浅田次郎のレビュー一覧

  • 神坐す山の物語

    Posted by ブクログ

    こういう、神秘な存在が信じられていた時代が、なんとなく好きなので、懐かしさを感じた。

    実は浅田次郎さんの作品を読むのは初めてだったのですが、奥行きや空気、雰囲気が文章から伝わってくる感じがしました。
    他の本も読んでみたい。

    0
    2018年02月17日
  • 神坐す山の物語

    購入済み

    不思議の世界

    本当にあった話なのですか。
    本当の話も混じっているのですか?
    それとも全くのフィクションですか?知ってみたいですね。
    今度は、このような事例集と解説した本の出版を 切望します。

    0
    2018年02月15日
  • 神坐す山の物語

    Posted by ブクログ

    著者が少年時代に実際に見聞きしたお話。
    奥多摩の御嶽山の神官屋敷が舞台。
    伯母から聞く夜語りからは、怖さよりも切なさや御嶽山の清廉な空気を感じる。

    0
    2018年01月31日
  • 王妃の館 上

    Posted by ブクログ

    映画化もされてる有名な作品なだけあって、展開も登場人物もとっても魅力的。伏線回収も見事でワクワクしっぱなし。特にパリやヴェルサイユに行ったことがあれば10倍楽しいはず!

    0
    2018年01月28日
  • 沙高樓綺譚

    購入済み

    とても面白く、わくわくしながら読みましたが、途中で「以前に読んだことがあるぞ」と気づきました。ところが、次にどうなる話だったかまったく思い出さず、新鮮な気持ちで読み終えました。
    続編が読みたいです。

    0
    2018年01月26日
  • 霧笛荘夜話 新装版

    Posted by ブクログ

    相変わらずの浅田節。
    マジで号泣。ダメだなぁ。
    浅田さんって、人間の良いところにもダメなところにも等しく光をあてて、「ダメなところも長所になるからね」って言ってくれてる気がして。
    たぶんそこがツボなんだろうなぁ。

    今の世の中、ダメなものはダメで徹底的につぶしにかかる風潮だけど、浅田作品は救いになります。
    そして只のお涙頂戴ストーリーにしないところも大好き。
    ハッピーエンドっぽいバッドエンドなところとか。
    要はツボなんですきっと。

    0
    2018年01月18日
  • マンチュリアン・リポート

    Posted by ブクログ

    初めて浅田次郎を読み終えて、これは面白かった。まず構成が面白い。張作霖の事件を批判して投獄された軍人が天皇の命を受けて事件を調べるため、大陸に渡る。そこからの彼の報告書と張作霖がその中で爆死した豪華な機関車の独白という二部構成で、交代に話が進められていく。まず序章で浅田が言いたいであろうことが多く語られる。ありえないことがありそうに思えてくる。ただ機関車の独白部分は少し感傷的な所があるのが気にはなる。

    0
    2018年01月16日
  • 勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛

    Posted by ブクログ

    面白いです。浅田次郎節が爆発してました。書かれた時代に読んだらもっと楽しめたかも。でも、その頃の自分は、この本には若すぎたか。

    0
    2018年01月14日
  • 王妃の館 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴェルサイユ宮殿に行く予習として、この下巻は良いと思った。飛行機の中で上下巻読み切れるくらいの本ですし。
     下巻になって良い話になってきた。人生に対して明るい気持ちになれる。ルイ14世の考察が深まる。正統派喜劇だった。


     17世紀のルイ14世の物語がちょくちょく間に挟まるなって思ったら、北白川先生の作品という、そういうメタ構造の小説良いなって思った。

     ルイ14世がどうしてこれほど豪奢な建築物を作ったのか。ヴェルサイユ宮殿はルイ14世の心の陰に対をなす、太陽だったのである。

     フロンドの乱でトラウマを覚えたルイ14世の心の闇を追いやるための、光り輝く「鏡の間」なんて、よくあるんだろうけ

    0
    2018年01月05日
  • 霞町物語

    Posted by ブクログ

    「青い火花」の後半、どこかで読んだことがあるなぁと思って思い出してみると、高校時代に受けた模試の現代文で読んだのだった。模試であることを忘れて、ひきこまれたのを覚えている。模試が終わってから、全文読みたいと思っていたのにいつの間にか忘れていた。数年越しに読めたことに運命を感じる。
    「卒業写真」はずるいなあ。感動しないはずがないストーリー。

    0
    2017年12月24日
  • 王妃の館 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    訳アリの人と人とがつながる喜劇!こんなん面白いに決まっている。パリ旅行への予習にならん!下巻が楽しみ!


     面白くてすごい軽やかに読める。ご都合主義だけれども、面白いから許せる。

     こうやってハチャメチャな人生の人を抜き出して集めると、人生何でもできる気になってくる。だからこの物語は読者を元気づけてくれる。そういうパワーがある。

     自分の人生の悩みなんてちっぽけなもんだと思いたい人におすすめ。

     この上巻は「起・承」である。だからまだまだ盛り上がりはこれからだろう。それが予想できるくらいわかりやすいストーリー。でもワクワクが止まらない。早く「転・結」が詠みたい。

    0
    2017年12月22日
  • 日本の「運命」について語ろう

    Posted by ブクログ

    歴史の授業では出てこない、日本人にとって歴史を学ぶことの大切さが分かったような気がする。明治から平成まで目まぐるしく、そして急速に近代化してきた日本であるが、時系列に出来事を並べるだけでは分からないことはたくさんある。

