浅田次郎のレビュー一覧

  • 中原の虹(3)

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    西太后亡き後の清朝は、西太后の思い通りに列強の侵略は受けずに政権交替が進む。清朝というおおきな枠組みを失った中国はいよいよ混迷を深めるのか。袁世凱、孫文、張作霖、それぞれの思惑が交錯するなか事態は複雑に展開する。
    歴史を知っているからなんとか意味を理解しながら読み進められるが、知らないと唐突かもしれない。あっこれ辛亥革命のことねって、分からないと厳しいかもしれない。
    さて最終巻はいかなる展開を迎えるか。

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    2016年02月20日
  • 中原の虹 全4冊合本版

    購入済み

    中国近代戦国史

    清朝末期から中華民国建国までを描いた戦国史とも言える作品です。
    史実と異なる点は色々ありますが、スケールの大きな時代小説と言えます。

    作中ではどうも中国人というものを過大評価しているようですが、その辺はフィクションということで、日本人の好みに合う中国人像が描かれているのでしょう。
    昔の日本人は中国に幻想を抱いてますからね。

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    2016年02月13日
  • 憑神

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    不覚にも後半のほうでうるっときてしまった。たぶんうるってきてしまったのは、散々幕末ものを読んだからかもしれない。方向性としては、司馬氏の翔ぶが如くのようなことを訴えたかったのかもしれない。そう、武士の世の終わりである。

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    2016年01月24日
  • マンチュリアン・リポート

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    シリーズ4作目。
    張作霖の爆殺事件の真相を語る物語。

    その語り部は、天皇から調査を命じられた主人公の天皇への報告書(マンチュリアンレポート)と爆破された機関車(擬人化された機関車)が交互にストーリを語っていきます。

    擬人化された機関車が語り部とはさすが浅田次郎と思いました。(でもかなり違和感あり)
    さらには、最後に真相を語る吉永中佐。
    そして、マンチュリアンレポートの第7信。
    正直、技巧に走りすぎでは?って思います。

    そうはいいながらも、今までの背景を知っていると、じんわりと悲しみが押し寄せます。さらには張作霖の覚悟と生き様に心揺さぶられます。
    これは、本作だけを読んでもきっとつまらない

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    2016年01月23日
  • 活動寫眞の女

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    浅田次郎による、渋い青春小説。
    昭和40年代の世界観と、国内映画文化の黎明期のあれこれ、学生運動に大きく人生を変えられた当時の秀才たちの感情、というように、舞台とストーリーをフル活用した読み応えある作品。
    文体も登場人物もストイックな感触はあるが、読み易く、浸り易い。
    著者の引き出しの多さには舌を巻く思いだが、それにしても作中で語られる往年の映画作品を観たくなること請け負い。
    4

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    2016年01月17日
  • 月島慕情

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    浅田次郎による短編集。
    いつもながら、ナチュラルに感慨深い作品ばかりで、その才能に感激する。
    著者は、長編を書けば強い訴求力のものが多いが、短編は、いくらでも読みたくなる読みやすさとバリエーションがある。すごいことだと思う。
    「シューシャインボーイ」は、いかにも著者らしく、著者にしか書けない逸品。
    4-

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    2016年01月17日
  • 姫椿

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    浅田次郎のノンテーマ短編集。現代が舞台のものばかりなのも珍しいか。
    派手ではないものが多いが、読みやすさがありながら読み応えもあるのはさすが。
    ただ、他の作品集と比べるとやや「軽い」感触があり、ライトユーザー向けな気もする。
    表題作と、「獬(xie)」がよかった。
    4-

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    2016年01月17日
  • 一刀斎夢録 上

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    左利きの件や竜馬暗殺の件など実際にはどうかなと思う場面もなくはないですが、面白いです。史実をうたってるわけではなくフィクションなのであまり気にしません。

    壬生義士伝を以前読んだ時感動はしたんですが中盤は同じような場面の繰り返しでそんなに楽しめなかったところも…。今回は主役が斎藤一なので近藤、土方など幹部の話も多く私はこちらのほうが読みやすかったです。

    下巻も楽しみ。

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    2016年01月02日
  • 薔薇盗人

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    ネタバレ

    浅田次郎は長編が好きだなあ。

    浅田次郎は短編とはいえ、その世界を描きだすのが上手いのだ。
    だからすぐに情景が目に浮かんで、「で?」ってなってしまう。
    もう一段の上を期待してしまう。

    本来なら短い文章でその世界を描き切ること、できれば余韻をもたせることが短編小説に求められる部分なのかもしれないけれど、「蒼穹の昴」や「壬生義士伝」などの、圧倒的な描写の巧。
    畳み掛けるように押し寄せる感情のうねり。

    または「地下鉄に乗って」のように、視点によって見えているものが違い、事実が必ずしも真実ではないことを突き付ける一瞬。

    そのようなものを、短編で期待してはいけないのだけど、期待してしまうのだ。

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    2015年12月30日
  • 地下鉄(メトロ)に乗って(特別版)

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    戦後の混乱の最中に財をなした父に反目して家を出た『真次』は、兄の命日の夜地下鉄から階段を上って出て行くと、そこには懐かしい風景が広がっていた。ちょうど兄の死んだ日に辿りついた彼は、兄の自殺を止めるべく行動したのだが戻った先は変わっていなかった。
    その日を境に、どんどん古い時代へと地下鉄は彼を運んでいく。その先で出会ったのは、若かりし日の父の姿だった。

