山本一力のレビュー一覧
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昔、飛行機の中で、著者原作の映画「あかね空」をやっていて、妙に印象に残っていたので、別の江戸ものを読んでみようと思い手に取った。
駅伝は中学時代の3kmのみ、マラソンは柴又の60kmが自身の最長距離なので、金沢-江戸 間をそれより早いスピードで踏破する飛脚の脚力には脱帽だ。あっという間に読み終えた。
惜しいのは、松平定信の加賀藩虐めの動機にイマイチピンと来ないところ。政策レベルでは、現代の感覚では飛んだ愚作である棄捐令(借金棒引き)を出して信用大収縮をお越し、その善後策としての加賀藩虐めでは、隠密政治力をフルに発揮する、という、力の入れどころが何かとチグハグな徳川政治。
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玉枝は、深川の料亭「江戸屋」の女将である三代目秀弥の一人娘。周囲の人々の温かく、時に厳しい目に見守られながら、老舗の女将としての器量を学びつつ一人前に成長していく。山本作品にたびたび登場する四代目秀弥の少女時代にさかのぼり、母から娘へと受け継がれる江戸の女の心意気を描く、波乱万丈の物語。(カバーより)
時代物一辺倒の夫が感想を聞きたい、というので大至急読みました。
はい、凛として筋が通っていて好きですよ、こういうの。
ちょっと妬けますがね。
だって美人で、能力があって、器であるのですもの、ヒロインが。
しかし、なかなかのいい文章で、時代がよくわかります。
作者のお人柄でしょうか、 -
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「たすけ鍼」の続編です。
前作「たすけ鍼」を読んだのが2017年で、内容がうろ覚えだった為(我ながら、星だけつけてレビューを書いていないし・・(;´∀`))、前作を再読してから本書を読みました。
深川のスーパー鍼灸師・染谷先生を巡るあれこれ六話が収録されています。
人々の身体の不調を治すのは勿論、人助けや世直し的な相談まで受けてしまう染谷先生。
朋友の漢方医・昭年先生との老年になっても仲良しな感じは微笑ましいものがあります。
第五話「つぶ餡こし餡」第六話「立夏の水菓子」は、続いているので二話で中編ともいえます。旧知の菓子屋夫妻が渡世人(いわゆる“反社”みたいな人達)に付け入れられて染谷先生に -
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第126回直木賞受賞作品
親子二代の家族の絆
やはり、家族とはいえ、いや、家族だからこそ、お互いの気持ちを理解することは難しい。
互いを思いやるが故にすれ違う気持ち。
しかし、最後はやはり家族の絆がしっかりと描かれています。
また、本作では、悪役は一人。他は悪役っぽかったりしますが、人情熱い人たちばかりでした。
ストーリとしては、
江戸に下った豆腐職人の永吉。そして、その永吉を手伝ううちに夫婦となったおふみ。
しかし、京の豆腐は江戸ではなかなか受け入れらません。
そんな中、二人が力を合わせてその苦労を乗り越えていくのが前半。
そんな二人には、長男栄太郎を授かってから、徐々に不幸と行き違いが -
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ネタバレ上方から身一つで江戸へ下ってきた永吉が、深川の裏店で豆腐屋”京や”を開く。上方と江戸の豆腐の違いに悩みながらも、真摯に豆腐作りに打ち込み、やがて表通りに店を構えるまでになる。
それは、永吉の確かな腕と質の良い大豆を贅沢に使う製法だけでなく、おふみの明るく行動力のある支えや、嘉次郎のアドバイス、相州屋の女将の陰の支え、そういった人に恵まれたことも大きかっただろう。
しかし、その一方で、おふみの両親を含めた、永吉と家族の間には、不幸な出来事も多く、永吉が亡くなった後は、京やはどうなってしまうのだろう、、、と気が滅入る展開が続いた。
あとがきで触れられているように、著者の作品には『家族力』がテーマ -
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「みをつくし料理帖」を読んでいるからこの手の人情小説は慣れたものだが、どこまでも「縁」が縁を呼びどんどん進行していく話は今の世では若干引く。事業はこういった人の伝手で成功して行くものだけど、つばきはわがまま過ぎるのにいい人に囲まれ過ぎるがちょっと出来過ぎな気がしないでもない。ましてや、飯炊きが上手いだけでこううも成功してしまうと白けてしまう。
それでもボリュームのあるページ数を読みきれるだけの小説としての面白さはある。
途中から一切出てこなくなる渡世人、なんで?
弁当辺りからなんだか話がわやくちゃになるのは書下ろしでなく連載小説ならではのもので、もううすこしスマートにまとめて終われば評価も上が -
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木更津の薪炭問屋の娘おきょうは、深川の材木商と談判する為に単身江戸に向かいますが、折しも江戸は黒船来航で異常なピリピリムード。
通常ならさっさと通れるはずの船番所に留置されてしまいます。彼女を救うべく、取引先の薪炭問屋の手代・仙之助をはじめ男たちが動きだします。
実は、おきょうが留め置かれてしまったのは、吟味女・おせいの、個人的な恨みというか意地悪のせいだったのですが、生殺与奪の権力を持った人は本当に人間性が試されるというか、権力をかさににきて弱いものいじめをするクズが多い気がします。船番所同心の堀田なんて、クズ役人の最たるもので威張るだけでなく、悪事にも手を染めようとしていました。
与力の佐