あらすじ
とある港町、運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。誰もが初めは不幸に追い立てられ、行き場を失ってここにたどり着く。だが、霧笛荘での暮らしの中で、住人たちはそれぞれに人生の真実に気付き始める――。
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Posted by ブクログ
2008年くらい?に文庫版で読んだ。
とても雰囲気がある。
やむにやまれぬ事情で、もしくは自ら進んで、ドロップアウトした人生を、舞台設定である霧笛荘の古いステンドグラスと港の人の多さと縁の薄さみたいなものが綺麗に装飾してくれてる。
Posted by ブクログ
相変わらずの浅田節。
マジで号泣。ダメだなぁ。
浅田さんって、人間の良いところにもダメなところにも等しく光をあてて、「ダメなところも長所になるからね」って言ってくれてる気がして。
たぶんそこがツボなんだろうなぁ。
今の世の中、ダメなものはダメで徹底的につぶしにかかる風潮だけど、浅田作品は救いになります。
そして只のお涙頂戴ストーリーにしないところも大好き。
ハッピーエンドっぽいバッドエンドなところとか。
要はツボなんですきっと。
Posted by ブクログ
最後の話がとても良い。
地上げ屋にも動かされないちょっと変わった人の住む霧笛荘の住人の話。
どれもありそうで、人生どこでどうなるか分からないと思わせる。
多分、人から500万で簡単に動くと思われていたのに、みんな誰一人として首を振らなかった。
そんな住まい、今もあったらステキだろうな。
Posted by ブクログ
軽い浅田次郎もいいね。
胸いっぱいになったり、涙が溢れることはないが、ダメな人間たちが、本当の人間の幸せに気づいているというのは、そうなんだろうと思う。
Posted by ブクログ
読んでるうちにいつの時の話をしているのかふとわからなくなり、眉子が死んでからの話のはずなのに地上げの時はまだ生きている。物語の初めから眉子とカオルになるまでが何だか雰囲気が違い過ぎてびっくりでした。