峠越え

峠越え

679円 (税込)

3pt

元禄三(一六九〇)年七月、深川冬木町の裏店に住む女衒の新三郎は、仕事の不始末から莫大な借金を背負うことになった。その返済のため、重い足取りで向かった江の島の賭場で、運命的な出逢いを果たす新三郎と壺振りおりゅう。その偶然が、新三郎の人生を大きく変えることになる。二人で新たに人生をやり直すべく、おりゅうが考え出したのは、江島神社の裸弁天を江戸へ持ってきて公開する「出開帳」だった。成功すれば何千両もの拝観料が手に入り、堅気に戻れるのだが……。次から次へと押し寄せる難問、問われる新三郎の器量とおりゅうの知恵。乾坤一擲の大勝負の首尾やいかに。おりゅうに美質を磨かれ、度重なる試練にも鍛えられ、一歩一歩登っていく新三郎。手に汗を握るハプニングの連続に一喜一憂しながら、気がつくと二人と一緒に人生の峠越えをしている気分になる。様子のいい登場人物たちの温かい真心と共に、爽やかな余韻が胸に残る傑作時代小説。

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峠越え のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    内容紹介

    元禄三(一六九〇)年七月、深川冬木町の裏店に住む女衒の新三郎は、仕事の不始末から莫大な借金を背負うことになった。その返済のため、重い足取りで向かった江の島の賭場で、運命的な出逢いを果たす新三郎と壺振りおりゅう。その偶然が、新三郎の人生を大きく変えることになる。
    二人で新たに人生をやり直す

    0
    2017年01月21日

    Posted by ブクログ

    弟に実家の本棚から山本一力さんの本を探してと伝えるとこちらを持ってきてくれた。私と父は趣味が似ているのだろうか。前から本はまわし読みしていたけど、もっと話したかったな。亡くなったときに、読みかけや積んでいた本を一緒に天国に持って行ったけど、それこそいま、読みたかったと思う。古い本を読むと当時のコーヒ

    0
    2024年08月11日

    Posted by ブクログ

    今年最初の読破本は昨年後半からはまっている山本一力の時代小説でした!
    本作は、深川の女衒の主人公新三郎が、仕事の不始末で借金を負い、その返済の旅に出たところ江の島で壷振りのおりゅうと出会い、江の島神社の裸弁天を江戸で出開帳することで借金返済することを思案し、紆余曲折ありながらも2人で出開帳を大成功さ

    0
    2018年01月07日

    Posted by ブクログ

    人の縁が紡ぐ人情話。情けは人のためならずとは言うけど、ちょっと上手く行きすぎな気がしないでもない。まあでもその分読後感の爽やかさは増してるからいいか。

    0
    2015年03月03日

    Posted by ブクログ

    粋が詰まった1冊であった。

    物語は出開帳と久能山参りからなり、
    己の器量を試されながら峠を越える新三郎とおりゅう。

    てきやの元締め四天王と女衒の元締めと旅する途中の
    岡田屋と東六、大田屋と富五郎のくだりは気持ちよかった。

    0
    2010年06月29日

    Posted by ブクログ

    毎度おなじみの「粋」な人々満載の話。無くてもいいんじゃないか、と思うエピソードもあったけど、面白く読めましたー

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    とても読みやすく、小気味よい感じてしたが僕には渡世人の粋やかっこよさは伝わらず、ただ読み終わったという感じ。

    0
    2025年04月16日

    Posted by ブクログ

    女衒の新三郎が仕事でしくじり、絶望的なところより始まる。話の流れは暗そうになるのだが、押しかけ女房となる壺振りおりゅうと出逢うことにより、次々と新しい出会いもありピンチの時に助けられてゆく。江ノ島の弁財天の出開帳や大親分五人を引率しての久能山詣りなど何でこの二人が、と思ってしまうが、最後はホロリとし

    0
    2021年06月02日

    Posted by ブクログ

    3/5を読んでから,以前読破したことを思い出した~女衒の新三郎は病気の女を仕入れてしまい,元締の土岐蔵から期限を設けられて5人の女を新たに仕入れなくてはならなくった。でなければ200両を保証する。思案が浮かばないまま,相州に出掛け,雨に降られた藤沢の田圃脇の小屋で3人の田舎親父に悪戯されそうになって

    0
    2013年05月14日

    Posted by ブクログ

    江戸時代の深川を舞台にした成功物語。例によっての山本節です。
    しかしどうも軽すぎますね。都合が良すぎると言っても良いですが。
    陽性の時代劇が山本さんの持ち味ですが、それにしても影が弱すぎます。無いわけでは無いのだけど、なんだか無理やり作ったようです。書割の舞台の上で主人公が踊っている感じがします。

    0
    2016年08月07日

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