あらすじ
両親。兄弟姉妹。連れ合いと、その身内。そしてわが子。これらのひとが、難局に際して力を分散させず、ひとつに結集すれば……(本文より)不安と混迷の時代、人と人のつながりが見直されている今、何を信じ、どう行動すればいいのか。直木賞作品『あかね空』の著者が、2億円もの借金返済にむかう勇気を与えられた家族の絆。困難なときにこそ求められ、元気の源となる「家族力」とは。3度の結婚をするなど、波乱万丈の人生から学んだ、愛と人情あふれる自伝エッセイ集。
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Posted by ブクログ
三度の結婚、二億の借金、浮気、倒産、嘘…さまざまな失敗をしてきた山本一力さんの自伝、エッセイ。
私は何度もくじけそうになった。そのときに支えてくれたのは、何よりも家内が示してくれた完全なる信頼である。「おとうさんの小説が一番面白いから」
この苦しさから逃げ出したい。人が寝静まった夜中に原稿を書きつつ、いくたび思ったことか。私が迷惑を及ぼしたひとたちは、貸した金が返らない状況を、おのれの責めに帰して受け入れ、待っていてくれる。今の俺には、投げ出したり悩んだりする贅沢は許されていない。
落ちたおかげでやり直すことができ、結果的にプラスになった。近道したやつには、後の人生のどこかで苦戦する。だとすれば、落ちたことがツキじゃないか。
これを書き通すことができたことこそが、家族力のあかしだと思っている。
Posted by ブクログ
家族は時には力強い絆で結ばれたり、
時にはやっかいな関係になる。
ひどい出来事があったとしても
それ以上に与えられたものが大きいと
もとに戻ることはできるし、
簡単にその関係を諦めてはいけないと思う。
Posted by ブクログ
歳の離れた夫婦、不思議に思っていたがエッセイを読んで納得
バブルを通じて、家族のあり方が変質したと私は思う。何が変わったか?家長の重みがなくなったことにつきる
それでも私には、真実、背中を押してくれる連れ合いも、家族も明日もいる。家内に感謝します
身の丈相応の暮らしをすれば、時代が変わっても、先代にできたことが、いまできないわけがありません