浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【人気作家の喜怒哀楽丸出しの痛快エッセイ】
-キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。全然安らぎを与えない。エッセイの本義に悖る-
自らの文章をこのように毒舌を以て評する、浅田次郎のエッセイ『勇気凛凛』シリーズの第2作。毒舌で喜怒哀楽が激しくて、おまけに面白い中年おじさん、浅田次郎が、包み隠さず綴る、涙あり、笑ありの痛快エッセイ。
お得意の「競馬ネタ」、タイトルにもある「四十肩」、自らの肉体(巨頭とか脂肪肝とか)ネタなどは面白おかしく書いている。また、今回は書いた時期が時期だけに、基地問題を巡る筆者の見解などの政治的な話題も多く見られた。印象に残っているのは、愛猫の失踪 -
Posted by ブクログ
ネタバレどの章もまず、出だしが素晴らしい。最初の1~2行からすでにひきこまれてしまう。
笑いを誘う話、考えさせられる話、感心させられる話など、多様に渡る話題が満載で読み飽きない。あ、でもちょっと、中国史に傾倒している箇所は私のようにあまり詳しくなく、かつ浅田作品をまだ読破していない者にはちょっととっつきにくい感じ。
以下、備忘録。
「わが体験せる世界三大暑気」
「旅の手順」 本当にその通り、娘の育て方に参考にしたい。
「君もどうかね?」 もう、大げさなんだから(笑)
「しろくま綺譚」 もう、こどもなんだから(笑)
「はげみになる話」思わず笑い声が口から漏れてしまった。読み終わってからも、何 -
Posted by ブクログ
幅広い題材で読者を楽しませてくれる、浅田次郎。
歴史のロマンを感じる長編小説が好きなのですが、この作家さんは中・短編小説を読んでも、うならせてくれますね。
今回手に取った文庫は、「人ではない何か」が登場する短編集。
いわゆる「怪談」というカテゴリーに分類されるであろう短編が、7作品納められています。
その中でも、2編が戦争・軍隊を扱った作品なのは、「浅田次郎らしいな」と感じました。
そして、冒頭と最後に載せられているのが、奥多摩の霊山を題材にした作品。
「あのあたりなら、こういうこともあるかもしれないな」と思ってしまう、不思議ながらもみょうにリアルな話が、印象に残りました。
時間、空間を越えた -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んだきっかけ:連れが買った。蒼穹の昴の続き。
かかった時間:1/2-1/17(16日くらい)
あらすじ(裏表紙より):
~半世紀にわたり、落日の清王朝を一人で支えた西太后が人生の幕を閉じようとするところ、張作霖や袁世凱は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いた出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀。その悲壮な決意を前に、春児は、そして光緒帝は……~
内容:
新王朝末期。2巻は、アイシンギョロダイシャンは、ヘカンを次のハーンに推す。張作霖は吉永の部隊での活動を許される。
袁世凱は次々と起こる革命運動に不安