献鹿狸太朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文庫版になって初めてこの本のことを知りました。
「これが最後の仕事になる」という一行の後は、各作家独自の世界が広がっています。
1編6ページなのでスキマ時間に読みやすく、飽きたらブックマークして、他のことをしながら読み進めることができます。飛ばし読み・つまみ食い読みもできます。
わたしは、病院の待合室で読んでいましたw
文章構成のお手本としてもオススメです。
オチがある作品は落ち着きます。オチだけにw
〔作品紹介・あらすじ〕
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
著者一覧(掲載順)
小川哲
五十嵐律人
秋吉理香子
呉勝浩
宮内悠介
河村拓哉
桃野雑派
須藤古都離
方丈貴恵
白井智之
潮谷験
多崎礼
真下みこと
献鹿狸太朗
岸田奈美
夕木春央
柿原朋哉
真梨幸子
一穂ミチ
三上幸四郎
高田崇史
金子玲介
麻見和史
米澤穂信
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり面白かった
「新しい法律ができた」と言う話を軸に
・AIに絡んだ近未来
・全く関係ない未来
・過去から法律ができたことにより、現代になる
・新しくできた法律の内容が分からない
といった様々な進め方を楽しめた
舞台装置としてのAIの便利さ(我々に身近だが未知のもの)と、法律はルールの為それによって話の土台を作れる万能さに驚いた
〜特にお気に入り〜
矢野帰子先生→おとなも英語を学ばせる話。「英語介護」という考え方が面白かった
潮谷験先生→人々は、作品を楽しむときに作品の裏にいる作者と交流している。AIが作った作品だとその交流ができなくて孤独を感じる。新しい視点だな。オチも良かった。
大沼紀子先生→一番好きだった。人を殺したらokな国(=SFちっく)が、人を殺しちゃ駄目になる(=現代)という逆転の流れ。斬新な視点から、現代を揶揄してて面白すぎた。
五十嵐律人先生→過去から現代に。当たり前だけど憲法も作られたときがあったんだよなぁと。
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Posted by ブクログ
なんか凄いものを読んでしまった。頭がわるいこと、頭がわるいことを自覚していることとしていないことの差異、頭がわるいことを利用すること、利用されること、など全てが詰まっていた。自分で責任を持って判断をすることって当たり前だけれど、難しい。
主人公の三浦馬連は、何をやってもうまくいかない人生に嫌気がさしている。「宇宙人を殺すのはなんの犯罪にもあたらねえんだよ」と言われ、言われるがままにその仕事を請け負う。人間社会に溶け込み、悪事を働いている宇宙人を駆除すれば一晩で15万円だ。同じように仕事を受けた山井と宇宙人の隠れ家をタタきに向かうが、実は……。
作者の献鹿狸太朗(けんしかまみたろう)さんは漫画家さんで、漫画家の筆名・ 三ヶ嶋犬太朗(みかしまけんたろう) のアナグラムを小説家名に使っている。十六歳でデビューしたとか、凄すぎ。小説では漫画で挑戦できないことをやっている気がした。ジャンル分けしたら純文学に近いと思う。 -
Posted by ブクログ
すごいものを読んじゃった。
見てはいけない人間の深淵を覗くことができる作品。
誰もが心の奥底に秘めている禁忌を豊富な語彙力でガッツリ表現されています。
覚えたての難しい単語を並べただけの【最近流行りの雰囲気だけ文学っぽいホラー】な作品とは一線を画しています。
一体どんな人が書いたんだろうと興味を抱き検索したら若いギャル(しかも高学歴!)の顔写真付きインタビューが出てきて更にびっくり笑
こんな可愛らしいお姉さんがこんな悪意に満ちた作品を生み出したの!?
人間という底知れない生き物の多面性がますます恐ろしくなりました笑
そして献鹿狸太朗作品をもっと読みたくなりました。
インタビューをそのまま信じれば、著者は家族にも周囲にも恵まれて育ち、誰もが知る有名大学の大学院まで行っているエリートです。
しかも大学院在籍中にデビューしたとか...?
私が1番驚いたのは、著者は小説をほとんど読んだことがないとのこと笑
小説を読まない小説家なんて長い読書歴の中で初めて見ました笑笑
何もかもが規格外すぎて本当にすごいですね。
天才ってこういう人のことを呼ぶのかなぁと思いました。
ジャンルは違いますが、村田沙耶香著「コンビニ人間」が好きな人は本作も好きな気がします。
もし私が芥川賞の審査員なら間違いなく本作に受賞させたと思います笑
性善説を信じてる人は本作を読んではいけません。
でも、この世にはどうしようも無い地獄があるということをリアルで見た経験がある人は絶対にハマります。
「キレイなものしか見たくない」という人は読まないでください。
無駄に絶望するだけなので...
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「死んだ方がましのくせになぜ生きているのか不思議な底辺が、将来そうなるであろう若いだけの同じ底辺によって苦しめられている」と同じ団地の住民を見下す久野。
自身の惨めさを糊塗するために、現状から抜け出せない人々を定点観測するだけに飽き足らず、土井という老人を弄ぶ手段を考え、実行することに生きがいを見出していた。
ところがある日土井から相談を持ちかけられて……。
表題作を含め、自らの毒に冒されたい人に向け描かれた短編集。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ意外に青春モノ感あって爽やか。
帯の文が横じゃなくて縦?に書いてあるのとか、表紙にバーコードあったり読む前から楽しい。
馬連と山井が宇宙人退治する話。
バディ物で戦闘にどうやって勝つかの論理もひと工夫あったり、意外性もあって楽しい。
馬連が馬鹿すぎて、ボスの想像を超えた領域にいたから真相もちゃんと分かってたなんて、逆に馬鹿じゃないのかも。
彼の家はあんのことみたいな感じで、親が親として機能してない家庭。山井になんか言われてもそれなに?って聞き返すやり取りが好きやった。サンタクロースも知らないって馬連ちゃんあんた……
両角ってボスが使う催眠を説明する下りなんか奈須きのこっぽくて楽しい。