山本一力のレビュー一覧

  • 大川わたり

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    江戸の市井の銀次。
    借金を返すまでは、決められた約束事を守らなければならない。

    スラスラと読めて、読み終わった後は心が温かくなった作品。

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    2013年05月05日
  • おたふく

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    お兄さんと弟の、凛としただけど愛に満ちあふれた兄弟愛にほろり。主人公の姑たる男の職人気質にくらり。そして、彼らの作る握り飯の描写にゴクリ・・・食いたい!その握り飯食いたい!!
     ただ、登場人物が多過ぎて話しがやや発散している気がするのと(物覚え悪くて、登場人物の名前が全部覚えられないわ・・)、あんな弁当で経済効果が上がるのだろうか・・メシ代に金が必要になるんだし、他の買い物控えたりするんじゃないの?とか。まあ、「アベノミクスを奨励してるんじゃないの?」なんて、うがった見方しちゃたからかもしれませんが。
     「経済は生き物」ということは、ちゃんと実感出来る書き方だったと思います。

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    2013年05月05日
  • 味憶めぐり 伝えたい本寸法の味

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    作家さんが記した食に関するエッセイにはハズレがほとんどない。ましてやそれが時代小説家によるものであれば。本作も期待に違わず食事やレストランに関する珠玉の文章に溢れている。「味憶」という造語はしっくりこないが、味覚がいかにプリミティブに記憶を刺激するかを言外に説き、うまそうな食い物をどんなグルメレポート番組より見事に具象化してみせる著者の力量には敬服するのみである。

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    2013年03月18日
  • 梅咲きぬ

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    20130209 久しぶりに読む。作者の思いが出ている。読んでて辛くなるときもあるが生き方を問われているような気がする。

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    2013年02月09日
  • まとい大名

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    面白かった。
    落語の世界のような感じでした。
    長くて読む気が少し萎えたが、後半は一気に読めました。
    男の世界という感じで当時はやっぱり花形職業だったんでしょう。
    最後の火への感謝は重要ですね。
    ナウシカの谷の人の言葉を思い出しました。

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    2012年12月02日
  • かんじき飛脚(新潮文庫)

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    始まりは微妙・・・でも読み進めていくうちにどんどん面白くなってきました。
    臨場感溢れる描写とか流石!

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    2012年10月26日
  • ほうき星 下

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    山本一力さんの作品は何冊か読みましたが、これは読み出しで“微妙かな・・・?”と思いました。でも読み進めていくうちにどんどん面白くなり、結局夜中の3時までかかって上下巻を読んでしまいました!

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    2012年10月20日
  • いかずち切り

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    巨大な騙りにまんまと引っかかった札差に泣きつかれ五万両の奪還に乗りだしたのは、江戸の裏金融界でその名を知られた「いかずちの弦蔵」。「一番大事なことは、カネをどう受け取るかの段取りだ」―江戸と大坂を股にかけ、弦蔵と騙りの一味が智恵と度胸の大勝負!迫力と興奮のノンストップ傑作時代小説。

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    2012年10月03日
  • くじら組

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     土佐・津呂浦の鯨組がアメリカの蒸気船をいち早く発見。伝え聞いた幕閣から黒船対策のため召し出しの声がかかるが、その前に、鯨組には仲間を屠った巨大マッコウクジラ“黒船”との死闘が待っていた。江戸時代の勇壮な鯨漁師たちの心意気を今に伝える傑作時代小説。

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    2012年10月03日
  • 草笛の音次郎

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    時代劇は今はなくしてしまったものを現前に提示するのに、最適なんだなぁと、当たり前のことを思い出させて頂きました。筋を通す、潔さが良いですね。そしてそれを守り伝える人の姿も。

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    2012年10月11日
  • いっぽん桜(新潮文庫)

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    家族の愛をしみじみと感じる短編集です。
    季節毎の花が、物語と共に心に染みてきます。

    すいかずらは、「忍冬」と書くそうです。
    真冬の雪に遭っても葉をしぼませないことで付けられたそうな。
    春の入口に出会って、気持ちを元気にさせてくれる花ですね…。

