浅田次郎のレビュー一覧

  • 一刀斎夢録 下

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    浅田さんの新選組三部作の最後の一作。

    新選組以降の斎藤一が描かれていて、ことに鉄之助のエピソードはグッと胸に迫るものがあった。

    随所に斎藤一が新選組を懐古するあたり好き。

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    2025年01月31日
  • 壬生義士伝(下)

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    感想
    色々な他人から話を聞く方が客観性が増すし、様々な視点から人物を見れるから評価された作品なのかな。

    どれにも共通するのは貫一郎は、真面目で筋が通った優しい男であったということか。


    あらすじ
    斎藤一によって吉村貫一郎の相当な腕前と谷三十郎を屠ったことが語られる。その後、会津の戦で自身が落ち延びるまで。

    その後、吉村の主筋の大野次郎右衛門の千秋が、貫一郎およびその息子の嘉一郎について語る。

    大野の中間だった佐助が、貫一郎が東京で食い詰めている時に会い、新撰組入りを進めたことを明かす。その後、貫一郎が伏見の戦いから命からガラ南部藩の屋敷に戻り、次郎右衛門に命乞いしたことが語られる。

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    2025年01月24日
  • 壬生義士伝(上)

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    感想
    吉村貫一郎と南部藩の話の調査?などはよくできているが、読んでいっても吉村には特別感情移入ができないので、ふーんという感じになってしまった。

    斎藤一の語りの段は面白かった。ほぼ最後だけど。

    あらすじ
    鳥羽伏見の戦いで敗れ落ち、脱藩した南部屋敷に吉村貫一郎が命乞いするところから始まる。

    吉村は新撰組に加わった頃から腕は立ち、学もあったことから役付きとなる。しかし、隊内でも金にうるさく、それを全て妻に仕送りしていたことが明かされる。

    吉村が南部藩にいた頃は藩校の指南役を務めていたが、階級社会であり、役料はもらえない苦しい境遇の上、脱藩したことが明かされる。

    新撰組については、伊東粛清

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    2025年01月22日
  • 活動寫眞の女

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    昭和44年という、まさに自分が生まれた年の京都の映画界が舞台の作品。
    序盤はまるで森見登美彦氏の作品のような京大生の下宿生活から始まり、徐々に妖しい雰囲気になっていく。
    この頃の映画にあまり興味を持っていなかったため、この業界の隆盛に対してさほど感慨がないものの、この僅か20年弱後に京都大学に入学したので懐かしい雰囲気を感じることができました。
    いったいどのように締めくくるのだろうと思っていましたが、美しいラストで良かったです。

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    2025年01月06日
  • プリズンホテル 3 冬

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    生と死そして愛などをテーマとしながら、ホテルに集まった人間たち一人一人のドラマが展開されていく。ただ、登場人物も多いので、一つ一つの話は良くも悪くもアッサリしている。話の展開もシンプルで細かく章立てされているので、語弊はあるが他の本が飽きた時の箸休め的な感じで読むと丁度良い。
    1作目の圧倒的なインパクトから徐々にマンネリ化しつつあるので、最終巻にはぜひ期待したいところ。

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    2025年01月01日
  • 天子蒙塵 4

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    梁文秀、李春雲の時間が再び交わる時がくるなんて中国の時代が大きく変わろうとしているこの時にすごいことです。蒼穹の昴から続く物語がこの後どうなっていくのかシリーズがまだ続いていくことを期待しています。

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    2024年12月15日
  • 天子蒙塵 3

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    張学良が覚醒するのか、でも馬占山の出迎えには応じられない難しいですね。離れ離れになった面々がもう一度同じ目的に向かって歩いて欲しいけど、それぞれの生き方が違ってしまっては残念です。

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    2024年12月15日
  • おもかげ

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    久しぶりに浅田次郎さんの作品を読んだ

    様々な登場人物から、危篤状態の主人公との思い出や今の思いが語られる

    設定や感情が昭和世代向けのように感じ、なじめなかったけれど

    途中、浅田さんらしい、ジーンとさせる展開もあった

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    2024年12月12日
  • 壬生義士伝(下)

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    吉村貫一郎の生き様は本当に感銘を受ける。
    その一方で、息子嘉一郎の生き様は私には理解し難かった。
    かっこいいじゃないの、誰になんと言われようと大切な者を守るために生きる姿は。
    他者の評価じゃない。
    自分の信念に従い、真っ直ぐ生きる。決して他者の評価で自分軸を崩さない心の強さ。
    周囲の目を気にしてしまう私には貫一郎の生き方に憧れてしまう。

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    2024年11月30日
  • 壬生義士伝(上)

