2015年4月の映画化作品!映画と本筋は同じですが、それ以外はだいぶ異なるようなので安心してこちらもお楽しみ下さい。
倒産寸前の旅行代理店が、起死回生の策として講じたダブルブッキングツアーが舞台。150万円の高級組と20万円の格安組を、お互いにバレないよう同日・同部屋に宿泊させて費用を浮かせるっていくら小説だからって無理でしょ。
ツアコン二人の四苦八苦(一人がドジ過ぎて泣ける)と、両ツアー客の絶妙なすれ違い、散りばめられたオヤジギャグで、読む手が止まりません。
合間に、水谷豊さん演じるベストセラー作家「北白川右京」(あの右京さんとは違います)の劇中作が織り交ぜられ、物語を二重に楽しめるお得な作品です。
ちなみに、『王妃の館』はパリに実在する歴史的ホテルがモデルですが、普通にネット予約できます。お金と時間があれば・・・
感情タグBEST3
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『「ドイツ軍は、パリの市内だけは爆撃をしなかった。フランス軍もパリが戦場になることを怖れて降伏した。ノルマンディ上陸作戦のあとで米軍も、パリに大砲は向けなかった。そしてドイツ軍はまた、パリが戦場になることを怖れて撤退した。彼らはみな、かけがえのないものを知っている。」
「日本は焼け野原になるまで戦いましたものね。」
「戦いのことばかりではないよ。パリの市内には近代的なビルが少い。街並は何百年も変わっていないんだ。大都市としてはよほど不自由だろうに、パリ市民はパリの美しさを損なうぐらいなら、暮らしの不自由さを選ぶのだね。そうした心がけには感心したし、同時に恥ずかしくもなった。われわれ日本人が、繁栄のために犠牲にしたものは、あまりにも多すぎる。そしてそのことに気付いていない日本人は、愚かな国民だと思った。」』
宝塚宙組の予習。観れるといいなぁ〜。
てか、面白い!
浅田次郎は『蒼穹の昴』以来だな。この続編シリーズも読みたいんだよな。
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テンポいい!
さすが浅田なのかも(^^)
今時当たり前なのかもだけど、登場人物が巻頭で確認できるのはいい。
一気に読めず、間空きながらだとどうしても忘れちゃうので(^^;
フィクションだから当然偶然は作れる。
できすぎの偶然は賛否あるかもだけど、これの偶然はわくわくする。
なんていうか、先が読めても、その課程がどうなるか気になる感じ(^^)
エピソードって実話なんだろうか。。。
実話だとしたら深い!
フィクションだとしたら、ここまでリアルにかけるのが上手い!(笑)
これがほんとなのかって新たな命題を出して、関連する他の本へいざなうみたいの、なかなかすごいかも。
ま、他でもありそうだけど(笑)
上に立つ者の辛さ。
この前見た映画「英国王のスピーチ」を思い出した。
まだ、上巻だけなのに思った。
映画じゃなくて本で読んで良かった、て。
映画は見てないし、映画が良くないというんじゃない。
これだけのボリュームを2時間とかの映画に納めるのは厳しい。
結果、はしょられるとこが出ちゃう。
アクションものは映画で見た方がいいから、それで映画の小説は読まなくなったのを思い出した。
けど、本、特に原作は本の方が良い場合もあるかもね(^^)
これ以外も、今まで見た映画の原作を読んでみるのもいいかもと思った。
週末に下巻を買います(^^)
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クレヨンさんとまこちゃんのやり取りが面白い!!ネガツアーの戸川さん、あっさりダブルブッキングを告白してしまうところなど、コメディー要素の強い小説です。
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2つのツアーが同じ日に同じホテルに泊まる。
2つのツアーにはそれぞれの繋がりがあり、色々なストーリーがそこから生まれる。
これからどのような展開になっていくのかすごく気になる。
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月末の手形決算を切り抜けたい旅行会社が、パリの高級ホテル「王妃の館」の一部屋を2組に利用させ、旅行代を二重取りという暴挙に出た話です。光(ポジ)ツアーの方は150万円で、影(ネガ)ツアーの方は20万円という料金でツアーを行います。そのからくりは、お見事といえます。こんなことを思いつくのが凄いです。ですが、両方のツアーに参加しているメンバーがまぁ、個性的で。果たしてこのツアーはうまくいくのでしょうか!?下巻に続きます。
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パリの歴史ある名門ホテル「王妃の館」へ旅立ったクセのある光と影の団体さんたち。
浅田さんらしく、ベタな展開になりそうな感じだけど、それがまた楽しく読めました。
たぶん、浅田さん自身がこの作品のために出版社のお金でフランスに行ったんでしょ?
