浅田次郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
地下鉄の階段を登ると、30年前の景色が…
自殺した兄の命日だった。
兄の運命を変えようとする、真次。
しかし、運命は…
地下鉄によって、同僚で不倫相手のみち子と過去に遡っていく、真次。
そこには『アムール』と呼ばれる若き父、幼い父、戦場での父、兄が亡くなった日の父…の姿が。
戦時中、戦後を逞しく生きる父。
みち子との関係は…
父との関係は…
運命は変わるのか…
何かすっきりしない…
『小沼佐吉の息子として生きる』という真次。
が、父に会おうともしない。
のっぺいの言う通り、父と和解するべきてはないのか…
父・佐吉は決して、家族を愛していなかったわけではない。
みち子は、父と母に愛されていることを知り、…
現実よりよくなって欲しいと考えすぎなのか…
何も変わっていない。
真次が父の想い、父の苦労を知ったというだけで。
父にも会わない…
家庭を顧みなかった父を許すことができないのか、自分もみち子と不倫をしているにもかかわらず。
真次の自己満足ではないのか…
父・佐吉の真次に会いたいという想いは遂げられていない。
何かスッキリしない…
-
Posted by ブクログ
ネタバレタイムトラベルして自分の親の過去や昔の世界を知る、という設定は面白かったけど父親を嫌ってる割には自分も浮気してるし(しかも家庭を捨てて浮気相手と一緒になろうとしてる)、なんだか感情移入しきれない主人公でした。
おそらく浮気してなければタイムトラベルもしなかったし異母兄弟であるみち子も死ななかったと思うけど、タイムトラベルしてそういった代償を払った上で嫌ってる父と和解するでもなく家業も継ぐでもなく、何のためのタイムトラベルだったの?と感じました。
バッドエンドの物語でも面白いものはあるけど、この作品は後味の悪さの方が勝るなぁ、と。 -
Posted by ブクログ
蒼穹の昴の続編。
光緒帝の寵愛を一身に受けていた側室の珍妃が井戸に突き落とされて殺された事件を、日英独露の高官たちが関係者の証言を元に追求していく、というストーリー。
それぞれの証言が矛盾していて、誰の証言が本当なのか、誰が嘘をついているのか…史実はで西太后の命令で殺されたという説が有力らしいけど、この物語では別の見解が示唆してあって、ラストは切ない気持ちになった。蘭琴と春児のエピソードには胸が熱くなったな…。
蒼穹のラストから少し時が経っていて、義和団って何…ってところからのスタートだったんですが、Wikipediaで調べたりしながら読みました。このシリーズはとても面白いけど時々歴史の話についていけなくなるから、大まかに中国の歴史を予習してから読んだ方が100倍楽しめると思います。
蒼穹の昴を読んでから、宝塚の舞台を見て、ドラマも見ました。次は「中原の虹」を読みたい。