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    いいですね。
    人間の泥臭さをリアルに書き上げている感じです。
    物語の中心である新撰組の吉村貫一郎は、人によって評価は様々であるが、誰もが真っ直ぐな人間であることを認めている。
    新撰組はいろいろな小説で美化された集団であったけどここまで人間臭い新撰組は新鮮で共感を得ることができます。

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    2024年11月27日
  • アジフライの正しい食べ方

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    浅田次郎さんのエッセイは初めて読むが、この作品はコロナ禍の頃に執筆したらしい。

    旅好きなことが伝わってくるが、もっと外出していたら面白いエピソードがてんこ盛り…なのだろう。
    だがけっこうユーモア溢れる方だなぁと全40篇を読むとわかる。

    表題作の「アジフライ正しい食べ方」の考察もどっちでもええわって思うところを深掘りするなんて…。
    「事件の顛末」もあわや…というところで誰じゃこいつと思えたところが回避できたわけやね。
    「靴を履いた猿」や「クスリのリスク」などなどちょっと知らなかった一面を覗いたようで、身近に感じてしまった。


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    2024年11月26日
  • 鉄道員(ぽっぽや)

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    8つの「奇蹟」の物語。

    それぞれの物語は全く異なる視点で描かれ、独特な世界観があった。
    心温まる話から摩訶不思議な話まで。
    年齢や性別、立場の違う人が読むことで心に響く場面が全く異なるような作品だと思う。

    これらの物語は作者の原体験を元に描かれているらしい。あとがきを読んだ上で、もう一度読み返すと、見え方が変わってくるのかもしれない。

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    2024年11月22日
  • 姫椿

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     少しファンタジー、少しホラー、少し人情といった短編集。読みやすく、時にウルっと。
     ただ、この人の作品にはもっとすごく良いのがあるので、これは「是非 読んで!」というほどではない。

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    2024年11月24日
  • 大名倒産 下

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    ネタバレ

    結局借金がどうなったのかよくわからなかった。完済できるものではないけど御家取り潰しは免れてる状態ということか。
    七福神たちがどんどん味方になっていく様は面白い。下は先代も本当は悪い人じゃないとわかる描写が多くて良かった。

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    2024年11月20日
  • おもかげ

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    孤独の中で育ち、温かな家庭を築き、定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男。
    切なすぎる愛と奇跡の物語。

    エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。




    読んでいてとても不思議な気持ちになる内容でした
    ファンタジーっぽいからかな?
    自分が竹脇になったような気がして フワフワした気持ちになりながら読んでいた
    途中までちょっと内容がよくわからなかったけど…
    子供の頃は不幸だったかもしれないけれど 大人になっ

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    2024年11月16日
  • 日本の「運命」について語ろう

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    講演録を編集者ではなく本人が纏めたものだそう。話し言葉が出発点だからかとても読みやすくあっという間に読めた。

    浅田次郎の作品は基本的に好きだし、この本の内容もだいたい共感出来る主義主張が多かった。

    唯一の難点は、なぜこのタイトルなのかピンとこないところ。 「今」は「歴史」の先端に過ぎず、先人達が積み上げてきたものの上に我々は生きていることを指して「運命」と言っているのだろうか。

    自作解題的に登場する未読作品のうち、「終わらざる夏」は是非読んでみたい。

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    2024年11月08日
  • 夕映え天使

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    琥珀を読みたくて…。
    西田敏行が亡くなりました。彼が出演している2時間ドラマの一つに"琥珀"を原作にしているものがあります。西田敏行、寺尾聰と鈴木京香の3人のが素晴らしくて心に残るドラマの一つです。

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    2024年11月03日
  • アジフライの正しい食べ方

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    エッセイは、筆者の目の付け所、テーマの選び方がすべてなのかなと感じた。ほのぼのとした筆致をもって、読者をクスリと笑わせる作品集。

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    2024年11月02日
  • 月のしずく

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    すごく綺麗なタイトルに惹かれて手に取った一冊
    様々な愛情、の短編集で読みやすい

    相手がどんな言葉で傷つけようと、心に深い傷があろうと、それを包む大きな愛情がどの作品にも共通しているように思えた

    血のつながりのない他者に
    こんな大きな愛情を持ち、貫く人は世の中にいるのだろうか

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    2024年11月02日
  • ハッピー・リタイアメント

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    浅田次郎の長篇小説『ハッピー・リタイアメント』を読みました。
    ここのところ、浅田次郎の作品が続いています。

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    定年まであと四年のしがない財務官僚・樋口と愚直だけが取り柄の自衛官・大友。
    二人が突如転属を命じられたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。
    戸惑う彼らに、教育係の立花葵はある日、秘密のミッションを言い渡す。
    それは汚職か、横領か、それとも善行か!?
    浅田版「世紀の幸福論」。
    解説/勝間和代
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    2008年(平成20年)12月号から2009年

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    2024年11月02日