山田詠美のレビュー一覧

  • 三頭の蝶の道

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    河野多恵子、大庭みな子を書いた瀬戸内寂聴。この3人をモデルに山田詠美が、自分も登場させて編集者を絡めて描いた女流作家の人間模様に
    興味深く多層性をみた
    作家という連中は『経験が付けた傷をわざと完治しないよう心がけているふしがある』
    よくぞこんな言葉で自分たちの病(にも思える性癖)を言い表せるものだ
    もう、女流作家でいいのではなかろうか
    女流作家、恐るべし

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    2026年02月16日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    恋と食のある10の風景

    小説新潮掲載作品から編まれた、
    人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。

    顔ぶれはなかなか豪華。

    「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
    平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
    波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
    元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏

    「ワタシノミカタ」 古内一絵
    シングルマザーの漫画家と、その息子。
    忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
    外見だけでなく、心までイケメン。
    仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“味方”。

    エッセイ
    「初恋と食事」 田辺智加
    お笑い方面の方みたい。

    「ヴァンパイヤの朝食」 君嶋彼方
    君嶋彼方は、まだそれほど作品数が多くない作家さん。今ならあなたもコンプリート可。
    最新作は予約中。
    本作も含めて、やっぱり君嶋さんの小説が好きだと再確認する一編。なんていうか、優しくて強い感じのストーリーが多いんでは、と思う。

    ※BL作品のため、内容には触れず。
    (結局そこかーい)

    「くちうつし」 錦見映理子
    自分の生家へ移り住み、ほどなくして
    夫を階段転落で亡くした。
    愛しさと寂しさ、そして引っ越してきたことへの後悔が入り混じり、日々は空虚に過ぎていく。
    そんな時知り合った美容師の女性。
    どこか現実と異界の境が曖昧になる感触は、
    『異人たちとの夏』を思い出させる短編だった。

    掌編
    「ゆかりとバターのパスタ」 山本ゆり
    料理コラムニストの掌編。
    飾らない文章と、華やかで手軽なレシピで知られ、ブログが人気だという。
    料理が好きで、しかも上手。勝てない。

    「白と悪党」 奥田亜希子
    読んでも読んでも、初読みの作家が現れる。
    読書の楽しさは、たぶんこういうところにもある。
    落ち着いた文章で、とても読みやすい。
    短編でも無理がなく、世界にすっと入れる感触があった。

    長編も、そのうちに。

    「SUMMER STREAMER」 尾形まりこ
    コピーライターで、そちら方面での受賞も多い作家。本作の主人公は、夫を突然亡くした、やや高齢の女性。

    引きこもりがちな生活の中で、大谷翔平の魅力に惹き込まれ、やがてアメリカへ試合を観に行く決断をする。
    かつての昭和主婦世代は、
    仕事を持たず家庭にいた人も多く、
    趣味にお金や時間を使うことを どこか「いけないこと」「自分には許されないこと」と
    感じていた人も少なくなかったと思う。

    残された時間は自由。
    ただし、詐欺には気をつけて。

    「夏のカレー」 原田ひ香
    婚約までしていた彼女が、
    実家の倒産をきっかけに失踪し、連絡が取れなくなる。
    その後、人生の節目ごとに
    すれ違うように再会するふたり。
    会うたびに、彼女の立場や暮らしは変わっていく。
    けれど、カレーの味だけは変わらない。
    昭和の途中までは、
    夜逃げという言葉が現実にあった記憶。
    変わり続ける人生と、
    変わらない味。

    エッセイ
    「恩讐の彼方のトマトサラダ」 山田詠美
    山田詠美さんの こういうタイトルのセンスが好き









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    2026年02月09日
  • 4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール

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    生徒用の本の先読み。「ある程度の年齢を重ねてきた女が目指すべきは磨く女ではなく、磨かれた女である。年月や経験が外の世界から引き寄せた、かけがえのないやすりに身をゆだねた人のことだ。」等、うんうんという言葉がさらっと書かれている。

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    2026年02月09日
  • 三頭の蝶の道

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    蝶って1頭、2頭って数えるんだね。知らなかった。
    これは著者にしか描けなった小説だね。
    河合理智子→河野多恵子 森羅万里→瀬戸内寂聴 高柳るり子→大庭みな子 生前の彼女らとの交流がなければ成り立たないものね。
    もちろんフィクションとわかっていても、昔の然としていて著者がデビューした頃はそりゃあ批判的な作家たちもいて(大庭みな子)大変だったろうなと思わせる。
    その中でもちゃんとわかってくれる作家たち(河野多恵子)もいてその才能を開花させていったんだね。ありがたい。
    著者には生前、懇意だった森瑤子をモデルにした小説もいつか描いてほしいな。

