山田詠美のレビュー一覧
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ネタバレ最初の前半だけの感想。
【晩年の子供】
主人公の私が可愛すぎる。撫でてあげたくなるぐらい、純粋で可愛い。人って変われるって改めて思えた。生死観って、人それぞれあるよね〜。生きるより、死ぬことにフォーカスを当てて生きる。っていう考えは私にはなかった。それも大切なのかもしれない。
【堤防】
堤防好き〜!運命に則ってふわふわ生きる運命論者の主人公。友達の自殺未遂によって、人生観が変わる。友達の京子がいい奴なんだよ〜。家庭を持つ男との間に、子どもを身篭るんだけど、妊娠しちゃったのにタバコ吸っちゃってるところも好きだよ〜!産めない、悲壮感が滲み出てて、いい。
主人公の運命と、人生に対しての考えが素敵だった。運命論も悪くないね笑
【花火】
お姉ちゃんが色気ムンムンでかっこいい。私もこんな大人になれるかな〜。恋に落ちるって本当に人を輝かせるよね。キラキラしてる。結局、否定し続けた妹もお姉ちゃんが言う恋に落ちるの意味が分かったのかもしれないね。大人の女万歳。余裕がある女万歳!!!!
【桔梗】
儚い物語だった。美しいものは儚いね。色と自然がマッチしてて、綺麗だった。美代さんを女として憧れを持つ私。
写し絵を貼る美代さん。最後の足掻きだったのかな。
私がいた証を…って。忘れないでねって。消えないでねって。決して美しい恋じゃないし、美しい終わり方ではないけれど私からしたらそんなの関係なくて。美代さんっていう存在に惚れてしまったんだよね。
桔梗の花言葉:「永遠の愛」「変わらぬ愛」「気品」「誠実」
【海の方の子】
転校が多い私は、周りから嫌われないように必死で、偽善者のような子だった。でもわかる。私も、高校生の時そうだった。それが大人、大人の対応だと思ってた。哲夫みたいにストレートに自分の考えをしっかり持ってて、人に言い切れるのは強いよね。自分自身をしっかり受け入れてる。そりゃ、惹かれるよ。だって、気を遣わなくていいんだもん。泣いてもいいんだもん。最終的には、私は転校しちゃう。けど哲夫とはまた会えそうな気がする。最後も良かった。哲夫は塩味が好きなんだよね。
【迷子】
これまた、いい話。この話を読む前に真梨幸子の本を読んだから、まさか…って思ったけどちゃんと最後、ほっこりできてよかった笑隣のお家のことなんて、知ったこっちゃないけど、知ってしまったら、疑問に感じてしまったら、やっぱり気になるよね。特に思春期の女性なら。
【蝉】
やらしいね。夏も蝉も、父も母も男も女も。
みんな、やらしい。夏は人をおかしくさせるんだよ。蝉の鳴き声に惑わされて隙を与えてしまうんだよ。自分を見つめてしまう隙を。私も、小学校の時、ゴスペルの体験に行ったことがあったけど、夜の町田はすごく嫌いだった。気持ち悪かった。薄着な男と女がねっとりとした夜に捕まっているような。
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Posted by ブクログ
ネタバレ息つく暇もなく一気に読んでしまった。途中でやめることがなぜか出来なかった。
漱太郎は人の姿をした悪魔だ。究極のエゴイスト。無邪気に残酷なことをする。けれども普段は世間体を身につけて、眉目秀麗、文武両道、誰にでも優しく親切なのだ。
そんなある時、彼の悪事を目の当たりにしたゲイの夢生は恋に落ちる。彼に惹かれ共犯者となり、圧倒的な支配下に身を置くことになる。
何十年も恋心を残酷に扱われていた夢生も気の毒(でもそれは自らそうしているので)だけど、シゲのことがほんとうに可哀想でショックで。
今は、すごい小説読んでしまったと改めて思っている。 -
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短編5編を収録しています。
冒頭の「MENU」は、5歳で両親を亡くし、矢野家に引き取られた20歳の時紀(ときのり)の物語です。友人の麻子が、彼の義兄である聖一と交際を開始し、すこしずつ時紀の知っていた彼女から変わっていくのを見ることになります。その一方で、「自分が一番好き」という彼の考えに共感する義妹の聖子と濃密な関係がえがかれています。
表題作の「姫君」は、山本摩周というアーティスト志望の青年のもとに身を寄せることになった、姫子という誇り高い女性の物語。コミカルなテイストではじまりますが、しだいに摩周がカッコよく感じるようになっていきます。
テイストの異なる作品がたのしめる短編集ですが、やはり著者らしい雰囲気の話が印象にのこっているように思います。 -
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谷崎潤一郎の『痴人の愛』を下敷きにした作品。真由子は元親友・百合の息子に直巳と名付け、自分の思い通りに育てることで自分から幸せを奪った百合へ復讐する—という話。
真由子が溜めた幸せを根こそぎ奪った百合から、今度は息子の直巳を奪うことで復讐するのだが、復讐が成功しているかというとそうでもないと思う。生粋のお金持ちで円満家庭で育った者特有の鈍感さを持った真由子に、機能不全の成金家庭で育った百合はこれでもかと男の浅はかさを突き付ける。真由子が奪った気満々でいる直巳も、その名付けを百合からお願いされたあの時点で百合に"奪わせられていた"のではないか。百合という女の底知れなさは確かに怖いが、私は真由子よりも百合にシンパシーを感じてしまった。 -
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作者の文体が好きだったが、久しくその作品群が目に止まらす、久しぶりに読んだ。その表現力は風味がある。
ただ、今回の短編集はなにか物足りない、むしろその文体が鼻をつき退屈までする始末。この短編たちにはストーリーがないことに気がつく。今ある状況を舐め尽くすかのように描写され、前半はいいが後半は想像がつく分、雑な読み方になってしまう。風味絶佳なキャラメルというより噛みすぎて味がなくなったガムのような印象です。
比較的好きなのが冒頭の「間食」、逆に「春眠」はどうにも受け入れ難い。
色々な職業の深いディテールは、その当事者でなければ知り得ないところまで描ききっており興味深く読めた。