山本一力のレビュー一覧

  • 草笛の音次郎

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    いわゆる股旅物ですね。それに捕物も織り交ぜて。
    ヤクザと言うより任侠の世界。しかも主人公が若くて母思いの良い男ですから、カラッとした感じでまずまずの爽快感はあります。
    でもその分、深みがないというか、私が時代物に求めるしっとりとした情緒は感じられません。ストーリーそのものもゴチャゴチャした感じですし。気楽に楽しむ小説、そういった評価でしょうか。

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    2017年10月30日
  • だいこん

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    内容(「BOOK」データベースより)

    江戸・浅草で一膳飯屋「だいこん」を営むつばきとその家族の物語。腕のいい大工だが、博打好きの父・安治、貧しい暮らしのなかで夫を支える母・みのぶ、二人の妹さくらとかえで―。飯炊きの技と抜きん出た商才を持ったつばきが、温かな家族や周囲の情深い人々の助けを借りながら、困難を乗り越え店とともに成長していく。直木賞作家が贈る下町人情溢れる細腕繁盛記。

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    2017年10月13日
  • ジョン・マン 6 順風編

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    100円値上げ?~二等航海士となり樽作りの技術も学んだ万次郎は鯨が減少して狙いを太平洋日本近海に変えた新造船・フランクリン号に乗ったのは、ジョン・ハウランド号の副長だったアイラ・デイヴィス新船長に請われたからだった。ボストンに寄港し、大西洋東行きでベタ凪に出会うと水が悪くなり病人も出ると同級生から教えられ、石と棕櫚の葉などを用いた濾過装置を作成した。1846年6月アゾレス諸島12月ケープタウンを過ぎ、ニューアムステルダム島付近でメキシコ人コックと共に3m大のウミガメを仕留めたジョンは、新オフィサーとして乗組員の信頼を勝ち得た。嵐のオーストラリアを避け、チモール島ではオランダ人から日本の様子を聞

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    2017年09月08日
  • ジョン・マン 6 順風編

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    二等航海士となって,ジョンマンはフランクリン号に乗って船出する.アフリカからニューアムステルダム島,ニューアイルランド島,グアム島へと進路を進める.クジラの捕れないことと船長の病気,いろいろ問題を抱えつつ捕鯨の時期を待つ.ウミガメを捕るシーンはハラハラした.

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    2017年08月24日
  • 損料屋喜八郎始末控え 粗茶を一服

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    損料屋喜八郎始末控え・3

    喜八郎と伊勢屋は、すっかりお互いを認め合っている感じが・・?(まぁ、そう簡単に“仲良し”にはなれない間柄ですが)
    で、「喜八郎、伊勢屋を温泉に誘ったノリで、秀弥さんも誘っちゃいなよ!」と、思った次第です。

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    2017年08月14日
  • いかずち切り

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    “いかずちの弦蔵”を筆頭に、稲妻屋の面々がカッコイイです(勿論、おきち姐さんも)。

    礼金をケチった強欲な札差に、どんな仕返しするのかな・・とワクワクしたところで、終わってしまいました。
    続きは出ないのですかね。

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    2017年07月20日
  • ジョン・マン 6 順風編

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    間が空いて、話忘れちゃったけど、続き読めて良かったなとまだ日本着かないのかい!感。

    他のドラマ、漫画でもちょこっと登場してくる「ジョンマン」の事は知っていたし、何故か面白顔で特にふーんと言う感じだったが、そんな「ジョンマン」にフォーカスして(それも長編で)描いてくれた著者には感謝。
    この時代でも実力が有れば、差別なく待遇してくれる、アメリカ文化にも改めて感心。

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    2017年07月11日
  • ジョン・マン 4 青雲編

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    アメリカ・北東部の港町で暮らし始める万次郎と万次郎をそのまま受け入れる港町の住民の気質が描かれる。
    万次郎は、アメリカの暮らしや考え方を次第に理解していく。
    少し、中だるみ感。

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    2017年07月01日
  • ほうき星 上

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    28年11月15日〜21日。
    ほうき星の出現に合わせるように産まれたさち。幸せな幼児時代を経て、両親、祖母の死。しかしメゲる事なく、おばの大店 に引き取られ、わきまえを持ちながらも 明るく生きて行く。そして死んだ父の絵の師匠の元で、弟子としての修行生活が始まる。さちの機知にとんで明るい性格と、天性の絵師としての才能。さちのこれからの人生が、どう展開して行くのか。今後に期待を持って、上巻を読み終えた。山本一力さんの描く深川の人々には、本当に憧れる。人間いかに生きるべきかを知らしめているように思うのだ。

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    2016年11月21日
  • 朝の霧

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    あまりに爽やかな武将とその一族。
    なんでもありの戦国の世で、謀略や裏切りでのし上がったものも多いが、このような生き方を選んだ人もいたのだろう。

