浅田次郎のレビュー一覧

  • 蒼穹の昴(4)

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    3まで読んだし続きも気になるから4も読みたい…とは思うものの、今までの感じからしてきっとどっぷりとは楽しめない。

    そんなわけで、オススメしてくれた先輩には申し訳なくなるほど、ざざっと雑に流してしまった。

    そんな読み方でもため息が出ちゃうくらい、どの登場人物の行く末も切なくて。特に春児や文秀については、最初の頃から見ていただけに思い入れもあり、いろいろ思い返しつつしんみりしながら読み終えた。

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    2024年10月27日
  • プリズンホテル 2 秋

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    一作目でくらったインパクトは薄れた。ただ、一作目からいる主要な登場人物が魅力的なのは変わらず。まだ多くを語られていない主要キャラも多いので、これからのストーリー展開が楽しみではある。
    今作に関しては、一つ一つのストーリーがやや浅い印象を受けてしまったのと、登場人物に感情移入が出来なかったので入り込めない部分が多々あり前作より読み進められなかった。
    ただ、この小説は設定勝ちなので読者は次はどんな宿泊客が来て、どんなドラマが展開されるのか?もっともっと欲しい状態になっているのかなと。
    かくいう私も次回作楽しみにしています。

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    2024年10月26日
  • わが心のジェニファー

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    浅田次郎の長篇小説『わが心のジェニファー』を読みました。
    『赤猫異聞』に続き、浅田次郎の作品です。

    -----story-------------
    日本びいきの恋人、ジェニファーから、結婚を承諾する条件として日本へのひとり旅を命じられたアメリカ人青年のラリー。
    ニューヨーク育ちの彼は、米海軍大将の祖父に厳しく育てられた。
    太平洋戦争を闘った祖父の口癖は「日本人は油断のならない奴ら」。

    日本に着いたとたん、成田空港で温水洗浄便座の洗礼を受け、初めて泊まったカプセルホテルに困惑する。
    ……。
    慣れない日本で、独特の行動様式に戸惑いながら旅を続けるラリー。
    様々な出会いと別れのドラマに遭遇し、成

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    2024年10月26日
  • アジフライの正しい食べ方

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    2024/09/21リクエスト 2
    JALの機内誌のエッセイまとめ。
    さすが作家、コロナ禍で旅に出なくてもきちんと旅を味わえる文章だなあ。
    「母の待つ里」を読み、他にも読もうと選んだエッセイ。電車の中で読んだら良かったな。
    わからないホテルや食べ物を検索しながら楽しく読みました。
    世界一のホテル、ラ・マムーニア、あんなところがあることを知らなかった…

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    2024年10月25日
  • 霧笛荘夜話 新装版

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    きっと自分を偽り続ければ、もっと華やかさや安心感のある生活が送れたかもしれない。
    けれどそれを選ばなかった。選べなかった。そんなある意味、不器用だけれど純真で真っ直ぐな、個性豊かな住人達ばかりが集まった霧笛荘。端から見れば決してハッピーエンドとは言えない最後もあった。けれどそれは本当に端から見た第三者の見解で、彼らは彼らそれぞれの譲れないものを芯に置いて懸命に生きていた。彼らが幸せだったかどうかは自分なんかには決められない。けれど彼らの物語のそこかしこに、確かに希望の灯がともっていた。それだけは感じられた。

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    2024年10月20日
  • かわいい自分には旅をさせよ

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    ラスベガスやパリ、昭和59年など自分の経験してきた場所や時間がシンクロして思わず手に取った一冊。

    美しいものを美しいままに表現することが芸術。  それを「言葉」でなそうとするものが文学。
    そしてさらに、それを「物語」という形式で表わそうとするものこそ、小説であり、「破滅」と「再生」が浅田次郎の小説のテーマと。

    読み進めるほど私の好きが詰まっていて、ちょうど白川静先生の本にも触れている折だったので、なんだか嬉しくなった。

    生きとし生ける者の苦悩を救済するものは、神でも王でもなく、ただ美しきものへの感動と憧憬である、と浅田次郎も信じているのだろうと感じられて、もっと浅田次郎の本を読もうと思っ

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    2024年10月20日
  • あやし うらめし あな かなし

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    戦時、戦後後時代背景をもとに男女の死別からの哀しくも切ない短編集。どの話も単にオカルト的な怖い話と言うよりも縁に寄る深い話で面白く読めた。

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    2024年10月14日
  • マンチュリアン・リポート

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    天子蒙塵を読み終えたので、マンチュリアン・リポートへ遡り
    以前読んだ時は取っ付きにくくて読むのに苦戦したけど、今ならごくごく飲み込める
    こんなに面白かったとは

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    2024年10月04日
  • 月のしずく

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    人と人との不思議な縁を描いた短編集。
    大半は男と女の物語であまりピンとこなかったが、最後に掲載されていた『ピエタ』は、読んでいるとなぜだか涙が出そうになった。
    しかしどれもこれも悲劇のヒロインが多すぎてうーん……
    私には合わなかったかな?

