れなかったです。この内容なのかな?って推測しながら読んだ箇所もありました。
    でも段々と天切り松の話にのめり込み、最後の姉弟の話なんて感動して泣けました。
    現代にはなかなかない義理人情の話でした。その姿が盗っ人だけど、とてもかっこ良かった。ただのお金目的ではなくて、人助けにもなる盗っ人もあるんだと思いました。
    義母が貸してくれなかったらきっと出会わなかった作品。他のシリーズもお借りしているので、ゆっくり読んでみようと思います

    0
    2022年05月22日
  • 新装版 五郎治殿御始末

    Posted by ブクログ

    浅田次郎ならではの文調で、読者を感動させる。
    武士の生き様を余す事なく、描いた表題は秀作である。今をときめく後書きの磯田道史氏のコメントは、日本史における武士の盛衰が理解できる。

    0
    2022年05月18日
  • 新装版 お腹召しませ

    Posted by ブクログ

    浅田次郎と祖父の思い出と、江戸時代から大政奉還後の明治初期まで
    交互に描かれている短編時代小説。
    浅田次郎ワールド全開。
    どれも読み応え充分だし、そんなまさかな話まで激動の時代だからこそな話が多かった
    随所に出てくる浅田次郎祖父の「御一新の折には大変な目に遭った」の一言。
    きっとそうであったのだろうと、なんとなくしか想像しかできないけれど
    御一新をきっかけに、武士が武士でなくなった時代の流れを考えると
    なんだか世知辛く思えた。

    0
    2022年05月11日
  • マンチュリアン・リポート

    Posted by ブクログ

    満州事変が始まる 20世紀初頭の中国を描く蒼穹の昴シリーズ第四段。日本と中国の近現代史を学ぶ上で外すことのできない重大事件。張作霖爆殺事件を描きます。無学の馬賊であった英雄張作霖の死に様はどうだったのでしょうか?日本史の近現代史を学んだ身としては少し見解が異なりますが、そこは置いて読書を楽しみましょう。

    0
    2025年12月21日
  • シェエラザード(上)

    Posted by ブクログ

    久しぶりに浅田次郎を読む。阿波丸事件に取材した「弥勒丸」の引き揚げを巡り、数々の運命、過去と現在、男と女が絡みあう物語。浅田次郎にしてみれば、お手の物のプロットに、男女のロマンスをちょちょっと振り掛けて、謎解きのカタルシスを最後に付ければ一丁上がりといった感じの小説で、まあエンターテイメントとしては良い。

    0
    2022年05月03日
  • 天子蒙塵 4

    Posted by ブクログ

    天子蒙塵。

    天子とは、宣統帝溥儀のことだろうが、天子が蒙塵することなどあるのだろうか?

    天子は行幸するものではないのだろうか。

    悲痛な気持ちでこの小説を読むことになった。

    蒼穹の昴シリーズから続く、この物語はどこに着地するのだろうか。

    宣統帝溥儀の破滅への道筋は遂に始まった。

    春児等の運命はどこにいくのだろうか?

    最新作に期待したい。

    0
    2022年05月01日
  • 蒼穹の昴(3)

    Posted by ブクログ

    3巻。ここで新たに第三の視点、日本の新聞記者岡圭介とアメリカの新聞記者トマス・バートン他、外国人ジャーナリスト勢が登場する。滅亡寸前の清国を虎視眈々と諸外国が狙う国際情勢を俯瞰して説明してくれるのでありがたい。
    現代日本人の私にはちょっと理解しづらいところだけど、民族の誇りとか因縁みたいなものをそれぞれが強く持っていて、改革派、守旧派の中にもそれぞれの思惑があり、文秀の同期の王逸(ワンイー)順桂(シュンコイ)も暗躍する。袁世凱の暗殺に失敗して監禁されていた王逸が耳の聞こえない少女小梅に助け出されるシーンは泣いた。
    激動の時代において、一本気の通った李鴻章、プレジデント・リーのかっこいいこと。李

    0
    2022年05月01日
  • 蒼穹の昴(2)

    Posted by ブクログ

    2巻。退役宦官の村「老公胡同」で宦官修行の春児。厳しい修行に耐え、西太后の側近へ成り上がって行く様が痛快。黒牡丹の最期には泣いた…。
    西太后は、ヒステリーはすぎるが繊細なところもある女性で、滅びゆく清国の行方を憂いて、甥っ子である光緒帝にはこの重荷を背負わせることはできないと自らが政権を握る。西太后が仕事できすぎるのがいけなかったのか、それが清王朝を牛耳る稀代の悪女と後の世に伝わってしまった、という解釈は面白い。
    また、光緒帝もそんな西太后を母(父)と慕っている。そんな2人の思いとはうらはらに、取り巻く側近たちの陰謀と暗躍で、物語は皇帝擁する改革派と西太后擁する守旧派の派閥争いへ。皇帝派につい