    メトロというの言葉は、なんとなく哀愁のある響きをしている。
    そしてこの物語で紡がれる時代も、直に知ってはいないけれど何故か郷愁を感じさせてくれる。貧しく苦しい時代だったはずなのに、活気というか生そのものが息づいているような、今は失われてしまった

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    2015年12月09日
  • 赤猫異聞

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    浅田次郎、流石です!不勉強で、赤猫の意味を知らなかったから、妖怪系の話かと思ってた。時代の狭間で起きた大火事の際のドラマ。日本人としての矜持を正されているように感じた。いいものを読んだ。こんな男たちにはついて行きたい。

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    2015年12月06日
  • 一刀斎夢録 上

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    浅田次郎による新選組三部作の完結編が本書。本書は、幕末から明治・大正を生き抜いた新選組三番隊長:斎藤一が、明治店の崩御、そして乃木大将の自刃の頃に出会った近衛師団長の若き中尉に、夜ごと、幕末動乱期と新選組の実相を語っていくというストーリーで綴られる。一刀斎とは、斎藤一の逆さ読みの当て字。

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    2015年11月29日
  • 日輪の遺産

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    ネタバレ

    時価200兆円のマッカーサー親子が残した財宝を巡る戦後~現在までの長編小説。

    単純に財宝を巡るトレジャーハンティングでない所が良い。
    後味の悪い結末が待つが、お金ではなく人から人へ繋がれる強い日本人としての意思。

    東京西部に住む人(稲城市周辺)ならさらに楽しむことができる。

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    2015年11月25日
  • ハッピー・リタイアメント

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    ネタバレ

    天下りしたノンキャリアの官僚が、天下り先の本来の業務である過去の返済期限切れの債権回収に乗り出してみたら…。
    官僚の天下り問題を題材にしていて面白い内容。主人公たちのキャラクターもよく、読みやすかった。

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    2015年11月21日
  • 一刀斎夢録 下

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    記憶しておきたい言葉
    力を蓄え、技を身につけるために最も肝要なるものとは何じゃ。そう訊ぬれば百人が百人、努力精進にほかならぬと答えるであろう。しかし、わしはそうとは思わぬ。
    努力精進よりも肝要なるものがある。それは、渇えじゃ。いつかかくありたしと願いながらも、努力精進すらままならぬ貧乏人はひたすら飢え渇するほかはあるまい。その拠るところも捉むものもない飢渇こそが、やがて実力となり技となる。
    持たざる者ほど、持っておるのだ。
    水も肥も与えられずに、それでも咲かんと欲する花は、雨を力とし、風すらも肥とする。そうしてついに咲いた花は美しい。

    人殺しの剣すらも、舞うがごとく見ゆるほどにの。
    わしは鉄

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    2015年11月03日
  • 姫椿

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    読めば読むほど、浅田次郎の短編は黄昏流星群と印象が被ってくる。
    若輩者のワタクシが、内容をしっかり読み解くにはまだ10年早いような気がして来た。

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    2015年11月01日
  • ハッピー・リタイアメント

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    本屋で目にした「ドラマ化」の文字につられ
    まだ読んでない浅田次郎作品だったので、買ってみた。

    元自衛官と、元財務官僚の二人が「新任」となった天下り先。
    そこにいた、年齢不詳の美しい女。
    ことのほか、息が合ってしまった二人の男は
    失うものは、もう何もないという共通点。

    3人が自ら「仕事」として働き出した内容。
    それこそが、プロローグで著書本人が、この二人の男からの訪問があったことを挙げているのが
    なんとも、浅田次郎っぽい。

    ところどころ、浮世離れした視点からの描写も
    これぞ浅田次郎!
    初めて読む人には、意味不明かも。

    で????

    答えは、自分だけが知っている。
    なんでしょうね。
    これま

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    2015年10月22日
  • 月のしずく

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    2015.10再読
    読んで処分しようと思ったものの、読んだら処分できなくなった短編集

    2023.07再読 旅先持参、処分。やっぱりいい。

    月のしずく ☆☆☆☆☆→☆☆☆☆
    聖夜の肖像 ☆☆☆☆
    銀色の雨  ☆☆☆→☆☆☆☆
    琉璃想   ☆☆
    花や今宵  ☆
    ふくちゃんのジャック・ナイフ ☆☆
    ピエタ   ☆☆☆

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    2015年10月13日
  • シェエラザード(下)

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    船が沈む運命なのが判っているため、読んでいて、つらい場面が何度もあった。「乗らないでっ」と思う。
    乗組員も陸で関わった人も、それぞれの使命を抱え、ひとりひとりに尊い命があったのに。。。

    現代と過去のストーリーが交互になっているのは、メリハリがついて良かったと思います。しかし、恋愛模様が男性の理想に片寄り過ぎでは?

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    2015年09月23日
  • シェエラザード(下)

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    この大袈裟で、偽善っぽくて、お涙頂戴を狙っている感じ。人生はこうも悲劇にも感動にも溢れていないよと疑ってしまうこともあるけど、好きです。

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    2015年09月15日