浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SFチックなテイストを感じる小作品を収録した短編集。
定年を迎える1日の話かと思って読み進めた「特別な一日」がそうではない「特別な一日」の話だったことに気づいて「…してやられた。」な。
タイトル作の「夕映え天使」からして、SFとはいえないが、不思議な読後感に包まれる。
時効迄の一週間の邂逅を描いた「琥珀」もいい。三陸の寂れた漁村と偶然そこに降り立った定年間近の老刑事、曰くのありそうな過去を抱える2人のその後が気になる。
「切符」、「丘の上の白い家」も捨てがたい。作者の実体験をベースに書かれたと思われる「樹海の人」も余韻を残す。
おれの認識している浅田次郎スタイルとは異るアナザーサイドオブ浅田次 -
Posted by ブクログ
読み終わって気づく。
あぁファンタジーなのねコレ。
序盤主人公っぽく登場し大名を継がされた小四郎さんは主役ではなく 25万両という桁外れの借金を中心に描かれる群像劇 (神様成分多し)
特にギャグメイカーの鮭狂いの旗本さんが大好き。
筋肉はすべてを解決するよね。
「それにしても何故此奴はこんなに鮭臭いのだ。」
の下りはひっくり返って笑った。
藩の年収1万両 借金の年利は3万両 って破綻してるよね。って思ったけどあとがきの対談で額についてはワザとめちゃな金額に設定したって趣旨の発言があってなるほどと納得。
廃藩置県ですべてチャラ にするのか?と思ってたら見事解決してめでたしめでたし。
ラ -
Posted by ブクログ
ネタバレ定年間際や初老男性が主とする短編集より
あまり人生上手くいっていなさそうな人達の、感情が伝わってくる。どの話もあまり幸せな展開には感じられなかったけど、各々の気持ちが迫ってきました。
夕映え天使
救ってやれず、本当は惚れていたかもしれないと最後に気付いた感情。それを共有しつつも僅かに反発心を感じる関西のうどん屋。
一緒にいて幸せだった時間がもう戻らないのが、悲しいが諦めてしまっている感もあり、切ない。
特別な一日
定年の日を特別な日にしないと決めて臨んだその日、普通に過ごそうとするのだが、突然の玉音放送。
?戦時の話だったかな、いやいや違うよ、と少し話に追い付けずページを戻す。
特別な日は