山本一力のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々の山本一力さん。
飯炊きの技と抜きん出た商才を持ったつばきが、若くして一膳飯屋〈だいこん〉を切り盛りする、成長と家族の物語です。
主人公・つばきは、三姉妹の長女。腕のいい大工の父・安治が博打で多額の借金を負ってしまい、一家は苦しい生活を強いられます。
ある時、炊き出しの手伝いをしたのを機に、飯炊きの才能を見出されたつばきは、9歳にして火の見番小屋の賄い係を担当することになります。
同じく賄いをしていた、つばきの母・みのぶは娘の飯炊きだけではない商才にも気づき、ゆくゆくはつばきに飯屋を開かせたいと思うようになりますが・・・。
結構なヴォリュームで、読み応えガッツリの人情噺でした。
序章 -
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Posted by ブクログ
古伊万里の里と、江戸を結んで陰謀がひそかに進んでいく、それぞれ江戸の日本橋のお店と佐賀の有田、皿山の町とそれぞれで進んでいく事件?出来事が大きくつながっていく。
ものすごく描写が細かい。江戸の町や、景色、人々の暮らしなどがとても細かく描写され、目の前に映像が浮かぶようです。
一方で、そちらに割かれ過ぎて、物語に入りづらいところも感じていました。
やがて隠密が入ってくるんですが、長く織り上げてきた物語が、意外に終わりがお粗末というか。。。え。。。って感じでした。
用意周到に準備している感じの隠密だったのになんかお粗末な終わりだな。。という正直消化不良っぽい終わり方でしたね。。。 -
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Posted by ブクログ
家庭の中にはさまざまな喜びと悲しみ、悔しみ、争いがひしめいている。
幸せそうに見える家族でも苦しみがある。
それは事実で、当事者は大きな心労を抱える。
小説とはそういう苦しみ、そして人間の業のようなものを描きながら、それらを否定しては生きてはいけない人間を慈しむ物だと感じている。
本作品は上方からやってきた豆腐職人が良き伴侶を得て、周囲の人々に助けられ努力の末成功する、そんな「良い話」で進みながら、家族間の思いの行き違いで家庭崩壊の道を辿るが最終的には家族が力を合わせて新しい道を進んでいく、というなんともベタなストーリーに思えてしまう。
話の中盤からのみんなに好かれていたはずの働き者で心優 -