山本一力のレビュー一覧

  • 決戦!忠臣蔵
    結局、真相は、藪の中。なぜ浅野内匠頭は、吉良上野介に斬りかかったのか。ここまで資料が何も出てこない事件も珍しい。

    諸田玲子の「与五郎の妻」が特に良かった。泣けた。
  • 花だいこん
    山本一力の名作「だいこん」の待望の続編と思いきやスピンオフ的な作品でした。一膳飯店「だいこん」を辞したつばきの父親を主人公に、老舗薬屋の看板仕立てに奔走する姿が肝の話となりましたが、山本一力お得意の義理人情に溢れた江戸っ子の真骨頂物語で、読んでいて清々しい気持ちになりました!山本一力の次回作に期待で...続きを読む
  • 損料屋喜八郎始末控え 粗茶を一服
    あいかわらず面白い。秀弥との仲もじれったいくらいに進まないのが、またいいのかもしれない。ただ起きる事件がちょっと血なまぐさくなっている感じがするのは私だけなのだろうか?
  • ずんずん!
    ドラマ化されていたとはつゆ知らず。

    ものすごい日本神話だけど、
    こういう部分が今の日本にも残っていると
    信じたい。
    これがファンタジーに思ってしまう世界に
    なりませんように。
  • 固結び 損料屋喜八郎始末控え
    喜八郎周囲の人たちが起こす厄介ごとなど7つの短編
    面白かったです。一つでは物足りない、全部読み終わって大満足
    今回は男女の恋愛模様に絡む話が多かった中、あの政八が珍しく男意気をみせるエピソードが印象的。そして秀弥、おとよ、おけい、女性陣は皆強し
  • あかね空
    「山本一力」の時代小説『あかね空』を読みました。

    「浅田次郎」作品、「佐伯泰英」作品に続き、時代小説です。

    -----story-------------
    しみじみとした感動を呼んだ傑作人情時代小説
    京から江戸に下った豆腐職人「永吉」と妻「おふみ」、そして子供たち。
    親子二代の有為転変にかけがえ...続きを読む
  • 損料屋喜八郎始末控え 粗茶を一服
    続け様に山本さんの損料屋喜八郎シリーズを読んでしまった。無論面白いからである。

    山本さんの著作、しかも同じシリーズの三冊目ともなれば、気合を入れることもなく安心して読み進むことができる。無防備にストーリーの中に埋没できる。

    シリーズ三冊目ともなるとそれぞれの登場人物たちの個性が際立ってくる。

    ...続きを読む
  • 蒼龍
    4.0
    山本一力の小説を初めて読んだけれど、なんとなく先が読めながらも感動できるので、好みなのかもしれない。次はあかね空を読む。
  • だいこん
    短く言い表すなら大江戸細腕繁盛記。
    主人公の名はつばき。
    彼女が17歳で始めた一膳飯屋「だいこん」を舞台に、数々の苦難と難題に負けず己の道を進む姿は、何とも小気味良い。
    しばらくご無沙汰していた山本一力氏の本。
    2005年の刊行だが、文章の中に散りばめられた「言葉」は今の自分にも問いを投げ掛ける。
  • 深川駕籠 クリ粥
    たくさんの人々を巻き込んでの人情話
    めちゃくちゃ都合良く人が繋がって行く( ̄▽ ̄)

    都合良くラストまで突っ走って読み手に考える隙を与えないのが山本一力なのだ‼︎笑

    とりあえず今年読むと言った三冊は読み終えた‼︎



  • 本からはじまる物語
    本が好きな人には是非読んでほしい!
    本と人との関わり方、大切な本の思い出、ファンタジーな物語もあり、、、

    色々な方のストーリーをいっぺんに楽しめる欲張りな本です!!
  • たすけ鍼 立夏の水菓子
    シリーズ2作目。鍼灸師の染谷の治療が神がかってきた。
    ●衣替え
     嫌われる検校の毛むくじゃらの12才の娘をお灸で治療。何度かの治療で毛もスッキリと快癒。お灸にこんな効果があるのか、初めて知りました。
    ●居眠り初め
     大晦日の宴会で10人の川並の内、半数が腹痛。鍼灸で快癒。手伝いの染谷の娘も父親を改め...続きを読む
  • たすけ鍼
    山本一力氏得意の人情噺。染谷(せんこく)という名鍼灸師が中心だが、隣に住む幼馴染の同年齢の医師である昭年も名医師であり、二人で協力しあい患者を救ってゆく。自分の後継も考え、子供たちを無償で教育してゆく。金儲けしか考えなかった豪商が、家族や自分を救ってくれた染谷に心酔し援助を申し出る。それに応える染谷...続きを読む
  • 深川黄表紙掛取り帖
    読み切り短編かと思いきや、繋がってる。途中から読みこぼしを戻っては読み拾い、引き込まれていく。先に続編を読んでしまい、本棚を探してこちらをよんだので、謎解きのような初々しい4人の繋がり。
  • 深川黄表紙掛取り帖
    主人公格の4人やその他ストーリーに絡む人々の立ち位置、関係、設定が明らかにならないまま話は進む。
    話は面白いのだけれどそう言ったものを理解せずに読んでいくのは何かフワフワした感じでじっくり味わえない気がする。
    もしかしたら本作品は一連のシリーズ物の内の一巻で、ファンたる読者ならばそんなことは了解事項...続きを読む
  • 朝の霧
    長宗我部氏の有力家臣・波川玄蕃を主人公とした時代小説。謀反を企てたとして長宗我部元親に滅ぼされた。『朝の霧』では玄蕃は名将であったが、元親に嫉妬され、次々と失脚の罠を仕掛けられた描かれる。『朝の霧』では最後まで謀反を考えていないが、これに近いことがあれば謀反を企てたとしても自然と思えるものである。前...続きを読む
  • あかね空
    初めて読んだ時代小説。若い頃、時代ものを敬遠していた自分が恥ずかしい。言葉遣いとか、古くさいんじゃないかとか勝手な偏見があったが、思っていたよりずっと読みやすかった。小さい頃から水戸黄門やら鬼平やらをテレビで見ていたから、実際には違和感ゼロ。
    内容は、長屋に暮らす一家の話。どの時代でも、親子の絆と葛...続きを読む
  • つばき
    深川の一膳飯屋を描く時代小説。山本一力は多くの作品で深川の情緒を描いている。『つばき』は冒頭から深川八幡祭りが描かれる。祭りは楽しいだけではない。祭りの寄付金をいくらにするかも悩まなければならない。「いかほどの寄進をすれば、出過ぎることにならず、さりとて足りないと後ろ指をさされることもないのか、それ...続きを読む
  • 千両かんばん
    「格式の高い料亭になど行きたくはなかった」(207頁)。それよりは「安くて美味い酒と肴が楽しめる」店がよい。これは堅実な消費者感覚だろう。値段と味は比例しない。面白いことに日本橋室町の大商人も料亭に出入りする姿を見られることを嫌った(207頁)。「あの店の旦那は、また今日も浜町(の料亭)においでのよ...続きを読む
  • 損料屋喜八郎始末控え 粗茶を一服
     再読。『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ3作目。7編からなる連作。前半3編は、四郎左衛門の猫好きを逆手にとって大口屋が仕掛けた伊勢屋追い落とし作戦の顛末を描く。

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     前作『赤絵の桜』で主人公・喜八郎の傑物ぶりは大きく印象づけられたからでしょう。本作で活躍するのはかつ...続きを読む