山本一力のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ上方から身一つで江戸へ下ってきた永吉が、深川の裏店で豆腐屋”京や”を開く。上方と江戸の豆腐の違いに悩みながらも、真摯に豆腐作りに打ち込み、やがて表通りに店を構えるまでになる。
それは、永吉の確かな腕と質の良い大豆を贅沢に使う製法だけでなく、おふみの明るく行動力のある支えや、嘉次郎のアドバイス、相州屋の女将の陰の支え、そういった人に恵まれたことも大きかっただろう。
しかし、その一方で、おふみの両親を含めた、永吉と家族の間には、不幸な出来事も多く、永吉が亡くなった後は、京やはどうなってしまうのだろう、、、と気が滅入る展開が続いた。
あとがきで触れられているように、著者の作品には『家族力』がテーマ -
Posted by ブクログ
「みをつくし料理帖」を読んでいるからこの手の人情小説は慣れたものだが、どこまでも「縁」が縁を呼びどんどん進行していく話は今の世では若干引く。事業はこういった人の伝手で成功して行くものだけど、つばきはわがまま過ぎるのにいい人に囲まれ過ぎるがちょっと出来過ぎな気がしないでもない。ましてや、飯炊きが上手いだけでこううも成功してしまうと白けてしまう。
それでもボリュームのあるページ数を読みきれるだけの小説としての面白さはある。
途中から一切出てこなくなる渡世人、なんで?
弁当辺りからなんだか話がわやくちゃになるのは書下ろしでなく連載小説ならではのもので、もううすこしスマートにまとめて終われば評価も上が -
Posted by ブクログ
木更津の薪炭問屋の娘おきょうは、深川の材木商と談判する為に単身江戸に向かいますが、折しも江戸は黒船来航で異常なピリピリムード。
通常ならさっさと通れるはずの船番所に留置されてしまいます。彼女を救うべく、取引先の薪炭問屋の手代・仙之助をはじめ男たちが動きだします。
実は、おきょうが留め置かれてしまったのは、吟味女・おせいの、個人的な恨みというか意地悪のせいだったのですが、生殺与奪の権力を持った人は本当に人間性が試されるというか、権力をかさににきて弱いものいじめをするクズが多い気がします。船番所同心の堀田なんて、クズ役人の最たるもので威張るだけでなく、悪事にも手を染めようとしていました。
与力の佐 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語の展開がとても面白く、「どうなるのだろう?どうなるんだ?」と引き込まれ、読むペースもどんどん早くなっていった。
ただ、永吉とおふみが力を合わせて、豆腐屋が軌道に乗っていく前半に比べ、後半は不幸な事が多く、人が変わってしまったようなおふみをみるのがちょっと辛くなり、前半の興奮がなくなってしまった。でも、その崩れていく家族を取り戻すことができるのか?というのがこの作品のテーマの1つだと思うので、そう考えると非常に興味深く納得がいく。
おふみが悟郎の嫁であるすみに、「京やでこどもを産むんじゃないよ」と言った言葉の意味がわかった時、「あぁ、そうだったんだ」と気分が晴れつつも、おふみを思うととても切