山本一力のレビュー一覧

  • かんじき飛脚(新潮文庫)

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    本書は山岳小説ではないものの、マタギの知識などがふんだんに入っているので取り上げました。
    『かんじき飛脚』は、江戸時代の三度飛脚が主人公に物語が展開する。
    時代は、『銀しゃり』と同じ時期で、棄捐令が出されたときだ。加賀藩と土佐藩のつながりも面白いし、風景が目に浮かんでくる描写が凄い。
    飛脚を助ける猟師たちの知恵もとても参考になります。

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    2011年06月26日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    第一弾
    多少理屈ぽい感はあるが面白く読める。登場人物が凝っているのが今後に期待か?
    話としては続いているが、短編の完結形式

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    2011年05月22日
  • くじら日和

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    「情け」を知る真の大人たれ!(帯より)著者の人情と気風にあふれた60余りのエッセイ集。ほろ苦くもあり面白い!!
    新聞配達をしていた高校卒業までの4年間、毎年用意してくれたクリスマス・プレゼント、その配達先の奥方への感謝の想いを綴る「賢者の贈り物」。『生きるのがいやになったとき、読む本があります。一緒に探しませう』と店の横に貼り紙がある古書店のご主人の「人生、ええもんや」。
    iPodに浪曲、落語、ベートーベン交響曲全集、オールディーズなど収め「iPodへの冒瀆だあ」と長男に詰られ、熟知したら、相当過激なユーザーにと豪語する「これは便利だ」。
    ロードレーサー用ジャージーに長ズボン、サングラスに帽子

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    2011年05月08日
  • ワシントンハイツの旋風

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    戦後、高度成長期が舞台の青春小説。
    少年期だけでなく、会社員になってのことまで。
    この本が、山本一力さんを読んだ初めて。
    きれいごとばかりじゃないけど、さわやか。
    山本さんの本をもっと読みたくなった。

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    2011年06月19日
  • 研ぎ師太吉(新潮文庫)

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    後半ちょっとグダグダしていたような気がする。
    拷問シーン長いな〜

    推理モノというは人情モノというほうがしっくりくる。

    太吉は誰を嫁にするのか少し気になります。

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    2011年04月07日
  • だいこん

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    腕のいい大工だが、酒癖の悪い永治とみのぶの間に生まれたつばき、さくら、かえで。
    つばきの料理のセンスとたぐいまれな商才により母子ではじめた一膳飯屋「だいこん」をめぐる物語。

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    2011年04月03日
  • たすけ鍼

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    鍼灸師染谷が気持イイやり方で人助けをしていく。
    続編早く読みたいなと思わせてくれる内容だった。

    不作で江戸の米の値段が上がったが、深川の米問屋が価格を抑えてくれた時、深川の人々が他の人を思いやり買い溜めをしなかったという話があった。
    今の江戸の人も見習ってほしいものだ。

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    2011年03月21日
  • いすゞ鳴る

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    お伊勢参りを巡るファンタジー。敵役の出てこないロード・オブ・ザ・リングのようなお話。他の作品で取り上げられていた水売りや両替屋さん、一膳飯屋、火消し人足など、山本作品でおなじみの江戸の職業がいろいろ出てきて風俗がわかって面白い。短編連作の方が良かったのでは?!とも思う。伊勢屋隠居と大工の棟梁との絆や、鯨組と公儀のお役人とのやりとりの妙などは読みごたえがあるのに対して、御師(おんし)という伊勢参りの指南役がどれほど敬われていたか、その人らのぬきんでた資質、不思議な跡目の継ぎ方、選ばれし子供<朝太>という主題になるとなんだか軽々しく、いつもの丁寧な時代もの人情ものというより、大きな資本で華々しく製

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    2011年02月23日
  • だいこん

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    背筋が伸びる。伸びすぎてそっくり返ってくるくらい。道徳の教科書みたい・・・かも。
    こんな性質うらやましくも、むずかしい。

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    2010年11月16日
  • 牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)

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    読後感の爽やかな小説です。これは登場人物の人柄によるものでしょう。それぞれが才気に満ち、人に温かく、矜持を胸に凛とした生き方をしています。その魅力に周りが引き込まれてゆき、大きな力となり企画が実現した時、人々の心に感動の波がひろがる。今回、四人衆が広目(広告)しようとした土佐の酒『司牡丹』は現存する酒です。どうやら作者・山本一力氏はけっして媚を売ることなく人の心を捉えていく主人公たちに、自分の出身地の酒『司牡丹』のもつ「剛直な辛口でいながら、ふっとひとの和みをいざなう旨さ」を重ね合わせたようです。
    司牡丹酒造の酒は私も何度も飲んだことがあります。キリッとした辛口で切れ味鋭くいくら飲んでも飲み飽

