山本一力のレビュー一覧

  • ほうき星 下

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    恋を取るか、仕事をとるか
    江戸の時代の、魚屋の男性と絵師の女性が所帯をもつにはなかなか厳しいのがありそう。今でも少しはあるかもしれない。自分の生き方を探し続けるさちに感心する。江戸から土佐への長い船旅に時代を感じる。大地震の江戸へ帰るのに何日もかかる。救援物資が届くのにも今より大変な時間がかかったのだろう。それでも人の生きようとする力は大したものだ。

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    2012年01月14日
  • ほうき星 上

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    両親を亡くしながらも、周りの人びとに支えられて生きていく さち。
    父親と同じ絵師の道に進む中で、師匠の教えを大事にしているのが良くわかる。
    あまりに良い子過ぎる気がするが、一人の女の子がどう成長していくか楽しみになってきた。

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    2012年01月13日
  • ほうき星 上

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    面白かった。安心して読める。

    江戸の生活が生き生き描かれている。

    大店の主人のあり方、長屋での付き合い方、深川っ子の粋、修行のあり方、今にもつながるなぁなんて感じ、とても良いです。

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    2012年01月11日
  • かんじき飛脚(新潮文庫)

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    加賀藩の「三度飛脚」が、藩の危機に密命を帯びて江戸と領国を往復する。で、それを阻止せんとする幕府隠密との対決。

    いやー、飛脚っていうヒトたちは凄かったんだなぁ。
    はじめて知りました。
    で、その任務の重要性と過酷さを人々は知っているものだから、すごく手厚く扱われていたのですね。
    厳冬の時期の交通の難所の描写も、昔の旅の命がけ具合がよくわかりました。

    猟師さんたち、ナイスガイ!

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    2011年11月21日
  • だいこん

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     現時点と過去をうまく行き来しながら、話が進んで行く。一つひとつのエピソードがとても面白く、語り口も引き込まれる。ただし、ちょっと話が尻切れとんぼ的であるのが残念。一つひとつのエピソードも、もっと深堀りすると面白いと思うのだが。

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    2011年11月05日
  • 背負い富士

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    坂本竜馬、新撰組、篤姫など、大河ドラマやその他の媒体で有名な幕末の人物ですが、この作品の主人公もそのひとりである。
    「清水の次郎長」こと、山本長五郎が主人公の作品である。
    ご存知、森の石松や大政、小政ら次郎長一家も揃い踏みである。
    かといって、任侠の切った張ったの時代小説とせず、しっかりと主人公のバックボーンからを丁寧に書き、なぜこの人物が没後100年近くたって尚、慕われる人物像であるかが納得できる歴史小説として仕上がっていると思う。
    さすが山本一力!と膝を叩いてしまう感である。

    幕末を語る上で必ず出るキーワード、勤王、佐幕。
    そのような区別などせず、義理と人情で同時代を生きた男。
    清水の次

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    2011年10月28日
  • 欅しぐれ

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    山本一力先生のミッション小説です

    任侠の世界を生きる猪之吉と大店の
    主「太兵衛」の漢(おとこ)同士の
    つきあいが、騙(かたり)をたくら
    む者から店を守る

    読み応えあり!

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    2011年10月27日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    棄捐令の功罪は重く問われるなぁ
    現代の日本とも見まごう不景気を
    もたらした政策

    多分2度目に読んだのですが、前回は
    どことどこが敵対しているのか分かり
    づらかった

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    2011年10月25日
  • 梅咲きぬ

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    世襲で老舗暖簾を守ると言う事はこれだけ厳しい事なのかもしれない。
    親が自らを手本とし周囲からの信頼を得る姿を見せる事で子供はいつの日か自分も同じような人間になりたいと思うものなのでしょう。
    親の背中を見て子は育つ。
    自分も親として少し見習わなければと思わされましたね。

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    2011年10月23日
  • いっぽん桜(新潮文庫)

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    江戸人情モノの短編集。

    本の雑誌10月号の特集でオススメされ(?)、はじめて山本一力さんの本に手を出してみました。
    江戸の様々な職業の描写にコダワリを持っておられるような気がします。

