山田詠美のレビュー一覧
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ネタバレ料理研究家の妻とイラストレーターの夫、夫の不倫相手は妻の有能な助手。設定だけ見るとドロドロの三角関係を想像してしまうが、1人の男を取り合う妻と愛人の話では決してない。
桃子は、不倫相手の妻である喜久江を敬愛してやまないし、喜久江も桃子の有能さを認めている。夫とのことを知って心は揺れるが信頼関係は揺るがない。桃子も罪悪感に苛まれる様子はない。
不倫ものでありながら終始軽妙洒脱だし、3人が交互に語る構成は、山田詠美が声色を変えながらしゃべってるように感じるくらい、作者が全面に出ていて、そこも楽しかった。
そして最終的には二人に去られた夫、沢口が実は自分は弱虫なんだと嘆く情けなさ。逆に喜久江に -
Posted by ブクログ
高校生の時に初めて読み、挫折。
当時は女にモテることをひけらかし、先生たちに歯向かう生意気な主人公をバカにしていた。
同世代だが、先生の側に立って読んでいたように思う。
しかし三十路を超えて再読すると、あら不思議。
主人公の言い分がとても分かるのだ。
世の中のおかしな部分を容赦なく糾弾し、なぜ?のマシンガンを撃ちまくる主人公。時に過激な言動でも、いまは鼻白むことなくむしろ狼狽える先生たちの姿を見るのが痛快だった。
おまけに勉強ができないと言っているのに、最後のタイトルは 勉強ができる、って・・・。
結局できるんかい!と言いたくなった。
異性にモテるということは秀でている箇所があることを示唆し -
Posted by ブクログ
なぜ今更山田詠美?と思ったけれど、好きな芸能人がお勧めしていたので読んでみました。
ダブル不倫のお話なのですが、夫婦が壊れていく様、ではなく、それによって夫婦の絆が浮かび上がってくるという・・・ある意味幸せな恋愛小説でした。
こんなに変わった価値観を共有できる彼らは特異かもしれないけれど、価値観が同じであれば究極にはここまでOKなのね、と面白く読みました。
ただ、30代女性の、「いい女っぷり」が押しつけがましくて、ちょっと辟易しました。
古い本を読んでいるので織り込み済みなのだけど、この時代ってこういう女性がトレンディドラマでも主人公だったな、と苦笑気味に読み終えました。。 -
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Posted by ブクログ
まずタイトルに惹かれた。『血も涙もある』どういうことだろう?加えて意味深なカバー。よく見ると不気味なのだがそれよりもあらすじが気になり手に取った。そして、主人公が同世代の35歳の女性。これは読みたい!
山田詠美さんってどんな作風だっけ?というほど私にとってご無沙汰の作家さん。
登場人物は、料理研究家の沢口喜久江、夫の太郎、その不倫相手で沢口の助手を務める和泉桃子。章ごとに語り手が変わる。喜久江を尊敬し、太郎と不倫関係にあることとそれとは別次元の話であると考える桃子、夫の不倫を知りながら受け入れる喜久江、不倫をしながら妻を愛していると語る太郎。思考や言葉遣いが独特だが、ある種現代風で、読みやすい -
Posted by ブクログ
ネタバレいろいろなたとえでの恋愛感情の表現。
男女の考え方の差。無責任な言葉。
恋人、夫婦とは。
恋愛で悩んでいるときの友人のアドバイスと態度。
p16-16~p17-1
p20 役に立たない思いやり…
p82何でもない二人のルールはしっかり守られる。
チェスの駒は夏美は白とか、一浩が朝に食べるもの。
成生が思う夏美。
眼鏡。おれ専用。それかけないと見えない。
机を必要としない二人。
一浩と夏美。
夏美が帰ってきても仕事をする一浩、だが、眼鏡をかけない。一緒にこれまでのことをそばで語りたいと思う。恋の死について。
p88-5~8
p108-6~9
p123-9~12
p142-1~6
p147-9~ -
Posted by ブクログ
2000(平成12)年に単行本として刊行。
山田詠美さんがデビューした頃、高校生だった私は最近の日本文学事情を知ろうと雑誌なども読んでいて、確か山田さんが「文藝」の賞をとってデビューしたのだった。
当時批評家のあいだでは「流行歌のような気安い小説」といった批判があって、私も彼女の作を読んだときはあまり面白くなくも感じた。
今、本作を読んでみると、当時のバブル期のポストモダンが喧伝された時代状況を思い出すようだった。
子供の無い若い夫婦が、それぞれに更に若い相手と不倫するという話なのだが、文体が非常に軽やかで、繊細さも無くも無いけれども、あまり深みを感じさせられない。ここには「苦痛」が