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    2016年09月01日
  • 蒼龍

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    時代物短編。

    5つの短編のうち、最初の『のぼりうなぎ』と
    『菜の花かんざし』は最後どうなったのか。
    妙な所でくぎられ、後は想像にお任せします状態?
    どう転んだのかが気になります。

    主人公も様々で、職人だったり店の若君だったり
    武家だったり大工だったり。
    おかげで色々な生活やら考え方やらが分かります。

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    2016年08月04日
  • いかだ満月

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    江戸に生きる材木商たちの話だが、ちょっと中途半端感が否めない。
    彼らの描写は具体的で生き生きとしているが、話としては一体何が言いたかったのだろうか、という感じ。
    磔になった鼠小僧の妻と子どもという特別極まりない設定をもう少し別のことで活かせなかったのか…

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    2016年03月25日
  • あかね空

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    「親子三代にわたる家族の物語。『絆』という言葉には糸が含まれているが、人と人との絆は、まさしく糸のようで、人に出会い人を知るうちに、その縁という絆が縺れ絡み合っていく。そこから幾つもの物語が生まれるけれど元をたどれば絡まりあった糸の集合体なのだろう。隙なくよく作り込まれた小説」との感想。

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    2016年03月02日
  • いっぽん桜(新潮文庫)

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    人情時代物…らしいが、くどくなくらず、さっと抜けていく涼しさがある。が、さっとしすぎていて、おそらく内容は忘れてしまうだろうなぁ。
    表題作のいっぽん桜が一番よかったかな。

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    2016年02月25日
  • 損料屋喜八郎始末控え

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    上司の不始末の責めを負って同心の職を辞し、
    刀を捨てた喜八郎。
    庶民相手に鍋釜や小銭を貸す損料屋に。
    元上役やいなせな仲間たちと力を合わせ、
    巨利を貪る札差と渡り合う。
    田沼バブルのはじけた江戸で繰り広げられる
    息詰まる頭脳戦。

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    2016年02月28日
  • 千両かんばん

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    人生の挫折からの 起死回生。江戸深川の人々の 馴れ合いでは無い人情。自身の腕と生き様に 厳しくも熱い想い。そんな人々が織りなす千両かんばん作り。大店大木屋の猪牙舟かんばんは、立春の陽を受けて今、目隠しの帆布が外される。

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    2016年02月07日
  • あかね空

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    希望を胸に身一つで上方から
    江戸へ下った豆腐職人の永吉。
    己の技量一筋に生きる永吉を支えるおふみ。
    夫婦となった二人は、京と江戸の味覚の違いに
    悩みながらもやっと表通りに店を構える。
    彼らを引き継いだ三人の子らの有為転変を
    親子二代にわたって描いた時代小説。

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    2016年01月10日
  • ジョン・マン 3 望郷編

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    ネタバレ

    巻末で、漸く、万次郎は「ジョン・マン」と呼ばれる一人前の捕鯨船乗りになり、初めてアメリカ大陸に上陸する。四国沖で、マッコウクジラを仕留める土佐の捕鯨船をみながら、ハワイで待つ4人の為に、望郷の念に堪えて、ジョン・ハウランド号に乗り続ける決意の重さに、思わず涙腺が緩んだ。

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    2015年12月23日
  • ジョン・マン 2 大洋編

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    ネタバレ

    2011年発行のこの太洋編から読み始めたが
    面白かった!
    あの有名なジョン万次郎の物語を長編作に仕上げてある。
    この本は、鳥島に漂流後、仲間の5人と共に
    アメリカの鯨油を取るための捕鯨船に救助されるところから
    始まっている。
    異文化の漂流者をジョン.ハウランド号のクルーたちが
    いかに扱い迎えたか。
    ホイットフィールド船長の等しくまっすぐに人を見抜く目、
    リーダーシップ、これは大きい。

    人と人の間には、言葉よりも心が大事だったのだろう。
    どんな風に迎えられ、同じく働き仲間になったのか。

    このシリーズ

    ジョン.マン 波濤編、太洋編、望郷編、青雲編、立志編、
    なんと5冊も!第1巻とも言える波濤

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    2015年12月05日
  • ジョン・マン 1 波濤編

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    ネタバレ

    第2巻から読み始めてしまった『ジョン.マン』
    第1巻の『波濤編』読み終えました。

    万次郎が故郷を追われ、商人船で逃げるように
    他の地へ、新しい仲間と仕事。
    信頼も受け新造船で、祝福を受け太洋へ。

    漁場を探して遠出をし、嵐にあってしまう。

    そこで偶然に彼らを救うのは、
    アメリカで急激に数を増やした捕鯨船。

    その船も新しい門出2度だった船だった。
    船長の人柄、賢さ。
    とても魅力的に描かれている。

    また始めは炊事係として働く万次郎の
    船上での料理も見所の一つ。

    まだまだあと3巻分楽しめるかと思うと。
    嬉しさも、こみ上げてくるというものだ。

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    2015年12月05日