浅田次郎のレビュー一覧

  • 珍妃の井戸

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    蒼穹の昴シリーズ第二部。義和団事件の中起きた珍妃殺害事件をめぐるミステリー仕立て。蒼穹の昴のスピンオフのような印象を受けた。義和団事件が過去の事として描かれているが、そこも蒼穹の昴として春児や西太后の話を読んでみたいと思った。

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    2023年11月02日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    ネタバレ

    現代と父親の過去を行ったり来たり時空を飛び越える物語。
    時空を超える時の描写が雑で今どっちなのかがわからない時があった。
    ラスト不倫相手のみち子が自分自身が生まれない事を選択し、母と共に心中をはかってしまうのは予想外。
    やはり存在しなかった人間は忘れられてしまうというラストが切ない。

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    2023年10月30日
  • 流人道中記(下)

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    明かされた玄蕃の罪の真実。
    法とは、礼とはと考えさせられはしたが、だからといって、家を取り潰してまでと考えてしまう。
    玄蕃は満足しても、家族・家来などのことは考えなかったのだろうか。キレイごとすぎるように思えてならない。

    玄蕃と乙次郎の別れのシーンは良かった。
    後日譚として、乙次郎のその後も読んでみたい。

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    2023年10月22日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    明治の華やかな時代、戦争中の不穏な時代、戦後の混乱の時代など何度も過去と現代を行き来する真次とみち子。何か見えざる力に導かれているようなのだがその理由と結末がわからない。そんなSFのようなファンタジーのようなストーリー。
    みち子の「時間って残酷だわ」というセリフが身に染みる。

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    2023年10月21日
  • 流人道中記(上)

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    上巻を読む限り、壬生義士伝を超える「最高の感動作」なのかまだ疑問。

    切腹を嫌がった旗本・青山玄蕃と見習与力・石川乙次郎との蝦夷松前藩への道中記。
    罪人ではあるが、自由気ままな玄蕃と、公私ともに悩み多き乙次郎。
    玄蕃には隠された何かがあるのだろうが、まだ見えない。
    下巻が楽しみ。

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    2023年10月13日
  • プリズンホテル 4 春

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    読み終えてしまった。プリズンホテルに泊まりたい。
    板長とシェフのご飯で思わず笑ってしまいたい。花沢支配人のプロフェッショナルな接客を受けたい。
    ミカちゃんの絵を見たい。富江さんには回復してほしい。アニタとしゃべりたい。湯に浸かりたい。
    忘れた頃にまた読みたい。

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    2023年10月10日
  • 夕映え天使

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    "哀愁"って言葉がピッタリな短編集。

    読後のじんわりとくる余韻に浸って、短編という短さで書かれてないあれこれを考えた。

    初浅田次郎!他も読んでみたい!

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    2023年10月10日
  • 新装版 五郎治殿御始末

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    幕末から維新の、価値観が大変動した時期に生きる武士たちを描いた短篇集。以前に「お腹召しませ」を読んだことがあったが、この価値観の大変動というのは浅田次郎お気に入りのテーマらしく、太陰暦から太陽暦、「刻」から時分秒、仇討ちから刑法へと変動する価値観に翻弄される武士の生き様をテーマに一編の小説として仕上げる手腕は流石のもの。まあ、面白いというほどのものではないが、旅のお供に調度良かった。

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    2023年10月09日
  • おもかげ

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    死にそうな竹脇正一さんの夢のオムニバス。

    不幸な生い立ちの人ばかりが登場するのはどういう意味があるのか⁇
    全体的に暗い感じで、あまり共感できなかった。
    流星ワゴンのパクリのような気もする。

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    2023年10月08日
  • 帰郷

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    戦中、戦後の話の短編集。当然だけど重い。ハッピーエンドではないが、バッドエンドとも言い切れない不思議なラストが多くて印象的。

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    2023年10月01日
  • 大名倒産 下

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    やっと読み終わった!

    やっぱり小四郎を応援したくなる。傲慢にならず低姿勢で、倒産させないように頑張る姿が良き。

    七福神のことについても詳しくなれた。弁財天は、勝手に男の髭ある小太りな神様かと思ってた。美しい女性の神様でした。そして神様同士でも恋愛のごたごたあるの楽しい。笑

    鮭大好き小池越中守も相変わらずいい性格してる。
    鮭が食べたくて、家帰らないの可愛すぎる。笑
    どんだけ好きなんだ。しかも良い人で、かなり協力してくれてた。

    出てくるキャラクターがとても良いので、楽しかった。ただ長くて、最後の方はちょっと飽きてしまった。

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    2023年09月15日
  • 降霊会の夜

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    初浅田作品。
    前半のキヨ編は、戦争をまだ引きずっていた時代で、悲惨ながら、読まされたが、後半はうーん。
    結局、ゆうちゃんは20歳前に振った百合子を30年近く想っていたってことか。

