浅田次郎のレビュー一覧

  • 天子蒙塵 3

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    張学良がメインの巻。

    登場人物が増えてきたな。
    本のオマケの、しおりタイプの登場人物紹介が便利だ。
    1巻の分からまとめて持っておくとよい。

    登場人物、実在も架空もどれも魅力的。

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    2021年06月24日
  • 中原の虹(4)

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    蒼穹の昴の流れを踏襲しつつも、新たな物語として完成されている。
    登場人物がみな魅力に溢れており、様々な視点から楽しむことが出来る。続編もまた読んでみたい。

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    2021年06月20日
  • 珍妃の井戸

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    「蒼穹の昴」の続編。光緒帝の側室である珍妃の死の真相をめぐるミステリー仕立ての小説。
    「蒼穹の昴」の登場人物を引き継ぎながら主要人物へのインタビューや独白など、全くガラッと違った手法で浅田次郎の技巧を感じつつも犯人捜しの果てには不明な輩との大立ち回りなど、安っぽい小説みたいになり残念な内容かなと思ったが、全くそうではなかった。
    単なる犯人探しではない。海外列強の侵攻に圧され滅亡寸前の清朝末期における大清帝国・満州族そして中国の運命を描いた「蒼穹の昴」から続く一大歴史小説である。

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    2021年06月13日
  • 天子蒙塵 1

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    蒼穹の昴が忘れられず、辛い事があるとこれを読み返し、号泣してスッキリすると次に進み、このシリーズの張作霖の生き様に感動しつつ、懐かしい人達の登場にワクワクしてまた、読み返す
    私の人生の一冊というか最大の本がこのシリーズです

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    2021年06月10日
  • 蒼穹の昴(3)

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    列強諸国の侵略に晒され弱体化してゆく清国では楊喜楨を師と仰ぎ光緒帝を支える帝党(改革派)と西太后の推し進める旧守的な后党が主導権争いを行い、陰謀や暗殺が横行する。
    文秀と春児はそれぞれの派の首領に使える者として大きな渦に巻き込まれてゆく。
    アヘン戦争から日清戦争へと続く清末の歴史事件に、李鴻章をはじめとする歴史上の人物の登場など、昔歴史で習ったような出来事が思い出されてとても勉強になる。

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    2021年06月08日
  • 蒼穹の昴(2)

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    科挙の最終試験に見事合格し、中央官吏として頭角を現す文秀。一方、宦官の道を選び場末の胡同で修行を積んだ春児は黒牡丹から受け継いだ演技を老仏爺(西太后)に認められ御前太監として側仕えする身分にまで出世した。
    別の世界に別れた二人は紫禁城内に渦巻く后派と帝党との勢力争いに巻き込まれてゆく。
    大清帝国の滅亡に向けて宿命を背負った二人の若者の運命が大きく動き始める。→第3巻に

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    2021年06月06日
  • 天子蒙塵 2

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    本来の主人公、張学良は登場しない。張作霖の部下だった馬占山の抗戦が前半。馬賊の仁義の通し方は痛快。
    志津中尉とか吉永予備役とか、総じて登場人物が傍流になったように感じるが、満州国建国の馬鹿馬鹿しさを語るのは、こういう人物の目が必要なんだろう。

    浅田次郎節というか、その人物の心情語りが炸裂している。得意技ではあるけれど、この長い物語はこしないと書き連られないんだろうな。

    関東軍の暴走の末にデッチ上がられた満州国。清国の再興を夢見る溥儀の姿は憐れさを増してきた。張作霖のかつての手下の張景恵のような馬賊のも言い分はあるんだろうな。張作霖を爆死させなけりゃ良かったじゃないかと思うんだが。
    出鱈目な

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    2021年06月04日
  • 天子蒙塵 1

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    冒頭は蒋介石に軍を禅譲してイタリアへの船上の人となる張学良。

    袁世凱、孫文は既に退場し、中華民国は成っているが、革命勢力、張作霖、日本軍の睨み合いの中で溥儀の王室は生き永らえている。
    以前は英邁な皇帝と王妃として語られていた溥儀と婉容、第2夫人の文繡から語られる姿は憐れで哀しい。天津での散財も皇帝は金の意味を知らないから、散財とも認識できない。タイトルの蒙塵の言葉が沁みる。

    張作霖からの提案を決断できない溥儀。こういう可能性もあったんだろうか。

    張学良の登場シーンは少ないが、プレイボーイの浮名も伊達じゃないカッコ良さ。

    梁文秀も再登場したが、物言わぬ春児の変わらぬ誠意が懐かしい。

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    2021年05月31日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    ●主人公がある日、突然タイムスリップして、家族の過去と向き合う物語。●彼は父親の慈悲ない態度に愛想をつかせ家を出ます。そして、タイムスリップし、青春時代の父親と交流します。交流の中で、父親が仲間を大切にする、とても情に厚い人だったと知る・・・。
    ●この本はファンタジックな手法を用いて、読者を惹き付けています。私は、親子愛にとどまらず思った事があります。人はともすると、思い込みや噂に惑わされ、真実を見失い勝ちです。反省してやみません。