    0
    2017年12月10日
  • 霞町物語

    Posted by ブクログ

    目次
    ・霞町物語
    ・夕暮れ隧道
    ・青い火花
    ・グッバイ・Drハリー
    ・雛の花
    ・遺影
    ・すいばれ
    ・卒業写真

    著者の青春時代を反映した自伝小説?
    甘く切なくほろ苦い?
    ちょっとナルシズム入っちゃってたりしたら、読めたもんじゃない。

    ところが、主人公であるはずの僕よりはるかに魅力的なのが、彼の祖父母だ。
    江戸っ子で、粋で、気風(きっぷ)がよくて、ボケている祖父。
    写真技師としての誇りが高く、妥協をしない。
    その祖父が心から愛していたのが、元深川芸者の祖母。

    学生運動の嵐が通り過ぎたころの東京の高校生。
    学校から帰るとバリッとしたコンテンポラリィのスーツを着て、タブカラーのシャツに細身のタイ

    0
    2017年12月02日
  • 輪違屋糸里(下)

    Posted by ブクログ

    新選組の近藤たちは、芹沢たちの暗殺を命じられます。“足軽と百姓が、真の武士を殺す(p266)”、斬ってはならぬ人間を斬るのです。

    芹沢は酒乱で悪行も働いてきたように見えましたが、実は考えたうえでの行動で、やさしくて、どうしても嫌いになれませんでした。

    また、戦場には刀を持たぬ四人の女(糸里、吉栄、お梅、おまさ)もいますが、“女というのは、剣を持たずに斬り合いができるらしい(p263)”のです。女たちの強さを思い知らされました。

    特に糸里が、男たちに立ち向かい、はっきりと思いを伝えるところや、女としての幸せを吉栄にめぐんでしまうところに、惚れました。本の題名のとおり、主役は糸里だと思いまし

    0
    2017年11月27日
  • 輪違屋糸里(上)

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎さんの「燃えよ、剣」も面白かったけど、浅田次郎版新撰組も面白かった。
    時期としては、短く、新撰組の上京後から、芹沢鴨暗殺まであたりを描く。

    芹沢鴨の恋人お梅、眇目の隊士平山五郎の恋人吉栄、土方と微妙な仲の糸里、そして新撰組の屯所となる貧乏くじを引いた八木家の妻から見た新撰組。その一方、隊士本人の心情も、1つ1つのエピソードの主役にもってきて、細かく描く。
    鉄道屋や獅子吼が好きでなく、浅田さんの短編集は好きではないが、こうやって、長編の中にエピソードをちりばめた今回の1冊や、同じ形態の椿山課長~はあっているのかお上手だと思う。

    糸里が主人公なのだろうけれど、私はピュアなカップルの五

    0
    2017年11月26日
  • 月のしずく

    Posted by ブクログ

    あまりこういった恋愛小説の類は読まないのですが。。。
    浅田次郎さんという作家はとてもエモーショナルで、私の中では「泣かせの次郎」。これでもかと泣かせを迫るのですが、どういうものかそれが余りいやらしくない。そのあたりの上手さがこの作家の特徴のように思います。
    一方、冷静になって考えると、しばしば「何でそうなるの?」と思われるストーリーの必然性の無さが気になるところも有ります。特に長編ではそのあたりが気になってました。
    短編は今回が初めてです。やはり「何故」は感じるところが無いとはいえません。しかし短い場面を切り取るという短編の特性ゆえでしょうか、長編よりもその傷が浅くて済むようです。長編よ

    0
    2017年11月10日
  • 霞町物語

    Posted by ブクログ

    浅田次郎といえば「泣かせ」ですが、この作品集は自伝的小説のせいか、余りエモーショナルに走らず、自制が利いています。私よりも少し年上の、しかも都会の少年の自叙伝になりますが、不思議な懐かしさがあって気持ち良い作品です。
    一族の描き方も良いですね。特にボケが始まった名人かたぎの祖父の正気のときの格好よさ、いかにも明治の江戸っ子。そして深川芸者だった祖母の伝法さ。著者の思い出の暖かさがにじんでくるような文章です。
    一気に読み上げてしまいました。

    0
    2017年11月10日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

    Posted by ブクログ

    良いですね。
    第一巻に比べると、ちょっと中休み的な感じもしないではないですが。。。
    余り多くは語りますまい。
    すっきりした義理と人情。男伊達、女伊達。大正ロマン。そんなキーワードに惹かれる人は是非お読みください。

    0
    2017年11月08日
  • 姫椿

    Posted by ブクログ

    ハートウォーミングな短編集です。
    主人公は孤児として育てられ「淋しくない事が幸せ」と考えている女性だったり、生面保険を目一杯掛け自殺寸前の不動産社長だったり、陸軍幼年学校の生き残りでオカマの道を歩き続けた人だったりとバライエティに富みます。
    そうした主人公が最期には何らかの形で救われるという話がほとんどなのですが、いかにも物語という感じで、いわば「おとぎ話」のようです。そういう意味では荒唐無稽の話なのですが、そこに違和感を感じさせないのが朝田さんの美味さのように思えます。
    何かに疲れたとき、ちょっとふさいでいる時、ほっとしたい時に読むのに良い本です。

    0
    2017年11月08日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

    Posted by ブクログ

    良いですね。格好いい。
    出てくる泥棒たちは、貧者には手を出さない義賊たち。どこか粋で人情があって、矜持を持っている。
    盗みに当たっては殺しや脅迫も無く、鮮やかな技術のみを頼りに、周りの鼻を明かす。現実の世界ではそんなことは無いでしょうが、物語だもの、良いじゃないですか。
    ピカレスクロマンの王道を行く作品です。

    0
    2017年11月08日