浅田次郎のレビュー一覧

  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    自分が東京生まれ東京育ちでいわゆる「故郷」と呼べるような地がどんなところであるかがあまり想像できないからか、はたまたまだまだ若いからかなかなか共感がしにくかった。
    実家は出ていても、同じ東京都内だからか、故郷を憂うこともあまりない。

    でも、「故郷がない」ことが寂しいことだというのはなんとなくわかる。
    自分も同じ年頃で親をなくすと、想う郷里がないことに寂寥感を感じるのだろう。
    田舎の故郷はなくとも、親が健在で帰るところがあるうちは当たり前だと思わずに大切にしたいとと思った。

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    2025年11月06日
  • 終わらざる夏 上

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    戦時中の様子を丁寧に書いているので、なかなかストーリーが進まず、読むのが少ししんどかった。一人一人のキャラが上手く描かれていて、彼らがどうなっていくのか気になるので続編も読むと思う。

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    2025年10月27日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    母の待つ里という作品名からてっきり時代物か戦争時の話かと思ってましたけど、まさかのサービスびっくりです。現代社会に少し逆行した感じの故郷という話と進化を遂げようとしているAI、そこに微妙な人間心理も加わって面白かったです。

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    2025年10月22日
  • 大名倒産 下

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    映画版が酷くて、浅田次郎先生の原作がこんなに詰まらない訳が無い、と思い読んだ上下巻でしたが、上巻のドタバタ大騒ぎ、下巻の福の神大集合からの大逆転の流れは、映画よりは面白かったけど、大満足とは言えない印象を受けました。 間垣作兵衛とおなつの久しぶりの再会シーンは、短い中にもグッとくるものがありました。

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    2025年10月12日
  • マンチュリアン・リポート

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    シリーズを補完してくれる重要な1冊。まずまず面白く読めました。
    ただ、いくらなんでもあの方への報告文書として読むのには無理がある。文体だけでなく、あんなダラダラしたお手紙をあの方に対して書けるわけがない。(その細かい内容が読者には必要なのですが)
    そんなわけで、なんぼ何でも設定に無理がある為、星一つ減。

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    2025年10月02日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    NHKのドラマをみて、手に取った作品。ドラマの方はだいぶはしおってた気がする。

    大手食品会社の社長として孤独を抱える松永徹。定年と同時に妻から離婚された室田精一。母を看取ったばかりのベテラン女医の古賀夏生。

    『ふるさとを、あなたへ』を謳い文句に帰郷するサービス。あくまで疑似体験なのだが、母と過ごす時間が三人を少しずつ変えていく…。

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    2025年09月27日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    半分くらい読んでもなにがなんだかわからず
    後半の怒涛の展開に鳥肌だった。
    知人にオススメされて読んでみたけど、映画も見れたら見てみたい。
    この話がどうやって映像化されるのか…。

    普通に好きで読みやすい本だったけど、自分はどハマりしなかったので星3にしました。

    今はない価値観、時代背景が読んでて楽しかったです。

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    2025年09月24日
  • シェエラザード(下)

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    さすがの面白さであった。話は壮大、最後の告白は、、
    この人だったか!と。ただ、どうしてそうなった?感も拭えず。
    律子と軽部の恋愛要素、要らなかったなぁ。ハードボイルド感が微妙だったな。

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    2025年09月18日
  • おもかげ

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    ネタバレ

    夏の終わりに何か読もうかと手にしたら、人生の終わりの一冊だった。作者の作品は何冊か読んでおり、今回も安心して読み進められました。
    周りに定年や退職の方も増えてきたので、自分もそう遠くない未来を意識せざるを得ませんでした。
    なかなか素敵なお話だったのですが、個人的には最後にあきらかになる「女性たち」との邂逅の種明かしがあまり気に入りませんでした。
    一人娘が父を想うくだりは、良かった。

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    2025年09月15日
  • シェエラザード(上)

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    さすが。読ませる、続きが気になる。
    でも、ハードボイルドがすぎる気もする。律子のような女性っているのかなぁ。。

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    2025年09月09日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    中井貴一が主演を務める全4話のテレビドラマ

    40年ぶりにふるさとに帰ると――。感動の傑作長編!
    「きたが、きたが、けえってきたが」

    40年ぶりに帰ってきたふるさとには、年老いた母が待っていた――。
    大手食品会社社長として孤独を感じている松永徹。退職と同時に妻から離婚された室田精一。親を看取ったばかりのベテラン女医・古賀夏生。還暦前後の悩みを抱えた3人が、懐かしい山里の家で不思議な一夜を過ごすと……。
    家族とは、そしてふるさととは? 
    すべての人に贈る、感涙必至の傑作長編。(解説・赤坂憲雄)