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    2010年09月08日
  • まとい大名

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    火消しに命をかける男達。
    徳太郎の最後は格好良すぎた。
    そして泣けた。

    相変わらず脇役の素晴らしいこと。
    山本作品の中でもベスト3に入る素晴らしい一冊だった。

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    2010年07月24日
  • 背負い富士

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    山本一力版、清水の次郎長。

    生を受けてから没するまでを、
    音吉が回想しながら話が進んでゆく。

    かけがえのない人の死に思わず涙。

    義理人情、義侠心、地元を愛する心・・・。
    男とはこうであって欲しいと思わせる。

    とてもよかった。

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    2010年07月21日
  • 作家は本当に儲かるのか? 売れる小説の書き方。

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    書評委員を一緒にやっている方から「きっと好きよ」と私本を渡された。林真理子・大沢在昌・山本一力・中園ミホの4人の座談会録。売れなかった頃の話、なぜ自分は、相手は、売れたと思うか?脚本家の涙が出そうなくらい悲惨な現実の話、「売れている」文筆業作家の裏話がちらりと垣間見える。作家になりたいわけでもないのに、こういう話ってどうしてこうも面白いんでしょう。Fさん、ありがとうございました。

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    2010年07月14日
  • 深川黄表紙掛取り帖

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    時は元禄七年七月、よろず引き受け屋を裏家業にする四人の若者の活躍劇。四人の機知が元禄バブルに踊ったよこしまな奴らの鼻を明かします。江戸深川の粋、何よりも見栄を大切にする気質がよく描かれています。読んで痛快、読後感爽やか。シリーズ化された模様で第二弾『牡丹花』が発売されています。本書はコンゲーム小説としての楽しみが一番ではあるが、蔵秀と雅乃のお互いを想う淡い気持ちの行方も気になるところ。シリーズの中でどう進展していくのか注目。

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    2010年07月03日
  • 峠越え

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    粋が詰まった1冊であった。

    物語は出開帳と久能山参りからなり、
    己の器量を試されながら峠を越える新三郎とおりゅう。

    てきやの元締め四天王と女衒の元締めと旅する途中の
    岡田屋と東六、大田屋と富五郎のくだりは気持ちよかった。

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    2010年06月29日
  • 梅咲きぬ

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    この主人公に憧れます。

    ちょっとせつない恋もありますが、それもまたいい。

    こんな風に、かっこいいステキな女性になりたいと思います。

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    2010年06月24日
  • 牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)

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    深川黄表紙の続編。
    美味すぎる土佐の酒、司牡丹の江戸での広目を請け負った4人。
    江戸から土佐にかけての道中、
    それほど難儀しなかったようにも思えたが、
    出会う人々のあったかさでホッコリ。
    宗佑の行く末が気になるところだ。

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    2010年06月22日
  • 深川黄表紙掛取り帖

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    いつも思うが、読み始めに食いつけない(笑)
    が、読み進めるうち
    大田屋、紀文、猪之吉、雄之助など
    見事に絡み合っているなぁと。
    最後、吉保のくだりはもう少し深く書かれていてもよかったかな。
    続編を考え、巻末に登場させたのなら仕方の無いことだが。

    粋で男気あふれる・・・という、
    いつものかっこよさは足りないが
    続編も楽しみになる一冊であった。

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    2010年06月21日
  • 梅咲きぬ

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    江戸屋四代目秀弥の子供時代の物語。
    三代目の物語ともいえる。
    少し話が飛ぶ場面が多いが、
    損料屋の時から気に入ってた秀弥。かっこよい。
    嫌なコトを忘れられる時間である。

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    2010年05月23日
  • 牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)

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    山師を父に持つ蔵秀 親から頼まれた土佐の名酒をお江戸で売り捌くのに、いつもの広目屋(広告代理店)仲間とひと働き

    気の良い仲間達の活動が更なる味方を生み出し、遂には敵の手先までもが仲間に!

    山本一力先生の痛快な時代物です

    この作品は続編みたいだから楽しみが増えました

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    2010年05月11日