山田詠美のレビュー一覧

  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    山田詠美にしては結構重く、辛いお話。
    辛さが伝わってきてこちらも辛いのと電子書籍で読んでみたからか、あまり集中出来なかった気がするので
    再読後にまた感想や評価が変わるかもしれません。

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    2020年01月27日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    家族が欠けるという事実を、家族ひとりひとりから見るとこんなに違って見えるんだなぁと思わされます。そう思わされる書き分けが素晴らしいです。

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    2020年01月25日
  • トラッシュ

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    多分舞台はNYで、黒人の彼氏リックと、リックの前妻との間の息子ジェシーと住んでるココの物語。

    個人的にはココがいろんな場面で幼稚に思えた。
    なんのかんのと言っても結局子持ち&バツイチ男性と付き合う覚悟が足らなかったのでは?
    私は女だけど、ココのような女性とは仲良くなれないなあと思った次第。

    会話で進むので読みやすかった。

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    2020年01月14日
  • ぼくは勉強ができない

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    最初は恋の話や性の話があったり、理屈っぽいことばが並んでいて、あまり面白くなさそうと思った。でも、読んでいて勉強だけが人生じゃない事や、人の生き方には色々あって、教師とはどの道を進む子どもを支えていかないとと思って、いろいろ考えた。

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    2020年01月10日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    ネタバレ

    作られた家族と幸せが、長男の死により崩壊したお話。
    趣味が悪いけど、家族がそれぞれにあがく中、ママの病状がどんどん悪くなっていくところが好き。でも、最後の場面は、ずっと見ていたなら分かるでしょ、死なせてあげてよ、と思ってしまった。今ここで終われるならママと子供たちはその方が絶対に幸せだよ。個人の感想です。
    この家族にはきっとこれからも、やっぱり駄目だった、もう駄目なんじゃないか、そう思うことがたくさんあるだろうな。それでも家族は何度でも崩壊した上から新しい生活を積み重ねることしかできない、奇跡も魔法もない。愛とか呪縛と呼ぶのは違う気もするんだけど、そうした営みは尊いな、とは思う。

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    2019年12月29日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    職人でも機械でもないワタシが創り出したものは
    どれも歪で、愛おしい。

    完璧なカタチを完璧と言うのは、
    不完全なものだけだから。

    だから独りはさびしくて、
    結婚したり、家族になったり。

    なるべく完璧な輪がいいけれど、
    円になったら、どうしたらいいの。

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    2019年12月11日
  • 100万分の1回のねこ

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    ずっと読みたかった本。ようやく入手。
    ●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
    ……世界観がそのまんま。いいねえ。
    生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。

    ●岩瀬成子「竹」
    ……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。

    ●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
    ……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。

    ●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
    ……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
    飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
    親の子知らず、子の心親知らず。
    人生の因果、幸福とは?

    そして、元絵本でねこが、王様や船

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    2019年10月15日
  • 新装版 ハーレムワールド

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    「新装版 ハーレムワールド」
    ふくざ〜つな感情。


    気持ちいいセックスと美味しい食べ物どっちが好き?と聞かれたら後者を答えてはダメだ。これは前者です!女王様!サユリ様!と意気揚々と答える中坊の様な精力と性欲を備えている男達が、サユリの掌で気持ち良く転がされる話。


    男の出来に、国や肌の色が関係してる訳ないだろーーーっ!!!


    それを証明したくてこの小説が誕生したらしい。なるほどなるほど、di◯◯の大きさで優劣は決まらないのだ、、、きっと。そうだそうだ!と言わざるを得ない。だって、ジャパニーズだもの。


    ざっくりなあらすじは前述通りである。ようはティレンやシンイチやスタンやクラウスやら国

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    2019年09月07日
  • 100万分の1回のねこ

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    『100万回生きたねこ』に捧げるトリビュート短篇集。

    『100万回生きたねこ』からこんな素敵な作品たちが生まれるなんて『100万回生きたねこ』、やっぱりすごい。そして、何回読んでもいい絵本だなぁ。

    町田康「百万円もらった男」
    世にも奇妙な物語っぽくて面白く、一気読みした。

    角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
    猫をこよなく愛する角田さんらしいなぁ。
    文章がするすると入ってくる。

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    2019年08月17日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。

