山本一力のレビュー一覧

  • 本からはじまる物語

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    全体的にかなりのショートショートで18人の作家で有名な作家も取り揃えて234ページとは、かなりお得感がある。
    そして、それぞれが書店や貸本屋、本にまつわる出来事を綴っていくのはおもしろかった。

    本を読むのが苦手な人もこのくらいの短さであれば読むのも楽なのかなと思った。

    個人的には下記が印象に残ったが、
    それぞれの作家さんがこんな短い話しにきちんと自分の色を出しているのはすごいと思った。

    十一月の約束 本多孝好
    サラマンダー いしいしんじ
    読書家ロップ 朱川湊人
    閻魔堂の虹 山本一力

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    2025年10月05日
  • 本からはじまる物語

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    面白かったー。
    「本」からはじまるのがテーマといっても、それぞれの作家さんごとにアプローチが違って、ジャンルもそれぞれで楽しかった。
    恩田陸さんの「飛び出す絵本」、「飛び出す」の意味をそう持っていくか、というのが面白いし、阿刀田高さんの『本屋の魔法使い』も素敵。石田衣良さん三崎亜記が久々だった。
    どれもよかったけど、やっぱり、なんと言っても朱川湊人さん!ここで猫の話が読めるなんて、最高すぎる。朱川さん、大好きだー。お初の山本一力さんも猫♪
    はい、もう、これはかんっぺきに猫本である!!

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    2025年05月26日
  • 銭売り賽蔵

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    初めて読む作家です。『ジョン・マン』シリーズが完結(完結するのか知りませんが)すれば読みたいと思っていた作家です。

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    2025年04月08日
  • あかね空

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    江戸時代の豆腐屋を描いた物語。
    店をやるために京から1人でやってきた永吉と、その妻のおきみ。
    そして子供達までを描いた親子2代の物語。


    最初は江戸で認められないお豆腐を売るために奮闘する夫婦の物語が、
    商売のお話がメインで、お豆腐屋さんというセレクトも含めて楽しく読んでいたが、

    やはりこの物語の主題は子供たちが生まれてから。
    それまで仲の良かった夫婦には明らかに溝が生まれ、子供たちも心身ともに成長をしていく中で
    やがて自我が芽生えて、しっかりと生きている。

    家族を思いやるからこそ、相手とすれ違い、時にはぶつかることもある。
    だけど、家族だからこそわかることや、家族だからこそ作れるものだ

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    2025年03月25日
  • 銭売り賽蔵

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    山本一力さんの作品を読むと、心が弾む。なんか、いても立ってもいられないような気持ちになるのは、なんでだろう?ここに登場する男も女も、自分もこうありたい、と思う理想の人間だからかも知れない。どの作品を読んでも、そんな気にさせてしまうのは、山本一力さんの凄さだろう。

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    2025年03月20日
  • ずんずん!

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    全米に日本のおもてなしの心を伝える為、奥野デザインと日本新社、東和映像が異例のタッグを組みクライアントのJCAへプレゼンの映像を制作する。
    紹介する題材は新聞配達と牛乳配達だ、きっかけは配達員が届け先の女性の異変に気付き一命を救った事。
    中心人物の亮介、玉枝、みき、聡美のプレゼンにかける熱意や氷雨や猛暑の早朝に繰り広げられる配達員のドラマが一つの映像として作成されていく様を描く作者に脱帽。
    現在、消えいく新聞、牛乳配達をどう感じこの作品を描いた作者の心粋と消えゆく日本文化に寂しさを感じました。

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    2025年01月03日
  • だいこん

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    とにかく面白かったです。江戸深川の一膳飯屋のお話だけど、江戸のことを書く作家さんとしては右に出る人いない感じすらうかがえる。

    娘さんの心意気があって、現代のチャラチャラしたお姉さん達に、働く生き甲斐がこう言うものだと伝えたくなる作品だ。

    楽しかったです。

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    2024年11月29日
  • あかね空

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    ネタバレ

    『だいこん』を読もうと思っていたんだけど、こちらが代表作とのことだったので、ひとまずこちらから。

    お豆腐屋さんの人情話ということで、期待大で読んだはいいけど、毒母の話。
    私苦手なんだよねぇ…不器用だとかなんだとかで話を綺麗にまとめられても、散々家族、しかも子供を傷つけているんだし、気分が悪い。
    しかも「京やで子どもを産むな」って、自分が死にたくないからとしか思えない。
    栄太郎も母親の行動に辟易しながらも、賭場だの洲崎だので楽しい思いをして、随分勝手すぎるでしょ。

    話の展開や、文章の雰囲気は好みだったから、『だいこん』に期待!