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    2026年02月03日
  • 三頭の蝶の道

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    山田詠美さんの文章は
    まるで上質なヴィンテージワインのよう…

    「男とか女とかじゃないのよ、
    文学に魅入られているか、いないか、なのよ」

    女性作家が「女流」と呼ばれた時代
    文学に身を捧げた女たちの創作の業を
    描く著者40周年記念作_



    作家生活40周年という記念すべき年に
    これほどまでに「書くことの呪縛と悦び」を
    真正面から描いた作品に出会えたことに
    興奮しています!

    作中の女性たちが文学に魅入られていく様は
    そのまま山田詠美さんという作家が
    歩んできた道のりと
    共鳴しているように感じられ
    一文字一文字が重く響きました



    美しい言葉の羅列の裏側にある
    身を削るような創作の苦しみ

    それでも書かずにはいられない…
    蝶が光に吸い寄せられるような抗いがたい引力

    文学という名の「道」を歩み続けることの
    過酷さと美しさを
    その筆致で見事に証明してみせた
    まさに金字塔と呼べる一冊でした!

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    2026年01月12日
  • 三頭の蝶の道

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    「女流」と呼ばれた3人の女性小説家と、その魅力に引き付けられた男、編集者の物語。

    女性というだけで物語の深みと気恥ずかしさが増すのは不思議だなぁ。。。尊い、という気持ちでこの人たちの魅力にひかれる人が多いんだろうなと思いつつ、どうしても筆者目線のメタ的に読んでしまう。これが匿名小説だったらまた違ったかもな。

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    2026年01月05日
  • 三頭の蝶の道

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    「女流小説家」と呼ばれた3人の女性を描いた小説。
    あくまでフィクションだが、実際の女性小説家がモデルになっているらしい。

    3人の主人公の葬儀のシーンから、3人の周囲の家族や編集者、小説家らの視点で、彼女たちの人柄や思い出を回想する。

    小説としては、とても好き!とは思えなかったが、独特な語り口調と文章がめちゃくちゃ好きで癖になる!

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    2025年12月25日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    最後の山田詠美さんのエッセイはなかなか良かった。
    今っぽい?恋愛小説がほとんどなイメージ。心にグサっとくる瞬間がほぼなくて、なんだか戸惑うばかりだった。
    私が古臭いのかもしれない

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    2025年12月24日
  • 三頭の蝶の道

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    パートで同じ世代の気のいいオバチャン達と楽しく目立たず上手くお付き合いが信条の私としては、世界が違いすぎて興味深く読んだ。山田詠美さんの世界は人間くさい話でも、凛とした気品があって憧れる。自分に正直で一生懸命でかっこいい女性になりたかった。

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    2025年12月18日
  • 血も涙もある(新潮文庫)

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    山田詠美らしい大人の恋愛小説でした◎

    やーでも難しい!
    この難しいっていうのは、書いてある中身が難しいってことではなく、私の恋愛経験値が乏しいがゆえの「わからない」だな
    喜久江(不倫される妻)みたいな成熟した大人の女性でもなく、桃子(不倫する女)みたいに恋の場数が多くて恋とはなんぞやの哲学があるわけでもない私には、なんのこっちゃ、「へぇ〜??」みたいなところも多かった
    たくさん恋愛してきた人が読んだら分かる分かるってなるのかな
    そこらへんに自分の信念が固まったら再読してみたい

    ただ、ひとつはっきり分かるのは太郎(不倫する夫)はろくでもない馬鹿野郎ってこと
    書いてあること分かるけど、全然納得できない
    幼稚さが魅力ってのはなんか分からないでもないけど惹かれないな
    一緒になったら溜まるし爆発するし愛想尽かしちゃうわ

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    2025年12月15日
  • 三頭の蝶の道

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    三人称視点で描かれた物語。当時『女流作家』と呼ばれ、女性文学の礎を築いた3人の死をもって、彼女らの人生を振り返る。河合理智子、高柳るり子、森羅万里…モデルが気になる設定。互いの敵愾心が凄まじい。外野で3人を見続けた編集者や山下路美らの立ち振舞いにも注目。