    0
    2022年05月01日
  • 中原の虹(4)

    Posted by ブクログ

    20世紀初頭の中国を描く蒼穹の昴シリーズ第三弾の最終巻です。天下の俗物袁世凱が中国皇帝に就任してから失意の憤死までを描きます。本作では俄然、張作霖がカッコいい。張作霖は史実では、満州事変の原因となる事件の当事者ですが、本書は満州事変勃発前に終了します。別の視点での近代史を読みたい方は、本シリーズおすすめです。

    0
    2025年12月21日
  • 中原の虹(2)

    Posted by ブクログ

    清朝末期を描く蒼穹の昴シリーズ中原の虹の第2巻。滅亡が迫る清朝末期、死期が近づいている西太后は、残酷な選択を迫られます。そして、清朝打倒の野望を抱く張作霖が満州の地で戦力を蓄えていきます。さて、西太后はどんな決断をくだすのでしょうか?

    0
    2025年12月21日
  • 中原の虹(1)

    Posted by ブクログ

    蒼穹の昴シリーズ第三弾 20世紀初頭の中国を描く蒼穹の昴シリーズ第三弾で4冊ある1巻です。ついに満州事変の引き金となった張作霖が登場します。張作霖は3400人の馬賊を統べる英雄として登場します。清国の総司令官袁世凱とどのように関わっていくのか?これからが気になります。

    0
    2025年12月21日
  • 一路 (下)

    Posted by ブクログ

    本書は一路の物語ではなく、お殿様こと左京大夫の物語だと感じました。彼の懐の深さ、自分の分をわきまえ、それを一所懸命に勤めようとする姿は立派でした!

    0
    2022年04月20日
  • わが心のジェニファー

    Posted by ブクログ

    ユーモアたっぷりでおもしろかった。
    ジェニファー命と言っておきながら、出会った女性に恋に落ちるところは、重くならない程度で、ラリーに何をやってるんだか。と言うような感じです。
    最後はこういう結末だったのか。と思ってなかったな。

    0
    2022年04月20日
  • 活動寫眞の女<新装版>

    Posted by ブクログ

    侮ってました。ちょっと不思議だな位の話しかと思ってました。何と美しい純愛小説なのでしょう。戦後20年経過した、経済成長を遂げようとする日本の中に置いてきぼりになりつつなる、活動映画の世界のノスタルジックな雰囲気がたまりません。この21世紀に読むから意味がある。私も、周りの人に誠実に向き合って行きたい。男女の関係だけではなく、家族、職場、様々な人間関係について考えさせられました。

    0
    2022年04月20日
  • 一路 (上)

    Posted by ブクログ

    序盤から中盤は文体と登場人物の多さから、読み進めることが難しかったです。しかし、後半から物語が動き始め、徐々に面白くなってきました。下巻に期待!

    0
    2022年04月16日
  • 珍妃の井戸

    Posted by ブクログ

    蒼穹の昴の続編。
    出演者も一部引き継いでいる。
    義和団の乱に際して西太后たちが西安に逃亡する際、紫禁城内の井戸に投げ込まれて殺された珍妃事件を、諸外国から派遣された人たちが聞き込みをするというのが主題。
    他の人も書いているが、関係者それぞれの見方が異なり、何が真実がわからないということで、芥川龍之介の「藪の中(映画「羅生門」の原作)」を彷彿とさせる。
    ただ伏線等がないに等しいので、解決編はかなり唐突感がある。
    浅田次郎はミステリーを書きたかったのではないから、しょうがないのかもしれない。

    0
    2022年03月31日
  • 帰郷

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    目次
    ・歸鄕
    ・鉄の沈黙
    ・夜の遊園地
    ・不寝番
    ・金鵄のもとに
    ・無言歌

    浅田次郎の戦争小説だけを集めた作品集。
    もちろんどの作品も上手い。
    が、これぞ浅田次郎!というものが戦争小説という括りの中で、どこまで発揮できたのか。
    戦争小説って、もっとも個性を消さなければならないジャンルのように思えてしまう。

    その中で、戦後の遊園地で働く若者が主人公の『夜の遊園地』にはちょっと驚いた。
    生きて日本に帰ってきた兵士の心中をあらわすのに、遊園地という舞台をこう使うのかと。
    子どもを育てるお金が必要で再婚した母と、母に置いていかれ家庭に居場所のない青年という構図は、ちょっと前に見た2時間ドラマのよう

    0
    2022年03月30日
  • 一路 (下)

    Posted by ブクログ

    浅田次郎作品らしい綺麗な日本語と心意気のある登場人物が多く出てきた。エンターテイメント性もあり読んでいて面白い作品。

    0
    2022年03月27日