山本一力のレビュー一覧

  • お神酒徳利―深川駕籠

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    山本一力の深川駕籠シリーズの2作目ですが、本作も主人公の駕籠かきの新太郎と尚平の息の合ったコンビの活躍を中心に、いろいろな事件が起きますが、下町の義理人情全開の内容で、粋な人間模様の展開が本当に清々しく、読んでいて爽快になる作品でした!
    今回は博徒の芳三郎親分の器量と存在感も際立ってました!
    早速、続編にいってみます!

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    2017年09月02日
  • まとい大名

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    江戸っ子火消し達の、粋な生き様が清々しいです。
    終盤の、江戸中の火消衆が一丸となって御城の火事の消火に臨む場面は、心が熱くなりました。

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    2017年08月26日
  • あかね空

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    第126回直木賞受賞作です。
    全体としてとても読みやすいまとまっている時代小説でした。

    1762年のある日
    江戸深川蛤町の長屋に住む桶屋の娘おふみは、
    長屋に引っ越すつもりで京都から来た若者、永吉と知り合います。
    永吉は京都南禅寺前の豆腐の老舗「平野屋」で修業を積んだ
    豆腐職人でした。
    平野屋の豆腐を江戸でも売ろうとしてやって来たのです。
    借りた店舗で「京や」と名付けた豆腐屋を始めます。
    永吉の作る京風豆腐は江戸豆腐とは、味も大きさも違っています。
    江戸豆腐に慣れた人々には京風は馴染めないようで
    なかなか庶民に受け入れてもらえません。
    そんなとき、商売仇である、豆腐売りの嘉次郎から
    品質がい

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    2017年11月09日
  • 損料屋喜八郎始末控え 赤絵の桜

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    ネタバレ

    損料屋喜八郎始末控え・2

    「逃げ水」と「初雪だるま」の“ドッキリ”2作品が好きです。
    笠倉屋も、なかなかやるじゃん。と思ってしまいました。
    伊勢屋は、喜八郎の“好敵手”みたいなポジションに収まりつつありますね。
    前作ではムカついていた、政八の“お子様おっさん”ぶりもなんだか可愛く思えてきました(笑)。

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    2017年08月13日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    ネタバレ

    喜八郎がカッコいい。
    危なっかしい米屋政八を手助けする為、大手の札差たち(主に伊勢屋)と息詰まる頭脳戦を繰り広げるのですが、いつも冷静で隙がないクセに、江戸屋の女将に対してはなかなかグイグイいけないところがまた良いです。
    そして、ラストの富岡八幡宮本祭で、驟雨の中で神輿に紛れての捕縛(?)シーンは圧巻。思わず頭の中でスローモーションで映像化してしまいました。
    当時の江戸っ子たちの粋な姿も魅力です。

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    2017年08月13日
  • 深川駕籠

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    山本一力の江戸深川作品の真骨頂的な作品ですね!本作は、深川駕籠かきの新太郎と尚平コンビを主人公に下町の粋な義理人情に厚い深川の人間模様が爽快です!
    また山本深川作品の損料屋喜八郎なども登場させるなど、他の作品のキャラも随所に惜しみなく登場させるところが、またいいですね!早速、本作の続編もいってみます!

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    2017年08月07日
  • はぐれ牡丹

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    江戸を舞台とした粋な話しの作者の真骨頂な作品で面白かったです。主人公の一乃はお家柄は良いものの、その性格から長屋の生活を選ぶのですが、一乃を中心に親子や家族の絆や一乃の人柄にふれ粋に感じた義理人情の下町風情の作風にすっかりはまりこみました!
    山本一力の作品は、あからさまな見た目はやくざな悪者は逆に粋に感じる良い人柄のような描き方で、金融に絡む真の悪者との対比の描き方が爽快な感じですね!
    これからも読み進めていきたいと思います!

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    2017年08月02日
  • 損料屋喜八郎始末控え 粗茶を一服

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    損料屋喜八郎シリーズ3作目の本作は短編7編の構成でしたが、さすがの面白さでしたね!
    今回は喜八郎と伊勢屋の距離が縮まり、喜八郎が伊勢屋を助けるという話が多く、これまでのいきさつを超え助け合う仲という、下町の粋な人づきあいが良かったです!
    喜八郎と秀弥の仲は、あまり進展はなかったのですが、続編を是非とも作って欲しいと思いますし、期待してます!

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    2017年07月29日
  • 損料屋喜八郎始末控え 赤絵の桜

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    損料屋喜八郎シリーズの第2弾で5つの短編から構成されておりましたが、相変わらずの江戸深川を舞台に、主人公喜八郎を中心とした、下町義理人情や人と人との絆だったり、いがみ合いつつも、どこかで互いを認め合い、助け合う姿という江戸下町の粋な人間模様や姿勢がすばらしく表現されています。
    皆が喜八郎と江戸屋女将の秀弥のじれったい恋愛を後押しする姿も良かったです!