そんな裏側も読めそうなライトで楽しめるお話です。
下巻が楽しみ!
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映画化もされてる有名な作品なだけあって、展開も登場人物もとっても魅力的。伏線回収も見事でワクワクしっぱなし。特にパリやヴェルサイユに行ったことがあれば10倍楽しいはず!
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訳アリの人と人とがつながる喜劇!こんなん面白いに決まっている。パリ旅行への予習にならん!下巻が楽しみ!
面白くてすごい軽やかに読める。ご都合主義だけれども、面白いから許せる。
こうやってハチャメチャな人生の人を抜き出して集めると、人生何でもできる気になってくる。だからこの物語は読者を元気づけてくれる。そういうパワーがある。
自分の人生の悩みなんてちっぽけなもんだと思いたい人におすすめ。
この上巻は「起・承」である。だからまだまだ盛り上がりはこれからだろう。それが予想できるくらいわかりやすいストーリー。でもワクワクが止まらない。早く「転・結」が詠みたい。
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裏表紙のあらすじを見て、やったー。
これはプリズン・ホテル、キンピカに続く浅田次郎お得意の爆笑物だあって。
でも、少し期待はずれ。面白いことは充分に面白いのだけど、ハチャメチャ度合いがちょっと少ない。浅田さんのこの手の作品は、徹底的にカリカチュアされた主人公達のドタバタが魅力なのだけど、カリカチュア度もドタバタ度も、キンピカなどに比べるとちょっと不足。
王妃の館のエピソードとしてルイ14世の物語が随所に挿入されるのだが、それが悪影響を及ぼしているようだ。
とはいえ、涙有り、笑い有りの、なかなか良い作品でした。
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パリの王妃の館への2組の旅行ツアーの珍道中を、
当時のパリの物語と同時並行で進めるコメディ兼ドラマ小説の上巻。
浅田次郎の文才が光る心から楽しめ、物語の世界にどっぷり浸ることの出来る良作。
下巻も楽しみ。
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シャトー・ド・ラ・レーヌ(王妃の館)というのは世界に冠たる麗美なフランスのホテル。
みんなが憧れるそんなホテルに宿泊できるのが売りのパリ・ヴェルサイユを回るツアーに集まった人達の悲喜こもごも。
このツアー、旅行者の思惑から二重売りされ、かたやお金持ち相手の高額”ポジツアー”、かたや極安の”ネガツアー”。
もちろん、支払う金額によって内容は随分違う。
旅行者の荒稼ぎがバレないように細心の注意を払うツアーコンダクター、けれども起こるニアミス。
過去との決別のため旅行するOL、自殺志願の夫婦、詐欺師、バブル崩壊後成金、恋人さがしのオカマ、元警察官、小説家、編集者など、個性豊かな面々が思い思いに動くので、ツアコンも休まる暇がない。
言わば、ドタバタ喜劇である。
あちこちに散りばめられた作者のジョークに比喩ではなく笑ってしまう。間違いなく楽しめる本。
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映画公開まであと、少しってことで、友人に貸していただきました。
いや~、痛快ですね~。まさかの光と影のツアー客たちのいろいろな人間模様もいいし、王妃の館の昔話というか、まつわるお話とかもいいですね~。
さて、下巻読もうかなと・・・爆
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浅田節全開、お得意の「笑えて泣ける」トラベルストーリー。
お堅い警察官、オカマ、訳あり夫婦、ブランド窃盗犯夫婦、作家と編集者たち、恋に破れた女がひとりぃ~……などなど、ヘンテコな客には、ヘンテコな添乗員! 嗚呼、ぶっちぎり浅田ストーリー!!!(笑)
あまり期待せずに(失礼)上巻のみ買いましたが、下巻も慎んで拝読いたしまする。はい。
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パリにある超高級ホテル。
そこにいろいろな悩みや事情を抱えた日本人ツアー客がやってくる。
片や150万という大金を払いファーストクラスに3つ星レストラン付きの高級ツアー。
片や19万ちょいのエコノミー格安ツアー。
でも、宿泊するホテルは一緒。部屋も一緒。
そんなことって果たして成立するのか?!
という、そもそもの設定から楽しませてくれますが、ツアー客達の各々の事情が絡み合い、もつれあい、旅の終着点に向けて綺麗に(ちょっと無理があるけど)繋がっていく。
長い物語ですが、軽いタッチなのであっという間でした。
エンターテイメントとして楽しめました。
間に織り込まれてくるルイ14世の隠し子「プチ・ルイ」のお話が、世界名作劇場のように泣かせるんですよね〜(ノд-。)
これがとてもいいスパイスになり、ツアー客達のどたばたと良いバランスをとってくれていたと思います。
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ちょっと期待はずれ。
時代が交差する部分の記述は滑らかで自然なのだが、ルイ14世の記述は冗長で読みにくい。クローミングローズのアルバムタイトルとしてインプットされている太陽王の知識を今更ながらに蓄える機会としてこらえる。
そういえば、クローミングローズって、今どうなってるんだ?