    個人的には、今年の夏は桔梗に囲まれていました。
    毎年忘れられない花になりそうです……。

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    2012年09月18日
  • 八つ花ごよみ(新潮文庫)

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    江戸の熟年世代を描いた八つの物語。熟年世代の生き方、思いが違和感なく共感できるようになると、熟年の仲間入りということか。

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    2012年08月31日
  • 損料屋喜八郎始末控え 赤絵の桜

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    もどかしい喜八郎と秀弥の距離がまたちょびっと詰まった最終話。
    いいねーいいね=!!

    全編通して、食べ物の描写が美味しそうで
    お腹が減る模様。

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    2012年07月23日
  • くじら組

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    幕末、土佐の鯨漁師たちと巨大マッコウクジラとの死闘を描く。

    鯨漁師たちの心意気や良し!

    で、クジラさんってけっこうコワイのですね。

    鯨漁師さんたちの、獲ったクジラに対する敬意。
    なんつうか、あっちこっちの海でワーワーやってるシーなんたらの団体のヒトビトに読んでほしい、と思いました。

    あと、方言を巧みに用いた作品というのは、やっぱ味わいが増して良いですね。うん。

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    2012年07月18日
  • 八つ花ごよみ(新潮文庫)

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    深川を舞台に、夫婦の愛と家族の絆を描いた八編の物語。それぞれの物語に、花の存在が素敵なスパイスとなってます。そばにいる人に対して間違いなく優しい気持ちになれる本。

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    2012年07月14日
  • 蒼龍

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    この人の時代物って巧いんだなあああやっぱり! 派手な物語ではないけどね、心に響く人情や粋な姿が本当にイイ! これはデビュー作を含む本だから、作者のキャリアが浅いうちに書いたものだと思うのだけど、とてもそうとは思えない落ち着いた雰囲気がいい。
    特にお気に入りなのが以下の3話。
    「のぼりうなぎ」:両方の立場が解るのよ。ただ、もうつらい。これはつらい。でも変わるんだな、という希望が覗く最後はね温かい。
    「節わかれ」:粋な話! 単純に面白いし気持ちがいい!
    「菜の花のかんざし」:切ない…! 武士としての己と父親としての自分の間で揺れ動くのが、切ない。

    面白かった。

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    2012年06月30日
  • 辰巳八景(新潮文庫)

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    深川に実在したであろう場所を舞台にした8つの短編集。いずれも、登場人物の優しさや、心意気、無念さが描かれていて、心地よい読後であった。

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    2012年06月10日
  • 梅咲きぬ

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    深川の料亭「江戸屋」の女将、母から娘へ温かく、時に厳しく器量・粋・覚悟を学びながら立派な女将に成長していく人情物語。

    「つらいときは、好きなだけ泣きなはれ。足るだけ泣いてもよろし。そやけど、自分が可哀相やいうて、あわれむことだけはあきまへんえ。それは毒や。つろうて泣くのと、あわれむのとは違いますよってな。」
    「つらいことと向き合うからといって自分を憐れんではなりません、それを始めるといつまで経っても抜け出ることがかなわなくなります。」
    「質素とみすぼらしさは別のことです。」・・・
    ちょっと出来過ぎ感があるが、生き方の勉強になる。
    山本作品ではかなり好きな部類。

    山本作品は8代吉宗から10代

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    2012年05月12日
  • 背負い富士

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    清水の次郎長と音吉、森の石松を絡めた作品。
    度量と男気あふれた生き方。
    江戸が津波の被害に遭った時、船を支援物資でいっぱいにして駆けつける話があり、イメージが今と重なった。

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    2012年03月10日
  • いすゞ鳴る

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    伊勢神宮参詣者をツアコンするお話。安政の大地震直後に伊勢参りに出かける江戸一行と、土佐の鯨漁師たちとの奇縁にひきこまれた。地震も続くし、親も還暦を迎えるし、今年は伊勢参りをしようかな。

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    2012年02月12日