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    2017年07月21日
  • ジョン・マン 4 青雲編

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    いよいよアメリカでの勉学の日々。一代記である以上、当然避けられない訳だけど、穿った見方をすれば今回の内容は、ただの青春の1ページですね。彼の伝記じゃなければいけない部分があまり感じられず、そういう意味では、盛り上がり感はあまりなかったかもです。それでも描写の妙で、物語としては十分に楽しめましたが。

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    2017年07月19日
  • ジョン・マン 6 順風編

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    漁に出て遭難し、アメリカ漁船に救われてアメリカで育つジョン万次郎。
    その活躍ぶりは、
    すでに、ムーミン2号さんがレポされています。


    ジョン万次郎は、航海術専門学校を首席で卒業、
    1846年5月、フランクリン号に二等航海士として雇われます。
    大西洋を渡り、アフリカの喜望峰を回り、東南アジアへ。


    体長3メートルぐらいあるウミガメをとらえたり、
    飲み水を浄化する装置を備えさせたりと、
    航海中、学校の座学で学んだこと以外に
    万次郎が土佐で体験してきた漁師の知恵が
    この航海で役立ちます。



    万次郎が海へ出て
    故郷の土佐への想いを募らせているのと同時進行で、
    故郷の母親や妹たちの様子なども書か

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    2017年11月09日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    必殺仕置人のような展開で、札差の悪事を主人公の損料屋になりをひそめた喜八郎が主人の旧知の与力 秋山と仲間とともに密かに解決していくという話で、江戸下町の粋な姿と絡みあって、とても面白かったです!
    続編もあるようなので、喜八郎と江戸屋女将の秀弥との恋模様も気になるところです。
    でも、江戸屋女将の秀弥は、初期の山本一力の作品には欠かさず登場する定番人物のようです。

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    2017年07月15日
  • 蒼龍

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    作家初期の作品で短編5編集でしたが、どの話も良かったですね!江戸時代の清々しい人間模様を描いた作品ばかりで、まさに下町の人情にふれた作品ばかりでした。「菜の花かんざし」だけは時代の悲しい宿命を描いた作品でしたが。
    貧乏でもしっかりと生きていく主人公の姿や家族を含む、まわりの絆(支え)を描くのが作者の真骨頂ですね!
    すっかり山本一力ワールドに、はまった私は、これから作品を読み進めていきたいと思う今日この頃です!

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    2017年07月04日
  • ジョン・マン 4 青雲編

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    基礎学力をつけるため小学校へ通う16歳の万次郎。慣れないアメリカで、卑屈にならず奢らず精一杯の自分で暮らす彼に憧れる。

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    2017年07月01日
  • 千両かんばん

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    登場人物すべてが善人!
    せっかくなので、最後の看板披露はもっと丁寧に書いてほしかった。文庫の表紙でやっとイメージがわいてきただけなので。そこだけがとても残念。

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    2016年12月15日
  • あかね空

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    ひとつの出来事に対し、人それぞれ見方、考え方、感じ方が違うことによって様々なドラマが生まれる。そんなことをあらためて考えさせられた本でした。

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    2016年11月22日
  • 明日は味方。―ぼくの愉快な自転車操業人生論

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    ネタバレ

    まだ完結しない長編『ジョン・マン』の著者
    山本一力さんの自伝。

    と言っても、堅苦しくなく読ませる力量は
    山本さんならでは、かもしれない。
    山本さんは、戦後のアメリカ軍関係の建築ラッシュで
    毎日のように建築関係の父がポケットから札束を持ち帰る
    日々も経験しながら、父の博打癖で貧困に。
    『明日は味方』は母の口癖。

    高校生時代、アルバイトで東京ワシントンハイツで新聞配達。
    そこはアメリカ軍が広大な土地を戦後接収していた場所。
    アメリカ人の少年たちが雨の日も庭先に新聞を
    放り投げるやり方をしてるのを横目で見
    自分は日本人のやり方で一軒一軒ポストに。
    そんなやり方で住民には喜ばれ
    ワシントンハイツで

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    2016年10月05日
  • 梅咲きぬ

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    料亭「江戸屋」の三代目女将・秀弥の娘で、後に四代目女将となる、玉枝の成長を描いた物語。
    深川っ子の“粋”が、清々しくて良いですね。

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    2016年09月15日
  • かんじき飛脚(新潮文庫)

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    ネタバレ

    山本一力の小説久々に読んだが、やっぱ上手いなぁと思う。古き良き昭和演歌的な人情風景を描かせたら天下一品。少々昭和が鼻につく(笑)部分があるにはあるが、それを臭みととるか味わいととるかで、評価分かれるかもなぁ。
    俺は、体調エエ時なら好みです。

    小説としても十分オモロいが、長距離ランナーのウンチクが詰まっているのも良い。江戸時代的カーボローディング、タンパク源をたやさないこと、極力身体を冷やさないこと、熟睡が疲労回復には欠かせないこと、少量飲酒の効果…、今走ってる人(俺なんかもそうだけど)にもなるほどと思わせることが結構出てくる。

    猪汁やブリアラの粕汁なんかも美味そうだが、明日からでもできそう

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    2016年08月14日
  • 千両かんばん

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    やっぱり山本一力はいい。
    何を大切にして生きているのかが明確。
    迷っても、その軸があることで、ぶれずに生きているのがわかって、しっくりくる。
    やっぱり江戸時代に生まれたかったと、また思いました。

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    2016年07月18日