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    2025年08月30日
  • 完本 神坐す山の物語

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    ホラーガイド新書から。カタカナ書きのホラーより、伝奇とか怪奇っていう方がしっくりくる物語。まさかの憑いた狐の方が勝ってしまうという、予想外の結末の短編が印象的だった。

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    2025年08月25日
  • アジフライの正しい食べ方

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    JAL機内誌「SKYWARD」で20年!続くエッセイ。
    そういえば、機内で浅田次郎の文章を見かけて、へーと思ったことがあるような。そんなにJAL には乗って無いけれども。
    この本はちょうどコロナ禍。
    あの異様な緊張感と閉塞感を思い出しつつ読む。
    仕事も兼ねて、国内外へ飛び回る浅田さんも、穴熊のように家で仕事をする日々。
    でもかつての旅行での出来事などが軽妙に綴られて、読書もすすむなんて、なんだか豊かな生活に思えてくる。

    タイトルのアジフライの食べた方について、私は断然、ポン酢派。

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    2025年08月19日
  • 輪違屋糸里(上)

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    新選組中心とした周りの話
    壬生義士伝のように、心情に訴えてくる内容で好きだった。糸里や吉栄、お勝やお梅など女の生き様がよく伝わってくる。男女差別などと言うが、この時代から女もしっかり強かったではないか。いや、いつの世も男は剛力はあっても内面が女より弱い。

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    2025年08月13日
  • 月のしずく

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    2025.7.12~2025.7.30

    (感想)
    読みやすいけど、やはり浅田次郎節はどこか気になる(違和感がある)。ちょっと嘘っぽさを感じる…
    ドラマなどには向いているかもしれない。

    ストーリーとしては、人情ものとしてとてもいいのですが。

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    2025年07月31日
  • おもかげ

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    走馬灯ってこんな感じなのかな。レールに沿った人生が本当に幸せかを問う作品を見ることが多いけど、そのレールに乗ることに苦労し、レールに乗って幸せを感じる人もいると思った。話せない状況でも聞こえてる。自分がその立場になったら思うと、いつも通り話しかけてくれる人のありがたみを疑似体験した。何か祈る時とか、相手がちゃんと聞いてくれてると思って祈ろうと思った。

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    2025年07月21日
  • 完本 神坐す山の物語

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    仕事が急に忙しくなったので、ゆっくり読み進めた。御嶽山に居てるような静謐な雰囲気にする不思議な本だった。

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    2025年07月10日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    NHKでドラマ化され8月から地上波放送決定
    「母の待つ里」

    私はどこかで勘違いしていて
    久しぶりに故郷に帰省したら
    母親が別人らしいというミステリーだと思い込んでいました。思い込みって怖い。

    中高年以降あたりの日本人が想像する一般的な
    “ふるさと”を具現化してビジネス化する試行サービス「母の待つ里」
    この小説に共感される方が多いのは
    貧しさや寂しさも優しさで包み家を守る母親像を理想としている事、そして、そうさせてしまった自分の過去の行動への後悔を感じるからかなと思いました

    このサービスを受ける方々は
    きっとほどほど幸せな人生を送ってきているんでしょう。親に苦労していないんでしょう。


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    2025年07月08日
  • 一刀斎夢録 上

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    とてつもなく悲しく辛くやりきれない作品。
    浅田次郎が斎藤一の視点で幕末から大正時代までの新選組を描いた作品。「壬生義士伝」の吉村貫一郎も少しだけ登場する。
    幕末の物語は司馬遼太郎をはじめ色々と読んだ。
    この作品を読んで明治維新というものの不思議さ、理不尽さの理解が更に深まったように思う。新選組は京都では朝廷警護のために働いた。それは松平容保が京都守護職を務めた会津藩も同じだ。それが何故「朝敵」となって厳しい処分を受けなければならないのか。それは「薩長の敵」を「朝敵」と言い換えた勝者による虐殺・弾圧に他ならない。近代日本は錦の御旗を手に入れた薩摩、長州とそれに相乗りした土佐、肥前による極めて独裁

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    2025年06月27日
  • 完本 神坐す山の物語

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    現世から離れた霊山・御嶽山 凛とした空気に覆われて緑の中にたたずまう神官屋敷という世界観が伝わってきた。その御嶽山で起こった不思議な物語の短編集、子供達が布団の中で恐る恐る聞き入る夜話・寝物語で進んでいく流れも良かった。時代背景やどこか神霊が存在するかのような展開と、結末や結果全てえを伝えるでなく、読者の想像力が膨らんでいくような印象を受けた。随所に荘厳なイメージを受ける不思議な物語であった。

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    2025年06月27日