山本一力のレビュー一覧
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「三度飛脚」は、江戸・金沢間570kmを毎月3度、夏場なら5日間で走り抜く。平場なら15kgの荷を担ぎ一日に80km走り抜く。しかも、「同じ側の手足を同時に出すのが飛脚の走り方。体がよじれなくてすむため、見かけには不器用でも長い道中を行くには身体にやさしい走り方。」本当だったらすごい。
「筋」は、幕府の棄損令による世情の不満を転化するため、外様への仕掛けを強める。取り潰しを防ぐため加賀から秘薬「密丸」を運ぶ三度飛脚とそれを阻止するお庭番の攻防という流れだが、「本筋」は飛脚達の生き様、それを取り巻く人たちの思い。
筋としては多少無理があり、もう一つに見えるかもしれないし、終章の攻防にそれぞれの思 -
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ネタバレ誰にも負けない飯炊きの上手さと商才を生かし、10代で自分の一膳飯屋を持ったつばきの人生を描いた時代小説。
「あかね空」を読んだ時も思ったけど、この作者は母親というものに対して何か確執があるのかなあ。
父親は借金を作って暴れても善人に描かれ、必死に家を守り子供を心配する母はヒステリーな人に描かれるので少し気になった。
肝心のお話自体は長いけど、つばきの才能でとんとん拍子に商いが大きくなっていくので心地よく読める。だけど、何もかも運任せにうまくいきすぎで人間の魅力や繋がりは見えにくかった。
結局「さあここから」というところで話が終わるので両親とも辰治ともどうなったのかわからずじまい。
ボリュー -
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最近ずっとご無沙汰していた山本一力さん。
デビュー当時は良かったんですけどね、どうも次から次に出版されるようになって、粗さが目立ってきたような気がします。
しかし、この作品はマズマズでした。
水売りについての解説が何度も繰り返されたり、ストーリーが成立してないところなど、若干粗い感じは無い訳ではありません。
しかし「真っ正直な商人/職人を描く」という山本さんらしいストーリーなのですが、そこに適度なひねりを入れることで、軽くなり過ぎないようにしています。いよいよ悪役登場!と思ったら、これが善人だったり、善人と思っていた人間がグズグズになったり。これらを私は良い方のひねりと見ましたが、山本さんらし -
Posted by ブクログ
「あかね空」を始め、山本作品にたびたび登場する、深川の料亭「江戸屋」の女将、秀弥。
三代目秀弥の娘玉枝が、温かく、時に厳しい目に見守られながら、老舗女将として成長していく物語。
玉枝が様々な人々から、厳しくも優しく教えられたことがすごく心に残る。
◯若いうちから楽することを覚えたらいけません。
◯辛い時は好きなだけ泣いていい。でも、自分が可哀想だとあわれむことだけはいけない。それは毒になる。
◯身の丈に過ぎたぜいたくは、世間様の笑ものになるばかりでなく、江戸屋の暖簾にもさわります。
◯質素とみすぼらしいのとは別のこと。
◯たとえ相手に非があろうとも、あからさまにそれを言いたてたり、