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    2024年09月21日
  • 鉄道員(ぽっぽや)

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    ネタバレ

    鉄道員
    杉浦仙次
    美寄中央駅の駅長。

    佐藤乙松
    幌舞駅の駅長。ホームの先端で亡くなった。

    杉浦秀男
    仙次の息子。札幌本社の課長。

    佐藤静枝
    乙松の妻。二年前に亡くなる。

    佐藤雪子
    乙松と静枝の一人娘。生後わずか2ヶ月で病死。乙松は仕事から離れられず、最期を看取れなかった。駅舎にセルロイドのキユーピー人形を忘れ、小学生、高校生の姿で現れる。


    ラブ・レター
    高野吾郎
    裏ビデオ屋の雇われ店長。

    高野白蘭
    親しいヤクザ者から頼まれて偽装結婚のため戸籍を貸した。病死。

    佐竹
    佐竹興業の社長。

    サトシ
    佐竹興業の若い者。


    悪魔

    学級委員。

    蔭山
    東大の学生課からの紹介で来た家庭

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    2024年09月12日
  • 血まみれのマリア~きんぴか2 完本~

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    2024.09.03
    安心感もって笑える。
    2024年の今からみると描かれている「世間」の様子に懐かしさを覚える。

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    2024年09月03日
  • 輪違屋糸里(下)

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    ネタバレ

    壬生義士伝シリーズ 第2弾。

    続きものではないが、新選組を描いた作品。
    壬生義士伝では新選組内部にいた者達をメインに描かれていたが、こちらは周りの女性達目線をメインに据えた描かれ方をされている。
    新選組という名前が付く以前の壬生浪士の時代から、芹沢鴨を暗殺するところまでがこの物語である。

    壬生義士伝では沖田総司はほぼ登場しなかったが、こちらは沖田の人柄などが多分に描かれいる。

    貧困のあまり京都島原に売られて来た女性である糸里と吉栄の壮絶な人生やお勝、おまさ、お梅といったそれぞれ新選組と関わった女性達を通しても新選組が描かれている。


    感想として、新選組を全く肯定出来ない。
    人を無闇に殺

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    2024年09月01日
  • 蒼穹の昴(4)

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    ネタバレ

    最後はうーん、という印象。クーデター前までは緊迫して面白かったが、クーデター後をうまく描ききれなかった感じがする。

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    2024年08月27日
  • 終わらざる夏 上

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    終戦の後に、千島の先で、こんな出来事があった事を全く知らなかった。徴兵される誰しもにある人生と家族。敵国にも多様な国籍があり、また家族、人生がある。これらをオーバーラップさせる事により、我々戦争を知らない世代にも情緒的に伝えてくれた。

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    2024年08月20日
  • プリズンホテル 1 夏

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    ネタバレ

    20240817
    こんなに非道で下品で凶暴な描写なのに、生き別れた母親に再会し、最後は投げ捨てた紙吹雪が一株のあじさいになるなんて、やっぱり浅田次郎ってすごい。

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    2024年08月17日
  • 天子蒙塵 2

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    この巻は中原の虹に出てきた人物が複数いて、名前が読めると俄然面白かったです。それぞれの人生がどう動いていくのか次巻が楽しみです。「役にたつ人だから役人」ホントにね、です。

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    2024年08月13日
  • 天子蒙塵 4

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    あまりにも悲しくて寂しくなっていく結末のなかで、最後のお母さんがどうしようもないとさえ言わなければどうにかなるという話がしみてくる。
    この先の歴史が明るくないことを知っているのがつらい。

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    2024年08月12日
  • 天子蒙塵 3

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    東北王の子ども、幼い頃から皇帝として生きるしかなかった2人の息苦しさや周囲との関係性が見えてくる物語。
    規律でがんじがらめになって誰も逆らうこともいない環境の孤独さが痛々しい。

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    2024年08月12日
  • 大名倒産 下

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    面白かった
    上下巻からなるコミカル+ファンタジーの時代小説。久々の浅田次郎でしたが、楽しく読むことが出来ました。
    しかし、実のところは、現代の若者世代への警告(陳謝)だったり、江戸時代の武士たち哀愁だったり、改革のリーダ像だったりを感じさせる物語でした。

    下巻です。
    薬師如来に助けられた貧乏神が七福神たちをも巻き込みます。
    七福神たちのうんちくと裏側がまた面白い!

    なりふり構わぬ小四郎の姿に、国家老、商人、神様たちが動かされていきます。
    まずは、塩引鮭の江戸への取引!
    新潟と言えば村上の鮭が有名ですもんね。あれは美味しかった!
    その鮭を運ぶために、商人たちが動きます。
    七福神も盛り上げます

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    2024年08月12日
  • 大名倒産 上

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    面白かった
    上下巻からなるコミカル+ファンタジーの時代小説。久々の浅田次郎でしたが、楽しく読むことが出来ました。
    しかし、実のところは、現代の若者世代への警告(陳謝)だったり、江戸時代の武士たち哀愁だったり、改革のリーダ像だったりを感じさせる物語でした。

    上巻です。
    松平家12代当主にまつりあげられた四男の小四郎。
    前藩主の父親は借金まみれの藩の計画倒産を企てて、その責任を小四郎に負わせることを画策。
    先代VS若殿の構図です。
    借金総額25万両、利子が毎年3万両、収入は1万両
    返せるわけがない..

    しかし小四郎は経営再建に取り組みます。

    改革は成し遂げられるのか?
    と上杉鷹山のような物語

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    2024年08月12日