    個人的には、表題作と土佐の話の2編がオモシロかったです。

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    2011年10月20日
  • 梅咲きぬ

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    有名料亭の女将を継がなければいけない立場で小さい頃から育てられた玉枝(秀弥)

    「自分を憐れむ涙は流すな。」とかすごく良い教訓も沢山あったけれど、
    恋愛は立場的に思うようにならず、ちょっと切なかったね。

    親子2代に渡る女将の半生記。
    個人的には割と好きな話でした。

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    2011年10月20日
  • 大川わたり

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    ネタバレ

    美しく晴れて澄み切った空のように、読後が気持ち良い本です。主人公の一生懸命さや、周囲の人物の奥深さなども楽しむことができます。江戸時代の精神文化の高さに酔いしれて、自分も努力家になりたいと、若い気持ちになりました。

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    2011年09月23日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    ネタバレ

    面白い。江戸の話だが、莫大な金を持ち、時代を謳歌していた札差屋が、幕府の政策で没落して行く栄枯盛衰の物語。ただ、借金を棒引きされて、一時は喜ぶ武家も、借金せざるを得ない構造で借金が難しくなると途端に借金を棒引きした担当者を恨んでしまうのが、現代と同じかも。主役は頭が切れてかっこいいのだが、悪役かと思うと別の顔もありそうな伊勢屋が気になります。続編を期待。

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    2011年09月20日
  • 背負い富士

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    後を引く山本一力先生(笑)
    だれにも書けなかった清水の次郎長
    その少年時代からの凄まじい生き様がスゴイ!
    ・・・少し同じ作家が続きすぎ(笑)

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    2011年09月11日
  • 研ぎ師太吉(新潮文庫)

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    山本一力先生のお仕事シリーズです!
    相変わらず実直に仕事する人物を描いていますが、いつもと趣向が異なるのは、推理小説仕立てになっています
    面白いのは、最後の解明する手立てが「拷問」っていうのが意表を突かれてしまいました

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    2011年09月11日
  • だいこん

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    貧しい下町の少女が一膳飯屋を起して繁盛させる。傾向としては「あかね空」と共通するが、ひたむきな主人公と家族、周囲が織り上げて嫌味がない。山本さん苦手の恋愛も抑えてるし(笑)
    ただ、これで終わるのは尻切れトンボの感もある。続編はないだろうし・・読後の物足りなさが残念。「知恵を使い、こころざしを捨てず、ひたむきに汗を流せば、道は開ける。ひとが力を貸してくれる」から大丈夫なんだろうな~

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    2011年09月11日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    鬼平犯科帳と同じ時代・地域が舞台だけに、読みながら色々とリンクしてくるのが面白い。どちらも表組織の奉行所から少し隠れた組織や人が活躍するのだけど、こちらはチャンバラが無い分、現代サスペンスに近い感じで読みやすいかも。富岡の周りを散策したくなった。

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    2011年08月13日
  • いっぽん桜(新潮文庫)

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    桜、萩、忍冬、朝顔、と、花を主題にした4篇の短編集。多くの人がレビューに書いているとおり、『萩ゆれて』が実に良かった。電車内で読んでたのですが、人目を気にせず浸れる環境で読みたかった。

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    2011年08月03日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    派手な事件は無いけど、市井の人々がちゃんと息づいている小説。
    江戸家の女将がいいね。あこがれます。

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    2011年08月01日
  • 草笛の音次郎

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    父の本です。何気なく読み出したら止まらず…
    多分夜の10時くらいから読み出したのですがこませの十郎捕り物前まで一気に読んでしまいました。

    山本一力氏の本は何度か読んでいたのでこの方の本なら、と安心して読み始めました。何せ面白かったのが渡世人らしくない主人公音次郎が初めての旅で失敗だらけで苦労を重ねる所が。何事も最初に経験するときって思うように行かないよなあ、と言う親近感がもてました。それが経験を重ねることにより、本来性質として備えている音次郎の性格のまっすぐさと器量の深さが発揮されあっという間に一冊終わってしまいました。
    出来れば江戸までの帰り道中もつぶさに書いて欲しかった…きっと珍道

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    2011年07月19日