山本一力のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
山本一力、これまで何度か作品手に取ったのだが、読み通したことがなかった…。 初めて読んだ作品。 安政の大地震を契機に伊勢参りを企図する「江戸組」と、鯨の豊漁と漁師の安全を伊勢神宮に祈願しようとする「和歌山組」、そしてちょっと唐突に登場してくるのだが、御陣乗太鼓を伊勢神宮に奉納しようとする「能登組」の邂逅と交流の物語。 というとちょっと違うなぁ…。 まぁ、その三組特に、「江戸組」と「和歌山組」が伊勢参りに至るまでの物語がメインで、それぞれが伊勢に赴いてからの物語は結構アップテンポで進み大団円を迎える。 今後、山本一力の作品を読むかどうかは、びみょう…。
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Posted by ブクログ
江戸深川の十兵衛店に住む研ぎ師太吉を巡る人情話&謎解きミステリー。
以前は、武家屋敷で刀研ぎまでやっていた腕の良い研ぎ師の太吉だが、今は長屋住まいで料亭や一膳飯屋、魚屋や青菜の問屋の包丁研ぎを生業にしている。仕事への真摯な情熱と確かな腕前で、大川の東西で名の知れた研ぎ師だ。
そんな太吉が、飯屋の親娘のトラブルに巻き込まれ、結局は殺しの真犯人捜しに奔走することに…。
相変わらず、山本の話に登場する江戸下町の町人たちは活き活きして人が良くて義理人情に厚くて、みんな素敵だ。それと情景や人物の心情が、まるで自分がその場にいて一緒に行動しているように、スコーンと伝わってくる。
ただ、今まで読んだ山本の