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    2024年11月11日
  • だいこん

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    Audibleで。14時間半だったけど、4日で聴き終わった(^^ゞ 椿が炊き出しで年季の入った料理屋のおかみさんより美味しいご飯が炊けるようになったところから一気に面白くなった。続きは文庫で読めるっぽいので、サンプルダウンロードした(*^^*)

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    2024年10月26日
  • たすけ鍼

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    江戸の風情、情景が目に浮かぶ様な一冊。
    江戸時代にタイムスリップしたいと思ってるので、面白く読めた。
    染谷の様な心技備わった鍼灸師が現代にも居たらなぁ。
    死脈から実母の死に目に会わせた話、染谷の名医ぶりに感動した。
    〜ひとを生かすと同様に、正しく寿命を告げることは、まことに名医にのみできること〜
    愛犬を亡くしたばかりで、私にとってかかりつけの獣医がそれに当たると身近に感じた。

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    2024年10月24日
  • 欅しぐれ 新装版

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    2007年版を久しぶりに再読。
    文庫で手元に置く前に、単行本で読んで惚れ込んで購入。
    たまに無性に読みたくなる。

    大きな商家の旦那と賭場を仕切る渡世人の友情。
    お通夜のシーンがやはりいい。しびれる。

    こういう人と人の繋がりに憧れている。

    小村雪岱の挿画もすてき。

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    2024年09月26日
  • ジョン・マン 2 大洋編

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    大洋編も★5つ
    なぜなら読んでる最中に数回泣いてしまったからです。
    波濤編、大洋編共に万次郎は出会いに恵まれていたんだと思うけど、貧しいながらも良い家庭教育を受けたんだろうなと感じる。
    そして心が強い、、古き良き日本人。

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    2024年09月23日
  • ジョン・マン 1 波濤編

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    文句なしの★5つ
    最初から切ない親子愛、主人公に関係する人達を日本とアメリカでストーリーが進む。
    四国が舞台の小説は本当に心惹かれます。

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    2024年09月23日
  • 深川駕籠 クリ粥

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    駕籠舁きの新太郎、尚平が住む木兵衛店。

    そこに同じく住む一人者の桶職人、鉄蔵が最期の願いにクリ粥を食いたい、と二人に頼む…


    うなぎが食べたい!!

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    2024年08月28日
  • 背負い富士

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    ネタバレ

    全国から二千人を超える弔問客が、次郎長の死を悼んで清水港に集まった。葬儀の列は、およそ半里の長さになったと言う
    お礼にかえて
    心底から次郎長を大事にされている田口氏は、次郎長関連の史実・資料・知識・造詣の全てを、惜しみなく提供してくださった
    解説:田口英彌
    一力さんの新しい作品の誕生である。題名の背負い富士は、
    「さあ来い富士を背中に背負って立つ、男の中の男1匹」
    と言う次郎長人物表から撮ったものと、私は推察している
    次郎長の菩提寺は、梅陰寺という臨済宗妙心寺派の寺である

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    2024年06月25日
  • ジョン・マン 7 邂逅編

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    鎖国中の日本は武士社会。
    一方アメリカは能力さえあれば、人種、身分の差別なく生きられる。万次郎はそんな日本に帰ることを選んだが、自分ならアメリカで生きる事を選ぶと思う、薄情かも知れないが…
    この先も読みたいがこれで一旦終わりの様だ、他の本を当たろう。

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    2024年06月19日
  • ジョン・マン 6 順風編

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    ジョンマン、晴れて二等航海士としてフランクリン号で出航する、順風満帆という言葉がピッタリだと思った。
    冷静で賢く、礼節が備わった万次郎はジャパンの誇りだ!
    土佐で節分時に鬼が集落全戸を回るなか、子供たちは怖くて泣き出すのに、万次郎の妹は泣くのを我慢して「お兄ちゃんを助けてや」と頼んだのにこっちが泣かされた。

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    2024年06月12日
  • 深川駕籠

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    ネタバレ

    江戸深川の駕籠かき職人の物語と聞いて、市井人情モノかと思いきや…いや、実際そうでもあるのだが…意外にもアスリート小説の類。

    バイアスロン(走って泳ぐ)的なアスリートストーリーがあり、そこに努力・友情・勝利というどこぞの少年週刊誌的なテーマに加えて、粋やらいなせやら男っぷりやらと、威勢の良さが読ませ処。

    江戸という時代がそうさせるのだろうが、男臭い物語。女性が絡むのは家事と裏方と被害者のみという、令和の世では何かしらのコードに引っかかりそうな

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    2024年04月28日
  • たすけ鍼 天神参り

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    このたびは染谷先生の「たすけ鍼」炸裂というより、息・勘四郎と娘・いまりのもどかしい縁結びがお話の中心でございました。なにせあの先生と太郎さんのお子様たちですのでねぇ、そりゃあ聡いことは言うに及ばずですよ。ところが、恋沙汰となると多少は抜けてた方がよろしいようで。おもんばかるばかりでは好機を失する。検番の女将の信条、いいじゃないですか。「いつまでも、あると思うな親とカネ。ないと思うな、えにしと災難」私ほどの年にもなりますと、えにしについては「あると思うな」に分類されますな。さて、続刊で両人の行く末はいかに。

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    2024年02月16日
  • 深川駕籠

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    辻駕籠かきの新太郎と尚平。

    深川への帰りに、雑司が谷へ八ツ時までに駆けてくれと頼まれる。

    しかし、帰りのために断ると「歩き駕籠」だと嗤われたため、新太郎達は髷を賭けて走り始める...


    続編も出ているとのことで、楽しみ。

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    2024年02月16日