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    2025年12月06日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    食事と恋をテーマに編まれた短篇集。現代を代表する作家による 7編と、3編のエッセイを収める。
    お気に入りはラストの原田ひ香「夏のカレー」。近付いたり、離れたりを繰り返す運命の男女の物語語。最後にあっと思わせる趣向も見事だが、それは小説としての体をなすためだけに付けられた結末で、そこを除いたとしても十分に傑作。
    次点は古内一絵「ワタシノミカタ」。昴のお兄さんっぷりが子気味よく、主人公の葛藤もよく描かれていて、プロットも良い。
    他は平凡か。

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    2025年12月03日
  • 三頭の蝶の道

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    モデルとなった3人、瀬戸内寂聴しか知らなかった。
    この人は誰?と検索しながら読み進める、今の時代だからのスタイルだな。

    あの人より先に死ねない、作家ならではの葛藤であり、愉悦でもある。寂聴さんが亡くなってようやく仕上がった作品とも言える。
    女流作家と揶揄される時代から、現代にいたるまで女性独特の戦いは続いているのである。

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    2025年12月02日
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    本来このジャンルはすごく苦手まであるのだけど、、惹き込まれたしちゃんと最後まで読みたくなる短編集だった。

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    2025年11月30日
  • ぼくは勉強ができない

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    平易な文章でスラスラ読んだ。
    ん?ここで終わり?ってなった。

    番外編の方が、登場人物の心の動きや気持ちが表現されていて読んでいて面白かった。
    母と祖父がいいなと思った。

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    2025年11月29日
  • 賢者の愛

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    なんと言うエンディング。
    「痴人の愛」を下敷きにしている、との前知識で読み始めたが、正直、単なる男女逆転なのか?と思っていたし、世界観も好みの感じではなく、、ただエンディングに圧倒された、そんな感じだった。
    しかし、文庫版の柚木麻子さんの解説を読んで、なるほどなあと。そもそも私は痴人の愛を「対象末期の日本に迫りくる西洋化の波に対抗すべく、海外に通用する理想の女性を育てようとした男の戦いと敗北の物語だ」と捉えたことがなかった。なるほどなあ(笑)

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    2025年11月05日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    一穂ミチさんが好きで手に取りました。短編集は気になっていた作家さんをパッと読めたり、触れたことない作家さんに出会えるのでたまに読むようにしています。
    どの短編も読みやすかった。

    今回は前から気になっていた原田ひ香さんを次読みたいなと思いました。

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    2025年10月30日
  • もの想う時、ものを書く Amy’s essay collection since 2000

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    ネタバレ

    詠美さんといえば、私はいつも味や匂い、温度を感じるのだけど。
    今回は「時間」がキーワードだった。(と、「あとがきにかえて」でしっくりした。)
    フィクションではなく、あれやこれやの記録。

    あの日、私は、誰とどこに居ただろう?

    「ひとりの人間に惚れてしまうことは、弱味だ。それは、他者のために自分勝手に死ぬ権利を放棄することだからだ。」
    そうか。

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    2025年10月23日
  • 私のことだま漂流記

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    高校時代に胸を高鳴らせて読んだ
    たくさんの本。
    いろんなことに憧れて、
    好きなものを好き。と
    言えるようになったの。

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    2025年10月12日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    恋と食のある10の風景
    個性豊かな短編とエッセイがぎゅっと詰まった一冊

    収録作品は以下のとおり

    一穂ミチ 「わたしたちは平穏」

    古内一絵 「ワタシノミカタ 」

    君嶋彼方 「ヴァンパイアの朝食 」

    錦見映理子 「くちうつし 」

    奥田亜希子 「白と悪党」

    尾形真理子 「SUMMER STREAMER 」

    原田ひ香 「夏のカレー」

    《エッセイ・掌編》
    田辺智加 「初恋と食事」

    山本ゆり 「ゆかりとバターのパスタ」

    山田詠美 「恩響の彼方のトマトサラダ」


    私は特に、錦見映理子さん、尾形真理子さん、原田ひ香さんの作品が好みだった。
    ある作品では、涙がじんわり浮かんでくる。
    またある作品では、言葉のセンスが上手すぎてニンマリしてしまった。尾形さんの背徳行為とか。笑

    どの作品も、恋と食がテーマという以外は、全く趣が違っていて面白い。其々の個性が光っているので、気になった作家さんの他作品も読んでみたいと思った。


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    2025年10月09日