山本一力のレビュー一覧

  • 深川駕籠
    内容(「BOOK」データベースより)

    深川の駕籠舁き・新太郎は、飛脚、鳶といった男たち三人と足の速さを競うことになった。いずれ劣らぬ早駆けの達人である。しかも、深川から高輪への往復のうち帰りの大川は泳いで渡らなければならない。江戸の町は大いに盛り上がり、勝ち札が売りに出された。新太郎は相肩尚平の秘...続きを読む
  • あかね空
    ☆5つはちょっと甘いかなと思いつつ・・・。
    山本さんは2作目。前作「損料屋喜八郎始末控え」の感想に「これがデビュー作ですから、その後を期待したいと思います。」などとえらそうに書いてしまいましたが、いやはや期待を裏切らない出来です。乙川優三郎氏を押さえての直木賞受賞作というのが充分頷ける作品です。
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  • 蒼龍
    良いですね。山本一力。
    上記のように最後の「蒼竜」を除いては2001年に発表された作品です。山本さんが「あかね雲」で直木賞を受賞したのが2001年ですので、ちょうどその頃の作品になります。
    一方「蒼竜」はデビュー作です。本人があとがきに書いているように、荒っぽさもありますが、新鮮な力も感じます。...続きを読む
  • ジョン・マン 4 青雲編
    ジョンマン四冊目。いよいよアメリカでの生活がスタート。
    読むたびに中濱万次郎の人生を切り開く力に魅せられる。
  • 草笛の音次郎
    義理人情全開の展開で最高でしたね!山本一力作品では、おなじみの今戸の貸元 芳三郎親分と代貸の源七の子分である音次郎が主役で、芳三郎の名代として、江戸から佐原までの器量試しの旅に出るストーリーで、旅を重ねていくうちに音次郎が一人前の渡世人として成長していく様や宿敵こませの十郎との戦いが面白かったですね...続きを読む
  • 牡丹酒 深川黄表紙掛取り帖(二)
    蔵秀、雅乃、宗佑、辰次郎の4人組が活躍するシリーズの第2弾は、蔵秀の父で山師である雄之助が土佐に出向いた際に銘酒 司牡丹と酒盗を江戸で広めて欲しいと託されたことを受け、豪商紀文や老中柳沢吉保等の助けを得ながら、蔵秀達4人組が土佐に向かい、見事、江戸に持ち帰り、江戸で広めるまでを爽快に描いたストーリー...続きを読む
  • ジョン・マン 4 青雲編
    ジョンマン4巻。
    あっという間に読み切りました。
    頑張れジョンマン。
    人間は、いろんなところで試されている。
  • 大川わたり
    物語の背景も秀逸でいい作品でした!不運も重なり博打に手を出し、仲間の家庭まで潰して落ちるところまで落ちた大工職人の主人公の銀次が借金を返すために博徒の親分と「借金返済まで大川を渡れない」という命がけの約束を肝に銘じて、心を入れかえ、まわりの粋な仲間に支えられながら成長していく銀次の様が素晴らしかった...続きを読む
  • ジョン・マン 3 望郷編
    ハワイで仲間と別れて、グアムとかフィリピンとかブラジルとか経て、いよいよアメリカ本土上陸に至るまでの経過。誰からも好かれそうな、人懐こいひたむきさとか、仲間を思いやる優しさとか、彼への好感度がいや増します。彼の人物史についての知識が皆無な自分としては、これから過ごすアメリカでの日々とか、おそらく帰り...続きを読む
  • 峠越え
    内容紹介

    元禄三(一六九〇)年七月、深川冬木町の裏店に住む女衒の新三郎は、仕事の不始末から莫大な借金を背負うことになった。その返済のため、重い足取りで向かった江の島の賭場で、運命的な出逢いを果たす新三郎と壺振りおりゅう。その偶然が、新三郎の人生を大きく変えることになる。
    二人で新たに人生をやり直す...続きを読む
  • 研ぎ師太吉(新潮文庫)
    花のお江戸の殺人事件サスペンスというか
    捕物帳みたいな感じなのだけど
    そこは岡っ引きが主役ではなく
    凄腕職人、研ぎ師の太吉さん。
    最初、んん??ってなったけども
    読み進めていくにつれ
    太吉の人間味というか人の良さと
    みんなから愛されてるのね!という感じ。
    たまたま依頼で研いだ包丁からの謎解きサスペン...続きを読む
  • ジョン・マン 3 望郷編
    久しぶりにジョン・マンの続編。
    一気に物語に引き込まれました。
    すごいなぁジョン・マン。
    魅力的な船乗りに、敬意を抱きます。
  • あかね空
    深川を舞台にした時代小説。時代小説は初めて読んだが、江戸の言葉と京の言葉の掛け合いが面白かったし、先を読ませるような構成にはまり、一日で読み切ってしまった。

    親子2世代に渡る人情劇は、話のテンポがよいことに加えて、登場人物がみな人間味にあふれており、読後非常に晴れやかな気持ちになった。

    「なにが...続きを読む
  • ジョン・マン 2 大洋編
    幕末のジョン万次郎を取り扱う大河シリーズの第2巻。

    米国にたどり着くまでの半生が描かれている。
    早く次が読みたい。
  • ワシントンハイツの旋風
    戦後の代々木にあった米軍の団地の話
    和ものの小説しか読んだことなかったから、どうかな?、と思ったけどかなりいい内容です。
  • ジョン・マン 1 波濤編
    幕末のジョン万次郎を取り扱う大河シリーズの第1巻。
    四国の漁村で生まれた万次郎が漁師として育っていき、嵐に会い漂流し米国捕鯨船に見つけられるまでのお話し。
    ぐいぐい引き込まれます。
    次が読みたくなること間違いなし。
  • ジョン・マン 2 大洋編
    鳥島で救助された一行はハワイに着き、万次郎はジョン・ハウランド号に残り他の4人はハワイに残ることになる。万次郎がジョン・マンと呼ばれるようになるまでのお話。宇佐浦の漁師仲間や生存を信じる網元、中ノ浜の母の様子も語られる。日本には外国船が近寄れないこの時代を、万次郎はどう生きて戻ったのか‥‥
  • ジョン・マン 1 波濤編
    嵐にあった万次郎たちと、救助したジョン・ハウランド号が鳥島で出会うまで。日本では中ノ浜から、アメリカではニューベッドフォードから、船乗りたちの「人」の物語が始まる。
  • おたふく
    本作は、何となく“経済”が判る、それを考える材料になるというような感で興味深く、悪辣なことをする敵役達との対決の行方も面白いのだが…他方で、与えられた役目を果たしている者同士、互いに敬意を表しながらも、肩を寄せ合って生きているというような本作の劇中人物達の風情…何となく心温まる…
  • 大人の説教
    人の道。大人としての振る舞い。時には社会そのもの。現代には多くの歪が蔓延しており、それを説いてくれる。正すべき本質とは何か?それを知ったとき、湧き上がったのは、今まで認識できていなかった自分自身の恥ずかしさと、現代社会に生きる者として矯正していく責任の重大さへの気づき。まさに大人に対する説教であり、...続きを読む