献鹿狸太朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鬱ワンパンマンです。
麻布競馬場さんがTwitterで紹介しているのがきっかけで読みました。
彼の作品と同じく、人間のイヤ〜なところをこれでもかとドカ盛りしてあります。
自分にもそのイヤ〜なところがしっかり宿っているどころか、それしかない人間だわ…という辛い気づきがたくさんありました、、、、
以下、刺さりすぎて1番しんどかった1文です。
「できもしないことを誇らしく夢想しながら(Twitterの)タイムラインを追って身にならない九十分を消費していた。じつは、この九十分が山路舞由の人生の全てを表していることを、舞由自身はいつまでも気づかないのだ。」 -
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Posted by ブクログ
メディアと、一般大衆と、その標的と。
お立ち台に登らされた人間が、この現実でいかに苦しみ足掻くか、その様子をつぶさに描いている。
庇護対象の一般民衆に手を焼き、辟易としているヒーローからの視点は新しくて、導入から一気に物語に引き込まれた。
読み進めていくうちにただ面白がって覗いていた彼の苦しみがこちらへ肉迫してきて、近頃の報道の有り様とも重なり、苦い気持ちが込み上げてくる。
それは彼が大衆へ抱く嫌悪感への共感と、同時にその大衆の一部である己の罪悪感からくるものだ。
そんなふうにシリアスに読んでも面白いし、単にシュールなコメディとして読んでも面白い。
戦闘での負傷の描写は鮮烈で、好みは分かれる -
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Posted by ブクログ
ネタバレヒーローになった者にしか分からない苦悩。
漫画や映画で出てくるヒーローが人類を救ってくれることに対して何も疑問を抱かない一般人への警告…とまではいかないけれど、もうちょっとヒーローの気持ちを考えたらどうなのかと言われているような感じがした。でもヒーローの気持ちなんて一般人には一生分からない。分からないことを知っているからこそ、ヒーロー(この物語では上原至という大学生)は、せめてそっとしておいてくれと願うのだ。そんな至の気持ちは悉く無視され、一般人は傍若無人にヒーローへ助けを求める。
何と苦い話なんだろう。読者で傍観者な私は、至の正体をしつこく追及する人々に苛立ちを覚え、満身創痍になりながら人 -
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Posted by ブクログ
"魔法少女とチョコレート"というボカロ曲を思い出しました。あとワンパンマン。
突拍子もない設定については何ら説明のない、所謂セカイ系派生ぽいんだけど、素晴らしい語彙力とサブカルミックス、抜群の解像度、痛々しいまでの人間(現代日本人)への諦観、研ぎ澄まされた感受性で書かれた文章が作品を"単なるセカイ系"で片付けさせない。
著者の登場で文学は新しい時代に入ったと感じる。次世代を牽引する才能だと思う。
「トランスヒューマンガンマ線バースト童話集」みたいな感じで、文学そのものというよりは既存文学の二次創作というか、二次元を更に二次元化したみたいな作品は最近割 -
Posted by ブクログ
地ごく が良すぎて読んでみた。
・赤泥棒
経血に執着する男子高校生という気色悪い設定が女を殴る男らしさに終着する。犯罪者が歪んだ経緯を丁寧に書いて理解を誘ってるけど実際こういう趣味の奴はただ病気なだけなんだよなーと冷めた。
・青辛く笑えよ
理想を押しつけて星であってほしいと願うのは愛じゃなくてエゴで、近くに愛があるっていうのはよかった。暴力描写と脳天気な場面の緩急がつきすぎてて薦めづらい。
・奇食のダボハゼ
自分を過信して努力を見下して生きていくしかない高校生より、圧倒的才能のほうが怖いなあ……。この展開で読後感(比較的)爽やかなのが不思議。妹がルッキズムから解放されますように。
三作通して