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    2023年09月14日
  • 中原の虹(1)

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    張作霖が活躍する東北、革命期の中国の下、生き別れになった春児たち兄妹がついに出会う。「蒼穹の昴」シリーズ。

    「蒼穹の昴」と「珍妃の井戸」を読んだのがずいぶん前でどんな話か忘れたし、確か時系列は珍妃の井戸の方が後だったような記憶もある。ともあれ重厚な歴史小説だった。
    浅田さんがこの革命期の中国にかなりの熱量を持っているのは蒼穹の昴で知ったのだけど、歴史への熱量がすぎて少し読みにくさもあった。歴史の動きを背景にしつつ、登場する歴史上の人物を独自のキャラづけで読ませるのは本当に浅田さんのすごい手腕だと思う。歴史上からは大悪人とされる西太后や袁世凱の行動の裏にある思いやその結果として西洋列強から国を

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    2023年09月13日
  • プリズンホテル 3 冬

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    前二作はホテルでドタバタだったけれど、この冬はドタバタしてきた人たちがホテルに集い、内面の葛藤に向き合う、そんな話だった。
    アルピニストの本もいくつか読んだからか、氷壁に向かう登山家の逞しさ、潔さが眩しい。
    服部シェフのリゾットと板長の雑炊、食べたいなあ。

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    2023年09月05日
  • 天子蒙塵 1

    購入済み

    相変わらずの浅田節

    蒼穹の昴シリーズの第五作目とのこと。作者浅田次郎の最大の売り物である、語り口の巧さ 効果的な言葉の言い回し いわゆる浅田節は健在である。しかし、逆に浅田節以外の見どころはあまりない。魅力的な登場人物キャラクターは前作以前から引き継いだ人々だし、要所要所で先祖の亡霊が出てくる展開もこのシリーズ共通の手法である。なんだか水増し気味の気がする。

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    2023年09月03日
  • プリズンホテル 2 秋

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    普通のお客様は滅多に来ませんから、の言葉にニヤリとしてしまう、ワケありホテル、プリズンホテル。
    夏に続いて、秋も派手にやらかす。無礼講の警察に、しめやかなヤクザ。夢破れた歌手に、健気な少女ミカ。
    どうなるどうなると、ページを捲る手が止まらない。夕食の料理のシーンは間近で見たかった、味わいたかったと強く思った。
    次も楽しみ。

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    2023年08月25日
  • プリズンホテル 1 夏

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    浅田次郎さんの作品は大好きなのに、なぜか手にすることがなかったプリズンホテル。やっと読めました。
    訳ありの人たちが錯綜する、悲喜交々のホテルでの三日間。
    浅田次郎さんイメージの小説家の、まあ感じの悪いこと。熱血ホテルマン、板長とシェフの雑炊リゾット対決は、笑えるし食べてみたくなった。露天風呂も入りたいし、スイートにも泊まりたい。ソフトボールも観戦したい。
    他の季節も読むのが楽しみ。

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    2023年08月21日
  • 歩兵の本領

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    1970年頃の東京を舞台とした陸上自衛隊(市ヶ谷駐屯地)がテーマの中編9編が収録。それらの初出時は99~00年頃、01年刊行、04年文庫化。
    収録されている作品の時代背景となった時期は、令和となった今となっては、もはや半世紀以上も前で、読者の年代によっては、時代小説さながらの感慨があるかもしれない。初出時からも四半世紀近く経ち、その間だけでも、日本のみならず世界も驚くほどに変わってしまった。もちろん、この四半世紀近い間だけでも、この作品のテーマとなった自衛隊(陸海空いずれも)、その自衛隊の動静を大きく左右する政治情勢も、そうしたものを取り巻く様々な動きも、大きく変わってしまった。
    とりわけ、昨

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    2023年08月18日
  • 流人道中記(下)

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    上巻よりも読みやすく玄蕃の罪についてもほどかれていく
    乙次郎とのラストは流石

    現状に疑問を持ち、考えることって難しい
    疑問を持つことすら無くなってしまったら進まない
    でも守りに入って見て見ぬふりをする

    など、現代社会でもぶつかる壁に通ずることを
    考えさせてくれる作品

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    2023年08月06日
  • 流人道中記(上)

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    久しぶりの浅田次郎さんの作品
    切腹を拒み流罪になった旗本と押送人の物語

    黒書院の六兵衛の六兵衛同様、分からないことが多い人物なのに魅力を感じる描写は健在

    まだ上巻なので、もやもやした部分が多く
    よいところで終わるので、下巻とまとめて購入してきて
    良かった

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    2023年08月02日