    好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。
    元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。
    なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。
    最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。

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    2019年07月28日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。

    印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。

    小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。

    短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。

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    2019年07月23日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    死んでしまった長男の余韻を、良いにせよ悪いにせよ味わいながら日々を過ごす家族の物語です。ずっと死を負のものと捉えていた人たちが、結末で前向きに捉えることができてお話は終わります。
    でも作者の「死んでかわいそうなままの人」って言う言葉の中には当然死は負のものだという大きな前提が感じられます。

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    2019年07月23日
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    中編3つ。「ジェシーの背中」母親の愛に触れられなかった11歳の少年の屈折した心と、どう対処したらよいか悩む主人公の葛藤がよく表現されている。2019.7.2

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    2019年07月02日
  • 賢者の愛

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    痴人の愛の逆パターンで女性が年下の男性を自分流好みに育てるが。やはり、痴人の愛のほうが小説としては好きかな。

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    2019年06月10日
  • 珠玉の短編

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    個人的には山田詠美さんの本は昔ののほうが好き。ベッドタイムアイズや風葬の教室など。
    この短編にも山田詠美さんならでのお茶目さが出ているけれど、以前の本のように「あー読んで良かった」という気持ちにはなれなかった。

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    2018年11月02日
  • 珠玉の短編

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    甘美なのか、退廃なのか、滑稽なのか、残酷なのか。人が持つさまざまな「毒」を飲むような11編の短編物語集。
    短編に収めるためか、掲載誌の傾向だったのか、ひとつひとつの物語の収束がやや急激な印象でしたが、久しぶりに山田詠美の毒に触れました。「サヴァラン夫人」と「蛍雪時代」がお気に入り。

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    2018年09月21日
  • 賢者の愛

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    ネタバレ

    急転直下、“ちょうだいお化け”なんて可愛いらしい呼び名を遥かに凌ぐ、百合の怪物級のもの凄い存在感に呑み込まれる。最終章に仄かに漂う幸福感。それは真由子の幸せなのか、直巳の幸せなのか…。それさえも百合という怪物の腹の中で消化された後に残ったスカスカの残骸でしかない気がしてしまう。持たざる者のハングリーさにタジタジ。
    グーパンチをくらったような後味だけど、夢中で読むほどおもしろかったのは確か。
    脇役で登場のあの「彼」が嬉しいサプライズだった。

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    2018年03月17日
  • 晩年の子供

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    この作家は太宰が好きなのかな?太宰に近い匂いがする、そして題材に合わせて文体等を滑らかに変化させることのできる力量も相当なもの。
    それでも本作はあんまり当方の好みじゃないかな、やっぱり山田詠美には若干の無理があろうと「吠えまくっている」テイストを求めてしまう。
    そして本作は技巧的な感じが強すぎるかなと。子供本人の視点のようでいて、結局は万能者たる作家の思考・動きが透けて見えるんですよ、この辺りが太宰的で当方あんまり好みじゃないいんですよね。
    まぁ無いものねだりです、まさに読者の勝手そのものです。

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    2017年12月07日
  • ジェントルマン

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    ネタバレ

    言葉を失うほど焦がれている相手を、殺すことで、永遠に結ばれると信じて疑わない夢生こそ罪の意識がなく、傲慢だ。
    自分ではない他の男を抱いたという事実に腹を立てたのか。それにしてもラストの夢生の行動がとても飛躍しすぎている気がして、冷めてしまった。血の海が小説の最後にふさわしいとは思えなかったからだ。

    主人公の誰にも感情移入ができなかったけれど、夢生や漱太郎の名前はしばらく頭から消えないだろう。そこがやはり山田詠美の凄いところだなと思う。

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    2017年11月06日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    ネタバレ

    血の繋がりとか、幸せとか不幸とか絆とか、家族ってなに?ということを考えた。
    子連れ同士で再婚し、新たに子供も生まれ、男女男女の四人兄弟になったのに、長男が雷に打たれて亡くなってから家族が壊れ始める。もともと『義理の』という枕詞がつくからか、気を使って必死に幸せに、家族になろうとしてたのに、お互いを思うが故に崩れていくのが、もどかしいし、愛おしかった。
    かわいそうというのは、言われる側に、言う側を選ぶ権利がある、っていうの、分かるなぁ!

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    2017年04月20日