浅田次郎のレビュー一覧
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ネタバレ木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。出版社から、関東桜会の相良総長が亡くなったから葬式などの義理事の実態を見てきてほしいと言われた。叔父の木戸仲蔵に頼み込んだら会場の寺に来たらよいと返事が来た。「ええ、鶴と亀との相生に、極楽往生いたすのも良うござんしょうが、一天地六の賽の目次第に罷りますのも、また乙なもんでござんす。上は吉原泪橋、本所駒形向島までの百余町、盆の内外、決してぬかりゃあござんせん。桜の一門打ち揃いやして、これよりお送りいたしやす。いやさ八代目、とくとお立ちなせえ。」長老の声で、親分五人衆が担いだ棺はしずしずと寺を出ていった。またまた極道ホテルの面々が帰ってきた。今度はどんな
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ネタバレ正直登場人物が多くて、ついていくのに精いっぱい、という感じだったけれど
それぞれの見せ場が思い起こされる。
記者の姿勢も今作品で初めて知った。外国同士がこんなに密接だったとは。。。
春児が意外に登場少なかったけれど。
中国を何とかしようとする人たちに圧倒される。
袁世凱も歴史上に名を遺すくらいだから、悪い面もあればよい面もあるわけで。
近代、さらに中国ということで歴史に疎く、読み進めて初めて死ぬ運命だと知った登場人物達が多くて
まっさらな状態で読めたのはある意味よかったかもしれない。
まだ2作品くらい続くそうで
これからの中国がどうなるのか、是非読み進めたい。
溥儀に現れた西太后の
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ネタバレ浅田次郎はお約束の「鉄道員」とごく一部の短編集を手に取ったほかはあまりこれまで縁のない作家であったのだが、ほかの多くの人と同様、「終戦後に北方領土に取り残された日本軍がいた」という歴史的背景に興味をひかれて読んでみることになった。
北方領土どころか当時の日本領の最北端、カムチャッカ半島のすぐ南、占守島(しゅむしゅとう)の日本軍は終戦の8月15日以降にソ連軍の猛攻を受け、これを撃退しながら、最期は武装解除されたらしい。この部隊に様々な背景を持った(多くは招集された一般市民が)集まってくる経緯が小説の多くの部分を占める。
大本営が策定する何十万人単位の本土決戦計画が各自治体に下達され、県庁、さ -
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今をときめく浅田次郎が全盛突入前の43〜44歳時に書いたエッセイ集、2年間の自衛隊生活やヤクザな稼業を体験して自称 世にも稀な体育系作家と宣うけど、いやいやどうして喜怒哀楽をストレートに筆にしていて面白い! 学歴も職歴も無いと卑下されるけど子供の頃からの悲願だった小説家になったのは非凡な何よりの証だ♪ さて、上品じゃない箇所もあるがふんだんにまぶしたユーモラスな表現に大笑しながらも時に振るわれる真剣に刮目させられる。タイトルにすぐさま歌が口ずさめる世代も さっぱりピンと来ない世代もあまねく読める秀逸なエッセイ集、続編が続いた理由もよく分かります。
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1970年頃の自衛隊を舞台にした短編集。戦争の記憶を引きずる川原准尉の話(若鷲の歌)内務が悪い小村二士が半長靴を失くして戸惑う話(小村二等兵の憂鬱)和田士長と渡辺一士の諍いの話(バトル・ライン)青年援護会の借金に喘ぐ赤間一士の話(門前金融)これから自衛隊に入営する米山の話(入営)佐々木二士と今野二士の初外出の話(シンデレラ・リバティー)自衛隊の連帯に怯え、脱柵を計る高津二士とバディの佐藤二士の顛末を描いた(脱柵者)元旦の不審番となった赤間一士の話(越年歩哨)満期除隊をする二士と坂崎一曹の話(歩兵の本領)。全編に自衛隊の組織の中の人間として絆が強く描かれている。