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    2021年08月01日
  • 新装版 五郎治殿御始末

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    明治維新期、「武士」という職業が無くなり行き場を失った五郎治は遺された孫のために命も誇りも投げ出す覚悟を・・・。表題作のほかに全六編の時代に始末をつけた侍たちの物語。

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    2021年05月18日
  • 獅子吼

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    泣かせ屋、浅田次郎先生の短編集です。太平洋戦争や集団就職など、自分が知らない時代の短編が多く記載されています。表題の獅子吼は、邂逅から始まる、とても悲しい物語です。獅子吼という意味を知らなかったが、改めて勉強させていただきました。

    獅子吼:雄弁を振るうこと。意気盛んな大演説をすること。
    [使用例] 長い政治経歴の間、演説で論争で獅子吼を続け、つぶれ、きたえ上げられた声だ[小松左京*日本沈没|1973]
    [由来] 仏教の経典で、非常によく使われている表現。たとえば、「法華経―勧かん持じ品ほん」には、たくさんの菩薩たちが仏の前で「師子吼(「師子」は「獅子」と同じ。ライオンがほえるように力強いこと

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    2021年05月03日
  • 長く高い壁 The Great Wall

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    ネタバレ


     日中戦争は、「なんのために始まり、なぜ終わらないのか」が分からぬ、不可解な戦争だったと言われているそうです。
    
     大義のない戦争で、色々な境遇の兵士が集まった時、何を正義とし、何を悪とするのか。軍隊という組織の中では、何をよしとするのか。
    
     私は今まで、大戦中の兵士というのは、「お国のため」という大義名分のもと、一丸となって戦っていた、悲しいくらい真面目な人の集まりだと思っていました。THEサムライというような…。
    
     でもそれは綺麗事。生活やお金のために仕方なく戦地に赴くことが普通。そこで真剣に取り組むか、適当に取り組むか、やりたい放題に堕落するか、それは各々の人間性に依

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    2021年04月30日
  • 活動寫眞の女

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    ネタバレ

    浅田先生の本で未読だったからとおもいてにとった。相変わらずののめり込ませ方で、不思議な世界へ、登場人物共々誘われてゆく。

    笑わせながら泣かせるという手法がお得意の先生の作品、こちらは引き込ませておいてポンと時空空間へ投げ込む形のモノ。

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    2021年04月30日
  • 王妃の館 上

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    クスッと笑える軽快な物語。登場人物それぞれの人生に惹かれた。下巻とは逆に、上巻はあっという間に読み終えられる。

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    2021年04月22日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    作者は地下鉄ラブなのだろう。就職した頃は車内の照明が消えたり、ランプのようなものが点灯したりする地下鉄がまだ普通に走ってた。いつから無くなったのだろうか。それにしてもみち子がかわいそうなお話しだったなぁ。補助的な登場人物かと思ったが、そうではなかったね。
    父の若かりし日を見てみたい、その頃の父と語りたいと思える作品でした。

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    2021年04月19日
  • 月島慕情

    ネタバレ 購入済み

    ホント書き出しから絶対面白いだろうと思わせるよな〜。
    そんでやっぱり面白いよな〜。
    まいどコレ系はちょっとあざといとは思いつつサクサク読んじゃいますよ〜。
    くそー(笑)

    月島慕情の平松さん、最初は若い頃の健さんでイメージしてたけど、違うな!
    ちょっと前なら佐藤浩市?
    今なら堤真一あたりかしら…
    いや、でももちょっとダメ男臭がいるよな〜。
    そんで子沢山の嫁は田中裕子!でもこんどは平松さんが浮かばん…
    うーん!わからん!昭和生まれなのに!(楽しい
    て。どうでも良いですけど、映画化とかしたら絶対売れるやん!ていう感じですよね浅田次郎。
    ほんまあざとい(褒めてます多分

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    2021年04月17日
  • 一路 (下)

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    歴史小説だから仕方ないけど、言葉が難解で頭に入らないところがあった。それでも、武士や殿様について、知らなかったことがたくさんあったのが分かってよかった。

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    2021年04月14日
  • 一路 (上)

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    まだ「上」のせいか、いつもの感動までには至っていませんが、楽しく読みました。これから「下」で、じわじわと心を揺さぶれるのかなという気がします。

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    2021年04月11日
  • 新装版 お腹召しませ

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    新しい浅田ワールドを堪能した。
    短編、祖父の語りから江戸時代後半に飛ぶ
    流人道中記にも繋がる部分があった。

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    2021年04月06日
  • 長く高い壁 The Great Wall

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    日本の軍人の致命的な性格を評した一節。規模の大小にかかわらず理想の戦果を特定しそれに向かって作戦を立案する癖。負の要素を想定せず希望的観測よってのみ戦争を遂行する。

    これは日本人全てに言える事だ。コロナ対策に於いても、いつか収束する、という楽観が何処かに潜み対応が中途半端且つ後手になる。経済活動も然り。いずれかつての高度成長が戻るという根拠のない希望的観測により20年もの歳月が空虚に費やされた。

    我が身にも常に肝に銘じておきたい一節なり。

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    2021年04月04日