浅田次郎のレビュー一覧
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蒼穹の昴の続編。
光緒帝の寵愛を一身に受けていた側室の珍妃が井戸に突き落とされて殺された事件を、日英独露の高官たちが関係者の証言を元に追求していく、というストーリー。
それぞれの証言が矛盾していて、誰の証言が本当なのか、誰が嘘をついているのか…史実はで西太后の命令で殺されたという説が有力らしいけど、この物語では別の見解が示唆してあって、ラストは切ない気持ちになった。蘭琴と春児のエピソードには胸が熱くなったな…。
蒼穹のラストから少し時が経っていて、義和団って何…ってところからのスタートだったんですが、Wikipediaで調べたりしながら読みました。このシリーズはとても面白いけど時々歴史の話につ -
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張作霖が力をつけて、北方の主から中国全土をとりにいく直前までの動乱の時代を描いてます。いろんな重要人物が有象無象の思想を持って滅びゆく清国の次の国を建てようとしてます。
西太后や袁世凱はあえて悪役になってでも、列強から支配されないよう、中国内部から次の為政者が出ることを望み行動してます。なので、現在の悪女やらの評価とは違う描き方です。それは作家の描き方の違いなので、こういう解釈もありだなあと思いながら読んでました。経緯もすごくわかりやすくて勉強になります。
ただ龍玉という創作(これを持つものに天命がある)部分が蒼穹の昴より多い気がして、読むのに少し疲れる…この辺は好みなのですが私には合わないか -
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文秀は官吏として、春児は役者として、各々の道を歩み始めていく様子が描かれる。ほかの登場人物にもスポットが当たるので、飽きずに読めた。
西太后は意外と人間くさいことがわかった。可愛らしい面も見えたりして。理解できない部分もありつつ、憎めない気持ちになってきた。
白太太の新しいお告げや龍玉の話、玲玲のエピソードなど、どれも気になる展開。これらがどう絡まって話が展開していくんだろうと思うと、ワクワクしてくる。
ただ、昔から薄々勘づいてはいたことだけど、やっぱり歴史物はあまり得意ではないみたい。読めばストーリーに惹かれてそれなりに楽しくは読めるものの、どっぷりのめり込めないんだなー。しかも今回は -
購入済み
浅田次郎らしい作品
良い意味でも悪い意味でも浅田次郎らしい作品。
どの作品にも言える語り口のうまさ いわゆる浅田節 はこの作品でもあちこちらでうたわれていて それはそれでよい。
しかし 登場人物の性格の書き込みがやや類型的であったり、ストーリ構成が冗長であるように感じられたのが 残念。 -
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浅田次郎という人の抽斗の多さには、恐れ入ります。
帯に「ここには心を包むドラマがある」とあるけど、決して「心温まる…」ばかりではない。
義理人情やちょっと不思議系、中にはなにも提示されず読者の想像のみでストンと終わるもの(「黒い森」)など、ページを読み進めていくとアソートチョコのように次々に異なる味が襲ってくる。
これまで、浅田次郎氏の作品を数多く読んできた。
「椿山課長の七日間」から始まり「鉄道員(ぽっぽや)」「プリズンホテル」などの“人情もの”、「蒼穹の昴」シリーズ「輪違屋糸里」「一路」などの“歴史もの”、「日輪の遺産」「シェエラザード」などの“太平洋戦争もの”など、長編ではいつも圧倒