浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
NHKでドラマ化され8月から地上波放送決定
「母の待つ里」
私はどこかで勘違いしていて
久しぶりに故郷に帰省したら
母親が別人らしいというミステリーだと思い込んでいました。思い込みって怖い。
中高年以降あたりの日本人が想像する一般的な
“ふるさと”を具現化してビジネス化する試行サービス「母の待つ里」
この小説に共感される方が多いのは
貧しさや寂しさも優しさで包み家を守る母親像を理想としている事、そして、そうさせてしまった自分の過去の行動への後悔を感じるからかなと思いました
このサービスを受ける方々は
きっとほどほど幸せな人生を送ってきているんでしょう。親に苦労していないんでしょう。
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Posted by ブクログ
とてつもなく悲しく辛くやりきれない作品。
浅田次郎が斎藤一の視点で幕末から大正時代までの新選組を描いた作品。「壬生義士伝」の吉村貫一郎も少しだけ登場する。
幕末の物語は司馬遼太郎をはじめ色々と読んだ。
この作品を読んで明治維新というものの不思議さ、理不尽さの理解が更に深まったように思う。新選組は京都では朝廷警護のために働いた。それは松平容保が京都守護職を務めた会津藩も同じだ。それが何故「朝敵」となって厳しい処分を受けなければならないのか。それは「薩長の敵」を「朝敵」と言い換えた勝者による虐殺・弾圧に他ならない。近代日本は錦の御旗を手に入れた薩摩、長州とそれに相乗りした土佐、肥前による極めて独裁