山本一力のレビュー一覧
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『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ2作目。5編からなる連作。再読。
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1作目より更に趣向が凝らされ、楽しませてくれる作品に仕上がっていました。
前半3編の中心は定番どおり喜八郎の活躍なのですが、伊勢屋については人間味溢れる意外な横顔も描かれていて、シリーズの奥行...続きを読むPosted by ブクログ -
『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ第1作。深川で小さな損料屋を営む喜八郎が、真っ当に生きる人たちの暮らしを守る姿を描く経済時代小説。4編からなる連作。再読。
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田沼バブル経済と定信緊縮財政。真逆の政治体制に翻弄される江戸が舞台です。
そして主人公は、深川で損料屋...続きを読むPosted by ブクログ -
山本一力の作品は以前から好きで読んでいます。作者独特の文建てで、説明文の中に会話文が埋没している書き方のものが
多いのですが、この作品は、会話文が読みやすくて全体を通しての読みづらさがないように思いました。
単行で出た本だとは思いますが、今後の太吉の生き様をみたい気持ちが強いので、ぜひ続編を...続きを読む -
内容(「BOOK」データベースより)
深川で鍼灸師を営む染谷。「医は仁術」と心得て、朋友の漢方医・昭年とともに市井の人々を癒す。元辰巳芸者で気風のいい内儀の太郎にも支えられ、人助けに世直しにと奔走する日々を人情味あふれる筆致で綴る。現代の疲れた心にもじんわり効く長篇時代小説『たすけ鍼』待望の続編。 ...続きを読むPosted by ブクログ -
ペリーが江戸に来航する8年前に、米国の捕鯨船の船乗りと無人島に漂着した日本人11名の間でこんな感動的な交流があったとは、知らなかった。
山本一力は異国人と日本人との交流を描くのがうまいなあ。
もっと、別な物語も読みたくなった。Posted by ブクログ -
何気なく眼に留めて入手し…読み始めてみて…頁を繰る毎に、この一冊に出会えたことを感謝してみたくなった…素敵な作品だった!!
「カズサビーチ」というのは、日本に来航した外国船の船長が「あそこは?」と尋ねて「上総」という回答を得たことから、船が接近した辺りを「カズサビーチ」と呼び習わして、航海日誌にそう...続きを読むPosted by ブクログ -
お久しぶりのジョン・マン。前を向いているのに変わりはない。たまには横向いたら?と思ってしまうのは意地悪かしらん。この意志の高さと堅さはどこから生まれたのだろう。時にはヘラヘラしてたかなぁ。Posted by ブクログ