山本一力のレビュー一覧
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時代小説 人情小説の 著者の
「自伝」的 小説・・・エッセイとしても捉える事ができる
人のドラマの中に
物語の 綴り手の核がある
早い時期に この作品を読んだおかげで
山本一力作品が 更に 身近に感じる事が
出来るようになったPosted by ブクログ -
江戸深川を舞台にした市井時代小説です。「辰巳」とは江戸深川のこと。深川は江戸城の辰巳の方角(東南)にあたるからです。山本一力氏が長唄『巽(辰巳)八景』に材を得て紡いだ八篇の物語です。八編とも極上の物語です。それぞれ味わいが深く、私は一篇読み終えるごとにしばらく心地よい余韻に浸りました。中でも「永代寺...続きを読むPosted by ブクログ
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足自慢の飛脚さん.メールや携帯が飛び交い,荷物なんてあっという間に届く現代では,考えられない時間の過ごし方がはらはらする.
書店で平積みになってて,偶然手に取り,山本一力を初めて知った作品.Posted by ブクログ -
巨利をむさぼる札差、借金にあえぐ御家人。これをたすける為に幕府は借金棒引き令を出すが…どこまでも強かな札差相手に損料屋が知恵を絞る短編集。最初は強欲な札差をやっつけるのが痛快だが、札差にも札差の立場があり、そちらからの視点も入ってくるのが公平だと感心する。何しろ元はといえば借金踏み倒す幕府の方が泥棒...続きを読むPosted by ブクログ
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自分にとっての初の山本一力作品。他の作品と通ずる深川を中心とした鯔背なオトコたちと彼らを支えるオンナたちの世界にハマりました。剣の腕に頼らず頭脳戦で繰り広げられる話は今まで自分が読んできた時代小説とは一線を画すもので、この部分だけでも読み応えがあります。また池波正太郎的に劇中の食に関する部分もリアル...続きを読むPosted by ブクログ
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4話の短編小説集。江戸時代の話だが、仕事の内容も現代に通じるものがあるし、人間関係の機微も同じだなあと思う。あかね空もそうだったが、表紙の題字もよい。Posted by ブクログ
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山本一力のあかね空の前の作品。
損料屋、札差という初めて聞く職業とともに江戸時代の町人文化に触れられる快作!
喜八郎のかっこよさとともに、秋山、奉行という見守り、そして責任を引き受けるという上司のカッコヨサ・・・。Posted by ブクログ