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今ね、あんまりこういうドタバタの気分じゃないんだけれど、しんどい本の隙間にって感じで手に取って、めまいの治らない日にほけ〜っと読む。
オットを支える妻は素敵なのよ、えぇ、素敵。でもね…。
パリの地図を見て、まだ行っていない場所だと確認。
ショパンの墓とか、あっち側を次回行ってみるかという
気づきのきっかけになったのはgoodですよ。
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筆者得意のホテルドタバタ喜劇。百五十万のツアーと二十万のツアーをダブルブッキングし、1部屋に2組のツアー客を組み込む強行ツアーに一風変わったツアー客の面々とツアーコンダクターが悲喜こもごもに織り成すドラマに引き込まれる。
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パリはヴォージュ広場の片隅にたたずむ、ルイ十四世が寵姫のために建てたという「王妃の館」。今は、一見の客は決して泊めない、パリ随一の敷居の高さを誇る超高級ホテルとなっているこのシャトーに、なぜか二組のワケあり日本人ツアーが同宿することになった。しかも、倒産寸前の旅行代理店の策略で、客室を昼と夜とでダブル・ブッキングされて…。
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安定の浅田先生。声を出して笑うシーンもあれば、思わず涙が流れるシーンもある。本書は、倒産寸前の旅行代理店が、フランスの格式高い老舗ホテル一部屋を二重貸しして資金を調達することから始まる。実はこのホテルは全15部屋しかなく、不景気の真っ只中であるため、突如キャンセルとなった空き部屋を埋めるため旅行代理店とグルになって二重貸しするという、なかなかの暴挙にでる鬼畜ぶりである。本ツアーは10泊で200万近くする高額の光プランと、たったの19万ぽっちで10泊できる影プランとの2つで出来ている。光と影のお客様同士が部屋の二重貸しに気づかないように配慮しながら物語が進められるのだが、登場人物全員のキャラが立っていて、いちいち笑わせてくれるのだ。個人的に一番好きなのはゲイのクレヨンこと黒岩源太郎さん。何がいいって、まずこのニックネームと名前が素晴らしい。それにフランス語もペラペラで見た目も美しいという。完璧に面白い。このクレヨンと元警察官の近藤のコンビが良い。下巻では2人で手を繋ぎあって幸せになることを密かに願っている。
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久しぶりに読む浅田次郎作品。
豪華ツアーと格安ツアーが同時進行というこりゃまたすごい展開です。
登場人物の視点が結構入れ替わりますが、分かりにくくなることもなく読みやすいです。
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浅田次郎のドタバタ・コメディ。最初は設定が荒唐無稽過ぎて入り込めなかったが、コンシェルジェがルイ14世の物語を紡ぎはじめた辺りから面白さ増大。語り手はいつの間にか登場人物の小説家にバトンタッチして、最後は予定調和の大団円…ではあるのだが、ちょっとラストは安易に流れ過ぎていて今一。今一〜面白い〜今一という流れの一冊であった。まあ、暇潰し以上のものを期待してはいなかったけど。
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ちょっと前からこの本が平積みにされてるなーと思ってました。
でも私は似たようなタイトルの、私がかつて読み通せなかった本と勘違いしていたので「あの本がなんで今平積みに…?」と不思議に思っていました。
先日改めて見てみると、作者は浅田次郎さん。「あれ? 私が思ってたのと違う」と手に取り、あらすじを見たらおもしろそう。
すぐにレジに。
最近文庫化された、最近の話なのかと思ってたら、「ハイミス」とか戦争から「五十年」とか言ってる。
かなり前の作品だったんですね。
ポジとネガのツアー客が個性的でおもしろい。
微妙にからんでる人もいたりして、これから鉢合わせになる場面もあるのかな?
王妃の館はモデルになったホテルがあるとのことで、写真を見たらとてもきれいなところでした。
そんなに笑える箇所は、正直ないなあと思ってたら、金沢貫一の階段室での失態に笑ってしまいました。
Posted by ブクログ
たくさんの登場人物が出てくるが、登場の仕方が話の経過を経て徐々に登場するので、すごく頭に入りやすく、テンポよく話が展開されていく、伏線になるような脇役たちがなぜかパリにいるのは興ざめだなぁ〜。ワクワクしながら下巻に突入!